コヤマ・ワインズ

Koyama Wines

日本人のワイン醸造家である小山竜宇氏がニュージーランドのワイパラ・ヴァレーで手掛けているのが、コヤマ・ワインズです。エチケットに名前の「竜宇」から取った竜が描かれているのが特徴です。

コヤマ・ワインズの土壌・環境

コヤマ・ワインズは、ニュージーランドの南島、南緯43度のワイパラ・ヴァレーにあります。ワイパラ・ヴァレーはニュージーランドで最も新しいワイン産地であり、成長目まぐるしい近年人気のエリアです。質のいいワインを生み出す産地として、ワイン関係者のみならず旅行でこの地を訪れる観光客からも注目を集めています。

コヤマ・ワインズは丘陵地と平地、そして河口の近くにあり、冷涼な気候です。冷たい風をテヴィオットデール丘陵地が遮り温暖な風が吹き込む環境で、乾燥しており雨も少なく、やわらかい日差しが差し込むなど、ワイン作りに適した環境でワインが作られています。

土壌は石灰岩粘土質土壌、砂利質土壌、沖積層砂利質土壌の3種類の土壌から成っており、3つの畑と契約しています。

0.5ヘクタールのウィリアムス・ヴィンヤードでは2000年にブドウの木を植え付け、ピノ・ノワールを栽培しています。ニュージーランドでも数少ない石灰岩粘土質土壌の畑で、ワイパラ・ヴァレーの北東側にある丘陵地帯のふもとに位置しています。ワインは自然酵母で発酵させ、清澄や濾過はせずに瓶詰めされています。

1ヘクタールのピアソンズ・ヴィンヤードはワイパラ・ヴァレー北西の砂利質土壌の平らな土地にあります。強い風が吹くため灰色カビ病やウドンコ病などのブドウの病気が少なく、安定した生産を可能にしています。2004年に木が植えられ、ここでもピノ・ノワールがつくられています。

0.4ヘクタールのタソック・テラス・ヴィンヤードはワイパラ・ヴァレーの南西の谷底にあり、氷河期に堆積した砂利質土壌の畑です。ここは水はけがよく、貴腐菌が発生しやすい環境のため糖も発生し、その豊かな味わいを大切にするため瓶詰め前には濾過し、酵母を取り除いています。タソック・テラス・ヴィンヤードでは2004年に木が植えられ、リースリングが育てられています。ワイパラ・ヴァレーでは日射量の多い北向きの斜面にブドウの木の多くが植えられています。

コヤマ・ワインズの歴史・経営

コヤマ・ワインズは、神奈川県出身のワイン醸造家、小山竜宇氏が2009年にワイパラ・ヴァレーで設立したワイナリーです。

小山竜宇氏は2003年にニュージーランドのクライストチャーチにあるリンカーン大学でブドウ栽培とワイン醸造について学び、2004年にはワイパラ・ヴァレーのプレミアム・ワイナリーである名門マウント・フォードでアシスタント・ワインメーカーとして勤めたのち、自身のワイナリーを設立しました。2009年にワイナリーを立ち上げた当時は、コヤマ・ワイパラ・ワインズというワイナリー名でした。

年間で700ケースほどと少量生産であり、希少価値の高い人気のワインを産みだし続けています。

コヤマ・ワインズの主な銘柄

コヤマ ウィリアムス・ヴィンヤード ピノ・ノワール

コヤマ ピアソンズ・ヴィンヤード ピノ・ノワール

コヤマ タソック・テラス・ヴィンヤード ドライ・リースリング