ソノマ Sonoma

ナパ・ヴァレーと並ぶカリフォルニを代表する銘醸地の一つ、ソノマ。カリフォルニアから車で45分程の距離にあり、ワイン目当ての観光客も非常に多いエリアです。ワインの実る夏から秋にかけては勿論のこと、春にはブドウの木々の間に植えられたマスタードの花が咲き誇り、一面を黄色く彩ります。

カリフォルニアにワインが根付いた初めての地域とも言われており、ワイン造りの歴史はナパ・ヴァレーよりも古くからあります。かつてはアメリカ・メキシコ戦争の最中に、ほんの1ヶ月ほどカリフォルニア共和国として独立した事もあり、その時の首都がこのソノマでした。

東にナパ・ヴァレーを携える太平洋沿いに位置し、太平洋からの冷たい風の影響を受け、ナパ・ヴァレーよりも平均的に冷涼な気候を持ちます。カリフォルニアでは、海で発生する霧がどれほどその地を満たすかが、その土地の気温に大きな影響を与えます。霧が少ない地域は温暖になり、霧が多い地域は冷涼になります。ソノマでは、海沿いの山脈が南側で途切れている部分があり、その周辺地域は山が霧を遮ることがありません。その為、基本的に北よりも南のほうが冷涼なエリアとなります。また、一般的には標高が高いほうが涼しい気がしますが、ここでは霧が溜まりやすい平地のほうが逆に冷涼な気候となります。

濃厚でパワフルなナパ・ヴァレー産のワインが、ロバート・パーカー氏の高評価の影響などで一大センセーションを巻き起こす中、若干ソノマはその影に隠れていた印象もありますが、ナパよりも若干冷涼でエレガントなワインを産み出すソノマは、昨今のパワーからエレガントなワインが好まれるようになって来ている傾向から、再び注目を浴び始めています。

ソノマの主なブドウ品種

カベルネ・ソーヴィニヨンが圧倒的に有名なナパ・ヴァレーに比べて、冷涼なソノマでは、上質な酸を持つシャルドネやピノ・ノワールが多く栽培されています。比較的温暖な北部や丘陵地などでは、カベルネ・ソーヴィニヨンやシラー、ジンファンデルの栽培が目立ちます。

ソノマの主な産地

全体的には冷涼なソノマですが、その地形によって様々な気候エリアが存在します。地域によって得意とするブドウも違うので、主な産地をご紹介します。

ソノマのAVA一覧

ナイツ・ヴァレー（Knights Valley）
ドライ・クリーク・ヴァレー（Dry Creek Valley）
ロックパイル（Rockpile）
パイン・マウンテン・クロバーディル・ピーク（Pine Mountain Cloverdale Peak）
アレキサンダー・ヴァレー（Alexander Valley）
チョーク・ヒル（Chalk Hill）
ベネット・ヴァレー（Bennett Valley）
ロシアン・リヴァー・ヴァレー（Russian River Valley）
グリーン・ヴァレー・オブ・ロシアン・リヴァー・ヴァレー（Green Valley of Russian River Valley）
ロス・カーネロス（Los Carneros）
ソノマ・ヴァレー（Sonoma Valley）
ソノマ・コースト（Sonoma Coast）
ソノマ・マウンテン（Sonoma Mountain）
ノーザン・ソノマ（Northern Sonoma）※広域
ノース・コースト（North Coast）※広域