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5大シャトーの中でも特に力強い味わいを発揮するラトゥールの当たり年ワイン! このワインについて 非常に恵まれた年となった1985年ヴィンテージ。密に感じる果実の味わいと丸いタンニン、なめし革やスモーキーな香りが感じられる。余韻長く、男性的で長期熟成の期待ができる。生産者について シャトー・ラトゥールの顔でもある「塔」は、14〜15世紀の中世ヨーロッパの長い戦争の最中に、敵から身を守るための要塞として建てられたものでした。シャトー・ラトゥールは、17世紀には一部の畑でぶどう栽培をはじめています。醸造まで取り組むようになったのは、「葡萄の王子」の異名を持つニコラ・アレキサンドル・ド・セギュール侯爵がオーナーとなった18世紀に入ってからのこと。すでにシャトー・ラフィットも所有していた当時のセギュール侯は、ラトゥールをラフィットと統合。それによって多くの愛好家から認められていくようになり、その評判は世界中へと広がっていきます。 1755年、ニコラ・アレキサンドル侯爵の死をきっかけに領地分割が行われていき、ラフィットの一部であったラトゥールは、ワイン造りの技術と必要物資を持ち合わせた独自のシャトーとして経営されていくことに。その後も、ラトゥールは品質を追求しながら生産を続けます。 1787年には、第3代アメリカ大統領にもなった政治家トーマス・ジェファーソンから絶賛されたことも受け、当時、並のボルドーよりもなんと20倍もの価格がつけられるほどでした。 そしてついに、1855年、当時僅か4つしかないメドック第1級格付シャトーとして選出されます(後にムートン・ロートシルトが追加され5つに)。 その後、イギリス資本となる時期もありましたが、1993年より現オーナー、フランソワ・ピノー氏へ経営が移り、現在でも毎年進化を続ける偉大なシャトーとして、世界中から愛され続けています。シャトー・ラトゥールは、メドック地区ポイヤックの南に位置し、ジロンド川の川沿いに多くの畑を有しています。約78haある畑の総面積のうち、約47haを占めるのが「ランクロ」と呼ばれる、ラトゥールにとって特別なエリアです。 土壌は水はけのよい大きめの砂利質の表土、そしてその下層には泥灰岩性の粘土質の地層が広がります。この一帯は、優れたカベルネ・ソーヴィニョンが育つエリアで、ジロンド川からの放射熱、そして日中たっぷりと熱を吸収した砂利質土壌の恩恵により、霜の被害を最小限に留め、良質なぶどうがしっかりと成熟されていきます。 作付割合は、カベルネ・ソーヴィニヨン85%、メルロー14%、プティ・ヴェルド1%。平均樹齢は約40年です。 近年ではオーガニック肥料の活用、リュット・レゾネでの栽培も行なっており、さらにランクロの一部の区画では、ビオディナミを実践しています。 |
シャトー・ラトゥールは、フランスのボルドー地方メドック1級に格付けされる5大シャトーの1つ。
その味わいは5大シャトーの中でも最も「力強い」と評され、長期熟成に向いた骨太な味わいが特徴で、どのヴィンテージを味わってもシャトー・ラトゥールと分かる鮮烈な個性を放っています。
1985年は、開花までの期間は雨が多かったものの、その後の良天候に恵まれました。ボルドーでは黒ブドウの収穫量が過去最大となり、タニックで長熟に向いたワインが数多く造られた当たり年です。
30年以上の熟成を経て荘厳とも言える変化を遂げた、まさに飲み頃を迎えたラトゥール1985年。世界屈指のグランヴァンの風格をご堪能ください。