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ラ・グランド・リュ La Grande Rue

「神に愛された村」と喩えられるヴォーヌ・ロマネ。ワインの実力、知名度、人気のどれをとってもこの村に勝るものはありません。世界最高のピノ・ノワールと称えられ、豊満で気品があり、その官能的なワインは世界中のワインラヴァーの垂涎の的となります。

これだけの人気を誇る理由としては、「ブルゴーニュの輝く宝石」とたとえられる8つのグラン・クリュがあることに他なりません。そしてその頂点で燦然と輝いているが、あのロマネ・コンティです。ロマネ・コンティは世界で最も高価なワインであり、その存在はすでに実体から離れ、神秘的で崇拝の対象ともなっているワインなのです。

ヴォーヌ・ロマネ村はコート・ド・ニュイ地区の、ヴージョ村とニュイ・サン・ジョルジュ村の間に位置します。ヴォーヌ・ロマネ村の北側には張り付くようにフラジェ・エシェゾー村があるのですが、この村にはアペラシオンが認められていないので、通常ヴォーヌ・ロマネのワインとして取り扱われ、ペアでひとつのエリアと位置づけられています。実際に特級畑であるエシェゾーとグラン・エシェゾーは、フラジェ・エシェゾー村にある畑です(フラジェとヴォーヌの村は境界をめぐってたびたび争いがあったようで、1599年に両村の境界をはっきりさせたという記録が残っています)。

ヴォーヌ・ロマネの8つのグラン・クリュ


ロマネ・コンティ(Romanee Conti)
ラ・ターシュ(La Tache)
ラ・グランド・リュ(La Grande Rue)
リシュブール(Richebourg)
ラ・ロマネ(La Romanee)
ロマネ・サン・ヴィヴァン(Romanee St.Vivant)
エシェゾー(Echezeaux)※フラジェ・エシェゾー村
グラン・エシェゾー(Grands Echezeaux)※フラジェ・エシェゾー村

ラ・グランド・リュ(La Grande Rue)1.65ヘクタール


1450年にすでに文献での記録があり、フランス革命後、マレ家、リジェ・ベレール家に渡る。1933年にエドゥアール・ラマルシュが購入し、甥のアンリ・ラマルシュへの結婚祝いとして贈与。それ以降ラマルシュ家の単独所有が続く。

畑はロマネ・コンティとラ・ターシュの間にはさまれ、標高250メートルから290メートルに位置する。東側からロマネ・サン・ヴィヴァン、ロマネ・コンティ、ラ・ロマネに接し、畑は帯状にかなり細長く続いている。フランス語でグランド・リュは「偉大な道」を意味。

畑はドメーヌ・フランソワ・ラマルシュによる所有が長く続く中、特級畑の申請をしなかったので、長らく1級格付け畑であったが、1992年にグラン・クリュとして認められ、1991年ヴィンテージワインからグラン・クリュに昇格している。