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マデイラ・ワイン
Vinho da Madeira
マディラ・ワイン(Vinho da Madeira)。アフリカ北西岸沖のポルトガル領・マディラ島で造られている酒精強化ワインです。シェリー、ポート・ワインと並んで「世界3大酒精強化ワイン」と呼ばれています。通常のワインに比べてアルコール度数が高く(17〜22%)、長期の保存が簡単なのが特徴です。
このマデイラ・ワインは、公的管理機関であるIVM(マデイラ・ワイン・インスティトゥート)によって、ブドウの産地や品種、熟成期間などが細かく定められているのも特徴で、ボトルの名前をチェックするだけで香りや甘さを商品名で判断しやすく出来ています。
歴史は17世紀に遡り、当時の長い船旅を乗り切る事の出来るワインとして広まって行きました。(皇帝ナポレオンとの逸話も遺されています)現在では、辛口は食前酒、甘口は食後酒として楽しまれており、料理酒としても利用され世界中で愛されています。
加熱処理は偶然の産物。長い船旅が生み出した奇跡
マディラ・ワイン独特の加熱処理の始まりは17世紀のこと。イギリスとインドを往復した船に積まれていたマディラ島産のワインが、赤道付近を通過した際に暑さのためか、独特の風味が出て美味しくなったことをヒントに人工的に加熱処理をし始めたと言われています。
また、現在のマディラ・ワインに通じる酒精強化の始まりは18世紀ごろと言われていますが詳細は不明です。アメリカ独立戦争によりイギリス船の入港が減少したため名産品だったワインの在庫が増加し、その保存に苦心していた時期と重なります。そのため、基本的にはワインの貯蔵効率と保存性を上げるために蒸留したワイン。所謂ブランデーを添加し始めたのは間違い無いようです。
ブドウの品種によって違う味わい
マディラ・ワインに使われているブドウは大きく分けて5種類あります。
ティンタ・ネグラ・モーレ
セルシアル
ヴェルデーリョ
ボアル
マルヴァジア
テランテス
ワインにブランデーを添加し、樽熟成
マディラ・ワインの製法は通常のワインと同様に甘口と辛口とで若干の違いがあります。甘口を造る際は発酵初期に発酵を止め、辛口の場合は発酵の終了間際で止めます。そして、通常のワインとの違いが、ここでブランデーを添加することです。このブランデー、アルコール度数が96%と、同じ酒精強化ワインであるポート・ワインの77%よりも強いものを使っています。
この後、マディラ・ワインの最大の特徴である加熱処理を行います。温水を利用した人口加熱と、太陽熱による自然加熱があり、人工加熱は50度以下で3ヶ月以上と決められています。そして樽熟成。これは数年から長いものでは数十年に渡って樽の中で静かに出荷を待つことになります。
原料や製法による分類
フィスケイラ…同一収穫年の推奨品種のブドウ1品種のみ。最低熟成期間20年、瓶熟成2年。
コリエイタ…ブドウ品種の規定のない単一収穫年。樽熟成5年以上。
リザーブ…熟成期間5年
スペシャル(オールド)・リザーブ…熟成期間10年
エクストラ・リザーブ…熟成期間15年
ファイネスト…熟成期間3年
レインウォーター…品種指定あり。熟成期間3年以上。中辛口。
ソレラ…複数樽をブレンド。ソレラシステムと呼ばれる方法。近年では少量となっている。
甘さによる分類
マディラ・ワインは細かく甘さを調整することが可能なので、甘さも4つに分類されています。
セコ…辛口
メイオ・セコ…中辛口
メイオ・ドセ…中甘口
ドセ…甘口
ナポレオンとマディラ
1815年に元フランス皇帝ナポレオンがセントヘレナ島への流刑となった際、補給のため船がマディラ島に立ち寄りました。ワイン好きで知られていたナポレオン。マディラ島名産のワインを飲みたかったのでしょう。しかしイギリス領事は彼の上陸を許しませんでした。その後イギリス領事は1792年ヴィンテージのマディラ島産のワインをナポレオンに贈りましたが、ナポレオンは飲むことなく1820年に息を引き取ったと言う事です。当時は所謂「マディラ・ワイン」は無い時代でしたが、マディラ島のワイン自体のクオリティの高さを示す逸話です。