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ヴァントゥー

Ventoux


ローヌ川流域南部、AOCヴァントゥー。フランスでも最も古いワイン産地のうちの一つであるローヌ川流域(ヴァレ・ドゥ・ローヌ)は、ボルドー地域に次いで2番目の規模のワイン産地になります。

ローヌ川流域は川沿いに長く広域で、実に6つの県にまたがっており、赤、白、ロゼ、甘口ワイン、辛口ワイン、発泡性ワイン、すべてのタイプのワインが造られています。ローヌ川沿いのワイン生産地を「ローヌワイン」と言いますが、とても広域なため、まとめて「ローヌワイン」と呼んでしまうには語弊があるほど、あまりにもその特徴が、北部と南部で大きく異なります。

南部に位置するAOC ヴァントゥーは、アヴィニョンの東にあり、ヴァントゥー山の麓に広がります。以前はAOC「コート・ドゥ・ヴァントゥー」という名称でしたが、2008年11月30日に現在の名称になりました。

多様な動植物を守ってきたテロワール


大切に守られてきたAOCヴァントゥーのテロワールは、豊かな生物多様性の恩恵を存分に受けています。プロヴァンスの気候、山岳地帯や平原、またローヌ河流域の多様なミクロクリマと結び合ったAOCヴァントゥーのテロワールは、ワインに複雑な風味をもたらしているのです。

さらにヴァントゥーは、地中海の文化とアルプスにも近い山の文化が混ざり合った側面を持ちます。「昆虫記」で有名なファーブルも愛した「プロヴァンスの巨人」という別名を持つヴァントゥー山は、1990年にユネスコの生物圏保存地域(ユネスコエコパークBiosphere Reserves: BR)に指定され、その地方の自然と、文化・歴史的遺産が長い間保護されてきました。シカや猛禽類などの多様な生き物だけでなく、多くの珍しい植物や、固有の植物が保護されています。

こういった自然豊かな環境の中で造られるAOCヴァントゥーのワインは、当然複雑で豊富なブーケを持つことになります。

AOCヴァントゥーのワインの特徴


比較的に手頃な価格帯で手に入るAOCヴァントゥーのワインですが、自然豊かなテロワールの影響を受けた赤ワインは、なめらかで、赤い実のフルーツ(フランボワーズ、西洋すぐり、チェリーなど)、スパイス、なめし皮、甘草、トリュフといった豊かなアロマを備えています。

また、カシス、ブラックベリーなどのアロマを持つことも多く、口に含んだ時に大変心地よく、さらにバニラなどの複雑なアロマも加わり、長い余韻を残します。ヴァントゥーの赤ワインは大西洋を超えて、海外においても高い評価を得ています。

またロゼワインは、口に含んでからのフレッシュな余韻が長く、チェリー、フランボワーズなどのアロマを感じることができます。食事の種類を選ばず気軽に飲めるワインとして人気となり、新しい流行を作り上げました。

生産量は少なめですが、AOC ヴァントゥーの白ワインは、アイリスやアカシアの花を彷彿とさせ、柑橘系のフルーツのアロマであふれます。

ヴァントゥーの主要品種


北部ローヌ地方のAOCワインが、ほとんど単一品種、または使用される品種が少ないのとは対照的に、南部では多くの品種をブレンドして造ります。

赤ワインの主要な品種は、グルナッシュ・ノワール、シラー、サンソー、ムールヴェードル、カリニャンです。20%までを上限にブレンドが許されている品種としては、ブールブラン、クレレット、クノワーズ、グルナッシュ・ブラン、マルサンヌ、マルスラン、ピクプール・ノワール、ルーサンヌ、ヴェルメンティーノ、ヴィオニエになります。マルスラン及びヴェルメンティーノは10%以下まで。

グルナッシュ・ノワールはワインになめらかさを与え、シラーによって上品なタンニンが加わり、 ムールヴェードルとカリニャンによってスパイシーなアロマをもたらします。

ロゼワインの主要な品種は、グルナッシュやシラー、 ムールヴェードル、 サンソー、カリニャン。

白ワインの主要な品種は、ブールブラン、 クレレット、グルナッシュ・ブラン、ルーサンヌです。マルサンヌ、ヴェルメンティーノ、ヴィオニエはそれぞれ10%までのブレンドが許されています。

ヴァントゥーの歴史


最近の考古学上の発見により、この土地のブドウ樹の植え付けの痕跡から、最初のワイン生産はなんと紀元前30年ごろであることがわかり、ヴァントゥーはフランスでも最も古いブドウ畑の一つになります。

フランスでは中世の昔、ブドウ栽培やワイン生産の発展は、教会の発展と比例することが多く、ヴァントゥーのワインの成長も例外ではありません。

特にヴァントゥーでは、14世紀、アヴィニョンに教皇庁が置かれ、ローマ法王が居住していた頃に拡大し発展していきました。1309年から1414年の間、アヴィニョンの法王の食卓にはヴァントゥーのワインが供されていました。さらに、何世紀かに渡って、ヴァントゥーのワインは他の地方の重要なワインとともに、フランス王のテーブルにもよく出され、愛飲されていました。

1939年より、ヴァントゥーのワイン生産者たちは、クオリティの高さ、そしてその土地独特の特徴を存分に生かした彼らのワインをさらに広げていくことを目的に、自分たちで組合を作って活動を続けています。

彼らの活動の成果もあり、ヴァントゥーのワインは1953年にVDQS (Vins Delimites de Qualite Superieure)に認定され、そして1973年7月にはAOCに昇格しました。

ヴァントゥーの地理


AOCヴァントゥーのブドウ畑は、ローヌ川南部の東側に広がり、ヴォークリューズ県の51のコミューンにまたがっています。

ヴァントゥー山によってミストラル(ローヌ川沿いから地中海に向かって吹き下ろす冷たく強い北風)から適度に守られ、ユネスコ生物圏保存地域(ユネスコエコパーク)内に位置しています。

ヴァントゥーの気候


温暖な地中海性気候で、年間の日照時間にも恵まれています。また南仏名物であるミストラルも、ヴァントゥーのワインに大きな影響を与えています。この強風によって、ブドウ樹に風があたり、湿気が溜まらず、病気などを防いでくれます。ヴァントゥー山によって土地は守られ、軽度にヴォークリューズ山からの影響も受けます。

ヴァントゥーの土壌


ヴァントゥーの土壌は、石灰層を基盤とし、海による堆積岩で構成されています。多様な地質によって形成されており、中でも主要な3種類の土壌が、赤土、砂と黄土色の粘土質が混ざった土壌、丸い小石や山からの石灰岩の堆積物で覆われた岩屑(ガンセツ)土になります。

AOCヴァントゥーの基本情報
生産面積:5,774ヘクタール
全生産量:269,578 ヘクトリットル
色の比率:赤68%、白4%、ロゼ28%
年間平均収穫量:47 ヘクトリットル/ヘクタール

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