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コルナス
Cornas
AOCコルナスは、ローヌ川北部の右岸、マシフ・ソントラル(中央山地)の東斜面に広がっており、1938年にアペラシオンに認定されました。ドローム県ヴァランスの北西に約6キロほど行った、このコルナスという小さい村には、壮大なブドウの段々畑が広がっています。
畑の広がる斜面は、自然につくられた段状(棚田)のような形状をしており、傾斜が厳しく、しっかりと南を向いているため、豊かな日照量を逃すことがありません。「Cornas」にはもともとケルト語で「焼けた大地」という意味があります。「焼けた丘」という意味を持つコート・ロティとその語源が似ています。
豊富な太陽光を浴びるこの南向きの急斜面という条件のもと、ブドウの早熟が可能となり、北ローヌ地方のアペラシオンの中で、コルナスは最も早い時期に収穫を迎えます。
AOCコルナスのワイン
その他の北ローヌ地方の高品質赤ワインと同様、コルナスのアペラシオンで使われる唯一の品種であるシラーは、ここではその力強さを優雅に発揮します。
コルナスの赤ワインは、黒に近いほどの濃厚な色をしています。若いうちはそれにやや紫の艶がかかり、年月を経ていくとほんのり琥珀色付いてくるのが特徴です。フランスにおいても、最も骨格のしっかりとした赤ワインの一つになります。
コルナスのワインは、素晴らしい熟成をするワインで、時間の経過とともにタンニンによってワインはまろやかになり、カシスやプルーン、ブルーベリーなどのアロマが加わり、フィニッシュにスパイシーさ、時に甘草が感じられます。さらには、若いうちはローストしたカカオ豆のようなアロマも持ち、熟成とともにアニマルなどなめし革、コショウやトリュフなどのアロマも現れます。
コルナスの歴史
コルナスにおけるブドウ栽培の歴史はとても古く、紀元前の頃からと言われています。現在の棚田状のブドウ畑の構造は、ローマ帝国時代に作られたとも言われているほどです。
フランク王国の国王だったシャルルマーニュ(カール大帝、またはカール1世(シャルル1世))が、自らコルナスに立ち寄り、ワインを味見したところ大変気に入り、自分の住んでいたアーヘン(現在ドイツ、フランス語名はエクス・ラ・シャペル Aix-la-Chapelle)まで送らせた、という言い伝えが残っているそうです。その後に続く王たち、ルイ9世、 ルイ11世、カール5世、 ルイ15世などもコルナスの有名な愛飲家だったそうです。
コルナスは、コート・ロティよりもむしろ輝かしい歴史を歩んできています。19世紀の終わりには、北ローヌ地方において、エルミタージュに次ぐ銘醸ワインとして地位を確立していました。白ワインで有名な隣の村、サン・ペレのワインが売れていくのに合わせて、コルナスの赤ワインも名声を高めていったのです。
ヨーロッパ全土に大損害をもたらしたフィロキセラ禍のあと、丘陵地のブドウ畑では相続人不足という二次被害にも見舞われます。コルナスとサン・ペレにはその問題の他に、さらにヴァランスの都市化の広がりによって土地代の高騰という問題も起こりました。
しかしながら、濃厚な色合いでなめらかな赤ワインを生む小さな銘醸地の生産者達は、ここ30年ほどで見事な復活を遂げています。最も特筆すべきことは、コルナスのアペラシオンの領域拡大の勢いです。戦後50ヘクタールほどでしたが、現在では140ヘクタールほどにまで広がりを見せているからです。
戦前までは低地に広がっていたブドウ畑も、丘陵地帯へ高度をあげて広がっていきました。特に、高度350m程のより気温の低い山間にある優れた平地を開梱していき、現在のアペラシオンの4分の1を占めています。これら平地でブドウ畑を所有しているのが、コルナスでも最も畑の所有面積を持つマチュ・バレや、ジャン・リュック・コロンボ、M. シャプティエなどです。
アルデッシュ県の隅っこにある小さな村、生産者たちの肉体的努力の結晶
高所に位置し、傾斜角度の険しい丘陵に広がるブドウ畑という厳しい条件とともに、コルナスのワイン生産者たちは生きてきました。彼らの努力によって、その花崗岩の土壌からエレガントな野生味と力強さを持つ赤ワインを生み出すことに成功します。
そのアペラシオンを代表する救世主のような生産者がいるコート・ロティやエルミタージュとは異なり、コルナスは「伝統的製法」と「モダンな技術」の切磋琢磨、生産者たちの地道な労働によって現在の地位を築き上げてきたのです。
「肉体労働が好きでないのであれば、コルナスで良いワイン生産者になれることはまず無い」、コルナスを代表する生産者であるティエリー・アルマンはこのように言っています。コルナスでのワイン造りをそのまま体現しているようなこの言葉は、人口1200人ほどの小さいこの村の入り口に掲げたいほど、と言われました。
コルナスのワイン生産者は60人ほどしかいません。この小さな村にそそり立つように存在する丘陵畑を一目見るだけで、彼らがブドウを栽培するために注いできたエネルギーと献身的努力は、そこを訪れる部外者でもすぐに理解ができるはずです。
コルナスの地理、気候、土壌
コルナスのアペラシオン領域は、ローヌ川右岸、標高125〜400mの高地にあり、アルデシュ県にあるコルナスのコミューンの中に位置しています。 コルナスは北にアペラシオン「サン・ジョセフ」、南には「サン・ペレ」と隣接しています。
気候はとても暖かい地中海性気候の影響を強く受けます。ブドウ畑は、丘陵地帯に半円形の形で段々畑を形成しており、南と南東向きに広がっています。豊富な日照量とミストラル(ローヌ川沿いから地中海に向かって吹き下ろす冷たく強い北風)の影響もあり、寒暖の温度差が激しいのも特徴です。ブドウ栽培には最適な気候です。
また、主な土壌は、2つの石灰質の断層に挟まれた花崗岩によって構成されています。
生産面積:145ヘクタール
全生産量:5,236 ヘクトリットル
色の比率:赤100%
年間平均収穫量:36 ヘクトリットル/ヘクタール