ラツィオ Lazio

ラツィオ州の州都は、イタリア共和国の首都でもある「ローマ」です。 「すべての道はローマに通ず」と言われる通り、ローマ帝国全盛期だった時代に世界各地の道がこのローマに通じていました。

まさに「世界の中心」であったローマ。 古代ローマ時代に建造された円形闘技場「コロッセオ」や「フォロ・ロマーノ」、ルネサンス期に建築された「サン・ピエトロ大聖堂」、映画「ローマの休日」の舞台にもなった「スペイン階段」や「真実の口」など、繁栄したそれぞれの時代の軌跡を辿ることができます。 また、カトリックの総本山「バチカン市国」もこの州内にあり、「信仰の中心」とも呼ばれ重要な位置づけにあります。

古代ローマ帝国から続く2500年もの長い歴史。 その時代ごとに栄えた華やかな文化や人類の歩みを現代に伝える「永遠の都」、それがローマなのです。

ラツィオ州はイタリア半島中央部に位置し、東側はアペニン山脈、西側はティレニア海に挟まれています。 州の半分以上が丘陵地帯であり、ローマ周辺の丘陵地帯は古代ローマ時代からブドウ栽培が盛んでした。 また白ワインの生産量は全体の74％も占め、「白ワインの産地」としても有名です。

ラツィオの2大デイリー白ワイン

ラツィオ州の2大白ワインに挙げられるのが「フラスカーティ」と「エスト！エスト！！エスト！！・ディ・モンテフィアスコーネ」です。 どちらも日常ワインとして欠かせない地域に根ざしたワインです。

ラツィオ州の代表的な品種

肉料理に白ワイン？！

ラッィオ料理は塩味が強く、ニンニク、唐辛子、胡椒なども多用し、味わいのしっかりとした料理が多いのが特徴です。 日本でも人気な「カルボナーラ」や「アマトリチャーナ（トマトソースのパスタ）」は、このラツィオの郷土料理です。 また、羊飼いの料理に「スパゲッティ・カチョ・エ・ペペ」という名の料理は、「カチョ＝チーズ」、「ぺぺ＝胡椒」の意味で、名前の通り羊のミルクで造ったチーズ（ペコリーノ・ロマーノ）と胡椒だけで和えて作ったとってもシンプルなパスタです。

肉料理には、牛テールの煮込み「コーダ・アッラ・ヴァッチナーラ」、乳のみ仔羊の骨付きロース肉のオーブン焼きや煮込みなど、コッテリした料理が主流です。 またローマの名物肉料理「サルティンボッカ・アッラ・ロマーナ」は、「口の中に飛び込んでくる」という面白い名前の料理で、薄切りの仔牛肉に生ハムとセージをのせてバターで焼いた簡単な料理です。パクパクと手軽に食べれることからこの名が付いたと言われています。

このようにラツィオ料理は濃い味付けが多いですが、白ワインの産地であるローマでは、しっかりとした料理にも、そして肉料理でさえも白ワインを合せるのが普通だそうです！

定番の組み合わせとして「フラスターティ・セッコ」と「サルティンボッカ・アッラ・ロマーナ」が挙げられます。 爽やかで飲み口のいいフラスカーティと、口の中に放り込まれるサルティンボッカ。どちらもグイグイパクパク進みそうな組み合わせですね。