クリュッグ

Krug

クリュッグの歴史

クリュッグはヨーゼフ・クリュッグが1843年に創業した、シャンパーニュを代表するメゾンです。

ナポレオン帝政時代にドイツのマインツで生まれ、ドイツ最古のワイン生産地であるモーゼル地方で育ったヨーゼフは、3か国語に堪能な才気あふれる青年に成長し、24歳の時に貿易業者としてフランスに向かいました。

パリの芸術家たちが多い地区に暮らすことで、多くの刺激を受け感覚を磨き、34歳の時に当時フランスで有名メゾンとして急成長していたジャクソンのセラーで働き始めます。これがシャンパーニュの生産に触れる良い機会となりました。

このころ、創業者メミーの跡を継いで息子のアドルフがジャクソンの当主となっており、ヨーゼフはそのアドルフの妻の妹と結婚して、ジャクソンで安定したキャリアを積んでいましたが、仕事を通して多くの地域を訪れ人々から影響を受けていく中で、いつか自分の思い描くシャンパーニュを造りたいという、独立への望みは大きくなっていきました。

1840年にランスのワイン商イポリット・ド・ヴィヴェと出会ったことで、その希望は徐々に形になり始めます。

その後3年に渡って二人は思い描いたビジョンのために、新しいブレンドを模索するなど共同で準備をし、ついに1843年にクリュッグ＆シャンパーニュを設立しました。

その後、ヨーゼフの息子ポールへ引き継がれたクリュッグは現在6代目となり、2006年に就任したオリヴィエ氏が当主を務めています。

「達成すべきなのは、ただ一つ卓越することだけ」という、ヨーゼフ・クリュッグの哲学

クリュッグの創業者ヨーゼフ・クリュッグが目指していたのは、当時天候に左右されがちだったシャンパーニュの品質や味を安定させ、毎年最高の品質のシャンパーニュを生産することで、それには、区画ごとのテロワールを十全に表現した個性的で良質な味わいのワインが必要でした。

これら年代が異なるリザーブ・ワインのライブラリーは、アッサンブラージュによってシャンパーニュの芳醇さや豊かなニュアンスを構築するために役立ち、クリュッグが天候とは無関係に卓越したシャンパーニュを造り続けることを可能にしました。

グラン・クリュかどうかにはこだわらず、ブドウの個性でその価値を見極めていくクリュッグのテイスティング委員会では、醸造責任者のエリック・ルベルほかのメンバーが、その年の250種のワイン、保存されている150種のリザーブ・ワインをテイスティング。合計400種ものワインを扱いアッサンブラージュをし、4000もの詳細なテイスティングメモが、毎年ルベルによって記されます。

一般的な考えや決まりにとらわれず、また手間や努力をいとわず、常に最高の品質を追求するシャンパーニュづくりの哲学は、ヨーゼフから息子のポールへ伝えられた「すべてに注意を払い何一つ忘れないこと」というアドバイスとともに、現在まで受け継がれています。

小樽による発酵

クリュッグが他のシャンパンハウスと違うポイントとして、多くのシャンパンハウスが樽を使用しない中、小樽による発酵にこだわっている事。平均して30年以上の古樽を使い、低温で長期発酵させることで、他のシャンパンには無い複雑さがかもし出されます。

クリュッグの熱狂的なファン、「クリュギスト」

1999年にLVMH（モエヘネシー・ルイヴィトン）グループに加わったのちも、一次発酵にフレンチオーク樽を使う伝統的な製法を守り、それぞれの個性が表現されたクリュッグのシャンパーニュは、すべて品質は一定に保ちながら、種類ごとに異なる魅力を持ち、熱狂的なクリュッグファン「クリュギスト」を魅了し続けています。

スーパーブランドシャルネのココ・シャネル、文豪ヘミングウェイ、歌姫マリア・カラスなど、クリュッグを愛するクリュギストは数知れず、最高のシャンパーニュとしての地位を不動のものにしています。

クリュッグのラインナップ

クリュッグのシャンパーニュは冷やしすぎず９〜12℃が適温で、The Joseph（クリュッグが制作したシャンパーニュ用グラス）を用いることにより、アロマが拡がり美味しく味わえます。

一般的なフルート型のシャンパングラスでは香りが十分に楽しめないので、The Josephが無い場合はブルゴーニュグラスを使うことがおすすめです。

グラン・キュヴェ

ロゼ

ヴィンテージ

コレクション

クロ・デュ・メニル

クロ・ダンボネ