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アンヌ・フランソワーズ・グロ

Domaine Anne-Francoise Gros

ドメーヌ・アンヌ・フランソワーズ・グロは、ヴォーヌ・ロマネの名門家、グロファミリーのドメーヌの一つです。グロ家の中でも最高の畑の一つ、リシュブールを引き継いだドメーヌとしても知られています。

アンヌ・フランソワーズ・グロの歴史


グロ家の歴史は、1804年のアルフォンス・グロの誕生にまで遡ります。その後時を経て、ルイ・グロが4代目として引き継ぎ、今あるグロ家の隆盛の礎を築きました。1951年のルイの死後、ブドウ畑は彼の4人の子供たちに3つに分割されました。

4人の一人で、伝説の醸造家と言われたジャンには3人の子供たちがおり、その一人がアンヌ・フランソワーズです。それぞれ分割された畑は、ミッシェル・グロ、グロ・フレール・エ・セール、アンヌ・グロなど名門ドメーヌとなっています。

アンヌ・フランソワーズは、ジャンが亡くなる前、ポマールのドメーヌ・パランの13代目フランソワ・パランと結婚した後、叔父のドメーヌ・グロ・フレール・エ・セールで手伝いをする中で、ドメーヌ経営に惹かれ、1988年、自らのドメーヌ、アンヌ・フランソワーズ・グロを設立しました。

そのころ、アンヌ・フランソワーズは、フラジェ・エシェゾーにあるドメーヌを再開し、また、夫ともに、サヴィニー・レ・ボーヌにブドウ畑を買い、また、夫のフランソワが家族から受け継いだブドウ畑をドメーヌに併合しました。

現在、ドメーヌ・パランの13代目も勤める夫のフランソワは、幼いころから身に着けた経験と、新たに習得した知識・技術を生かし、ドメーヌ・アンヌ・フランソワーズ・グロの醸造を担当しています。

アンヌ・フランソワーズと、夫フランソワは、お互い別々の場所に持っていたドメーヌを併せることを決め、点在していた設備をボーヌ駅近くに集約し、現在は、ポマールとボーヌに事務所と設備を持っています。また、夫フランソワは、ネゴシアンとしても活躍し、ドメーヌ・ローネイを傘下に収めるなど精力的に動いています。

このように、華々しい血族のなかでも、とりわけ大輪の花を咲かせたのが、アンヌ・フランソワーズ・グロと言えるでしょう。

アンヌ・フランソワーズ・グロの特徴


ドメーヌが持つブドウ畑は、ジャン・グロの看板ワインであったリシュブール、グラン・クリュのエシェゾー、ヴィラージュですが、グラン・エシェゾーの下部斜面というロケーションのメジエール、クロ・デ・レアの下部にあるアンヌ・フランソワーズ・グロのモノポール、クロード・ラ・フォンテーヌなど、ヴォーヌ・ロマネの区画を中心に、約20haまで拡大してきました。ちなみに、リシュブールは、薄い表土の0.6haの東向斜面です。アンヌ・フランソワーズは、リシュブールをはじめ、エシェゾーなど卓越したアベラシオンを受け継ぎました。

収穫されたブドウはすべて、ボーヌにある醸造施設に運ばれます。この施設は、どのブドウ畑からも30分以内というベストロケーションにあります。この施設は、2008年、大掛かりな改修が行われ、醸造から保管まで一貫した管理が行われており、ブドウにストレスを与えることが少ないグラビティシステムが採用されています。

腐敗果を取り除いた後、100%除梗されます。その後、1週間の低温マセレーションを行い、温度管理された開放のコンクリート・タンク、ステンレスタンク併用で発酵が行われます。地下の貯蔵庫へはポンプは使わず、グラビティシステムを使います。新樽率は、グラン・クリュが100%、プルミエ・クリュ、ヴィラージュが30〜50%となっています。

アンヌ・フランソワーズ・グロのワインを語る際に忘れてはならないことは、そのラベルです。すべてのラベルに女性の顔が描かれていて、それは、アンヌ・フランソワーズや、そのお嬢さんのカロリーヌとロザリーだと言われていて、各テロワールの特徴を表す、異なる表情をしています。美術書にも載ったことがある絵で、ワインコレクターの間で人気を博しています。

アンヌ・フランソワーズ・グロの評価


現在、醸造を担当している夫のフランソワは「40年近くワインを造っているが、一度も同じワインを造ったことがない」と語ります。そのヴィンテージの特徴、美点を生かした、ブドウが本来持っているポテンシャルを引き出す事を重視しているからです。

エレガンスとフィネスをあわせ持つワインは、ブルゴーニュファンの間でも、定評があります。生産されたワインの8割が輸出されると言いますから、フランス国内でより、海外で人気があるドメーヌです。

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