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ドメーヌ・ルフレーヴ

Domaine Leflaive

ブルゴーニュを代表する白ワインの生産者として、誰もが憧れるドメーヌ・ルフレーヴ。イギリスのワイン誌「デカンター」が2006年に掲載した、「世界の白ワイン生産者TOP10」という記事では、見事に世界一に輝くなど、押しも押されぬ白ワインの最高峰に君臨しています。

家族経営のドメーヌ、ルフレーヴの歴史


ブルゴーニュの中心部にあるドメーヌ兼ネゴシアン、ルフレーヴ家の初代当主は1580年生まれのマーク・ルフレーヴで、ドメーヌの歴史はその子孫、ジョセフ・ルフレーヴから始まります。

ジョセフはサンティティエンヌで製鉄工場を経営していましたが、第一次世界大戦が終戦となった次の日、工場は倒産。彼は持っていた全財産をブルゴーニュでのドメーヌ経営に投資することにしました。

1953年にジョセフが亡くなり、ドメーヌは彼の二人の息子=保険業から転職してワイン造りを担うことになった兄のジョセフ・レジスと、弟ヴァンサンに引き継がれることになりました。

ピュリニー村の地層には地下水を含んだ層があり、地下にワインカーヴを掘ることができないため、彼らは1970年代に登場したばかりの空調設備を用いてワインの品質管理を進歩させ、ブルゴーニュのワイン生産者としてルフレーヴ家はその地位を確かなものとしました。

オリヴィエ・ルフレーヴの設立後は、アンヌが一人でドメーヌを切り盛り。一躍ブルゴーニュの頂点に


ジョセフ・レジスの息子オリヴィエ・ルフレーヴは、一度はワインとは無関係の音楽業界へ入りましたが1981年に帰郷、翌年には父のジョセフ・レジスが他界したため、オリヴィエは叔父であるヴァンサンとその娘アンヌ・クロードとともに、ルフレーヴの共同経営者となりました。

1984年、ムルソーとシャサーニュ・モンラッシェのワインを探していたアメリカの輸入業者の要望を受けて、オリヴィエはブルゴーニュでは例のなかったワインの醸造・熟成・販売までを手掛けるプロジェクトを思い立ちます。

それには、当時ルフレーヴ家が所有していなかった、これらのアペラシオンの畑を入手し、多くのブドウを醸造できる設備を整備する必要がありましたが、彼の考えに賛同した多くの人のほか、オリヴィエの兄パトリックや叔父のヴァンサンの財政支援など大きな貢献により、オートクチュールのネゴシアンと呼ばれる「オリヴィエ・ルフレーヴ・フレール」が設立されました。

その後オリヴィエはネゴシアン業が多忙となり、1994年頃よりドメーヌ・ルフレーヴの方はアンヌがひとりで担ってきました。アンヌは直ぐに畑を全面的にビオディナミに転換し、ワインの品質は飛躍的に向上。そしてその評価も一気にブルゴーニュの頂点まで上り詰めます。

2009年にはオリヴィエが正式にオリヴィエ・ルフレーヴとして独立し、ドメーヌを離れています。

2015年4月にアンヌが亡くなると、ルフレーヴファミリー35名の中から投票によってブリス・ド・ラ・モンディエールが4代目の当主に選ばれました。

ルフレーヴのワイン作り哲学


「偉大なワインを作る」という哲学のもと、ルフレーヴでは120ha相当のワインを作っています。

自社畑は17haですが、契約農家・自社畑のどちらも有機農法やビオディナミ農法を取り入れており、栽培方法や収穫日などを管理して品質の良いブドウを育て、収穫も多くは手摘みで丁寧に行われています。

ブドウや土壌が本来持っている自然の力を最大限に引き出し、ありのままの豊かなテロワールを表現することに心を尽くしているルフレーヴでは、ワインをより楽しんでもらうためにレストランやホテルも経営、2009年にはホテルレストラン部門の全国ワインツーリズム賞で1位を獲得しています。

訪れた人ひとりひとりと親しく関わり、ブルゴーニュワインの世界を感じ取ってもらうこと、ワイン以上の多くのものを豊かに得てもらうことが、ルフレーヴの願いでもあります。

ドメーヌ・ルフレーヴの所有畑


ドメーヌ・ルフレーヴはピュリニー・モンラッシェに4つのグラン・クリュと、同じく4つのプルミエ・クリュを所有しています。その他、ムルソーのプルミエ・クリュ、村名のピュリニー・モンラッシェ。

現当主のブリス・ド・ラ・モンディエールがワイン誌でも語っているように、ルフレーヴのワインはゆっくりと開いていくので、この銘柄に限らず「瓶詰後、10年経っていないものは、飲む3時間前には抜栓しダブルデキャンタする」のが、ルフレーヴの魅力を充分に味わうコツと言えます。

<代表的な銘柄>

モンラッシェ グラン・クリュ

看板ワインは長年シュヴァリエ・モンラッシェで、「ルフレーヴにモンラッシェは必要なし」とも言われてきましたが、1991年に僅か0.08ヘクタールながら、ドメーヌ・フルーロからモンラッシェの畑を購入。年産僅か300本程度と非常に少なく、市場に殆ど出回っていません。もしあったとしても100万円以上の値が付けられる、ブルゴーニュで最も高価な白ワインです。

シュヴァリエ・モンラッシェ グラン・クリュ

「騎士」を意味するシュヴァリエの名のついたシュヴァリエ・モンラッシェ。長年ルフレーヴの最高のワインであり、モンラッシェが事実上手に入らない事を考えると、このシュヴァリエが飲むことが出来るルフレーヴ最高のワインと言えます。

畑はモンラッシェよりもいくらか高地に位置し、グラン・クリュ7.4haのうち、ルフレーヴは2haを所有。これは一つのドメーヌとしてはブシャールに次ぐ2番目の所有面積にあたります。

土壌は表土が薄く石灰質を多く含むため、まるで騎士の剣のような鋭い洗練された酸と強いミネラル感、豊かに立ち昇る芳香が特徴で、ルフレーヴが信条としている、ありのままのテロワールを余すところなく表現しています。

<その他の所有畑>

バタール・モンラッシェ グラン・クリュ
ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ グラン・クリュ
ピュリニー・モンラッシェ プルミエ・クリュ ピュセル
ピュリニー・モンラッシェ プルミエ・クリュ コンベット
ピュリニー・モンラッシェ プルミエ・クリュ クラヴォワイヨン
ピュリニー・モンラッシェ プルミエ・クリュ フォラティエール
ムルソー プルミエ・クリュ スー・ル・ド・ダーヌ
ピュリニー・モンラッシェ(村名)


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