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ロワール Loire

「フランスの庭園」と呼ばれるロワール地方。

中世の一時期、国家の中心となり繁栄していたこの地では、その名残として今も古城が多く立ち並び、一部はユネスコの世界遺産にも登録される人気の観光スポットです。



その風光明媚な景観の中にも、目に留まるのは多くのブドウ畑。ワイン造りの歴史も非常に古いロワールでは、1世紀頃には既にブドウが栽培されていたのだとか。そして12世紀頃になると、ロワール産のワインが一躍脚光を浴びた時期が到来、主にイギリスやフランスの貴族たちの間で、大いにもてはやされていました。

現在では世界中に輸出され、ワイン大国フランスの一大ジャンルとして、ロワールワインは確固たる評価を得ています。

4つに大別される生産地域


ロワール地方のワインで特徴的なのは、味わいの傾向をひと括りに語れないほど、多種多様なワインが存在するという点。全長1000kmにも及ぶ長大なロワール川、その流域に点在する産地がまとめてロワールと呼ばれているので、これだけ範囲が広ければ、様々な個性のワインが産まれるのは当然の話でしょう。

こういった事情もあるため、ロワールの産地は一般的に、以下の4つの地域に大別されています。

1. サントル・ニヴェルネ地区

ロワール川流域の産地では最も上流に位置しており、並んで流れるシェー川流域の産地もここに含まれます。海からはだいぶ離れており、大陸性気候で夏・冬の気温差は激しく、石灰質やシレックスと呼ばれる土壌を有するテロワールが特徴です。

ここで有名なのはなんと言っても、サンセールやプイィ・フュメといった白ワインの銘酒。ロワール有数の高級銘柄として知られるこの2つを筆頭に、繊細で上品なワインを産出している地域です。

2. トゥーレーヌ地区

オルレアンより下流になるとトゥーレーヌ地区。景観の美しい事で有名なロワールの中でも、特に迫力のある大きな古城が集まっている地域で、ひときわ人気の観光地という側面を持つ地域です。

ここでは実に多彩なタイプのワインを産出していますが、最も知られているのはシノンやブルグイユといった赤ワイン。スパークリングワインの種類も豊富で、クレマンに限らず独立したアペラシオンで、上質な発泡ワインが造られています。

3. アンジュ・ソミュール地区

ロワール川をさらに下るとアンジュ・ソミュール地区に入ります。ここまで来ると海風の影響をだいぶ受けるようになり、特に西側では冬でも暖かい海洋性気候となる地域です。

こちらも多様なワインがありますが、特筆すべきは甘口ワインかもしれません。ロゼ・ダンジュやコトー・デュ・レイヨンなど、コストパフォーマンスに秀でた甘口銘柄が豊富に存在し、中には驚くほど安価に入手できる貴重な熟成ヴィンテージもあったりします。

4. ペイ・ナンテ地区

ナント市を中心とした河口に近い地域。爽やかで辛口、シーフードと相性良好な事から、海のワインと呼ばれるミュスカデの白ワインが非常に有名です。

ミュスカデは日本人の口にも合いやすく、多くの種類が流通しており、ロワールの中で最も馴染み深い銘柄かもしれません。この地方で盛んなシュール・リーという製法により、ミュスカデの旨みはさらに増幅され、より一層味わい深いワインに仕上げられています。



ざっと見ただけでもそれぞれの地域で特色があり、ワインの多様さがお分かりになるかと思いますが、ロワール地方の緯度はブルゴーニュとほぼ同等、冷涼な気候でブドウが育まれる事になります。

そのため基本的には、ライト〜ミディアムボディの軽やかな飲み口のワインが多く、濃厚でパワフルなワインというのはあまり見かけません。またこれだけ多様なワインが造られるとなれば、当然ながらブドウ品種もまた、たくさんの種類が栽培されています。

ロワールで生産されるブドウ品種


赤ワインの原料となる黒ブドウとして、ロワールを代表する品種がカベルネ・フラン。ボルドーなどでは補助品種として用いられ、脇役のイメージが強いかもしれませんが、ここロワールでは産地代表の主役を張る欠かせないブドウです。特にロワール中部で盛んに栽培されており、シノンやブルグイユといった有名銘柄の他、多くのアペラシオンで採用され、早飲み用から長期熟成向けまでいろいろな表情を見せます。



また意外に知られていませんが、上流域で生産されるピノ・ノワールはかなり良質、ブルゴーニュを思わせる繊細さを備えた、エレガントなワインとして愛好家の舌を唸らせてくれます。

一方で白ブドウは、まず思いつくのがシュナン・ブラン。ロワールが原産と言われるシュナン・ブランは、現地で「ピノー・ド・ラ・ロワール」と呼ばれ愛されており、甘口から辛口まで多彩な変化を遂げます。数あるスパークリング銘柄も、シュナン・ブランを中心に造られており、人気のクレマン・ド・ロワールにもシュナン・ブランが使われる事が多いようです。

またミュスカデ、ソーヴィニヨン・ブランといった品種も、ロワールを語る上では欠かせません。ムロン・ド・ブルゴーニュとも呼ばれるミュスカデは、ペイ・ナンテ地区で欠かせない代表品種、ソーヴィニヨン・ブランもブラン・フュメと呼ばれ、サントル・ニヴェルネ地区の銘酒を産むのに必要不可欠なブドウです。

ロワールワインの現況


古い歴史があり規模も大きいロワールですが、ボルドーやブルゴーニュなどのように、現在まで続く厳格な格付けというものは制定されませんでした。そういった背景もあってか、ロワール地方では極端に高額なワインというのは少なく、また圧倒的な人気を誇るカリスマ的生産者という存在も、いるにはいますが決して多くはありません。

サンセールのコタ、シノンのシャルル・ジョゲ、サヴニエールのニコラ・ジョリーなど、一部の造り手のワインはメディアから高い評価を受け高騰しているものの、多くの生産者のワインは比較的リーズナブルな価格で楽しめます。

また近年、ロワールには自然派生産者が多く進出し活躍中。冷涼な気候と多彩な土壌を活かして造られる、ナチュラルで繊細なオーガニックワインの品質には見るべきものがあり、今後も注目していきたいところです。



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