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クロ・デ・ランブレ Clos des Lambrays

モレ(Morey)はMurrまたMoureという古代ローマよりも前の時代の鼻型の岩を意味する単語から派生したとされます。それは街の南東に位置するGrognotの尾根にある鼻型の山から名付けられました。1927年に「サン・ドニ」が付け加えられてモレ・サン・ドニとなります。モレ・サン・ドニは北のジュヴレ・シャンベルタン、南のシャンボール・ミュジニーにはさまれた、人口700人ほどの村です。コート・ド・ニュイの中でもブドウ栽培面積はヴージョ村に次いで小さく、137ヘクタールしかありません。標高220〜350メートルの斜面に畑があり東向きで、土壌はジュラ紀中期の石灰質と粘土石灰質からなります。

中世の頃から評判の良かった畑は、シトー修道院、タール修道院、ヴェルジー家などの修道院や領主が所有し、それらは当時の名前のままクリマとして残っています。 モレ・サン・ドニは南北に僅か1.2キロメートルしかない小さな村ですが、特級畑の面積は40ヘクタールあり、その割合は全体の3割近くを占めます。(1級畑は33ヘクタール)

モレ・サン・ドニには5つの特級畑があり、ボンヌ・マールについてはシャンボール・ミュジニー側にもまたがっています。(ボンヌ・マール15.06ヘクタールの内、シャンボール・ミュジニー側に13.54ヘクタール、モレ・サン・ドニ側に1.52ヘクタール)少量ながら良質な白ワインもシャルドネやピノ・ブランから造られている。例外的に1級畑のモン・リュイザン(Monts Luisant)では、唯一アリゴテの栽培が認められている。

モレ・サン・ドニの5つの特級畑


クロ・ド・ラ・ロシュ(Clos de la Roche)
クロ・サン・ドニ(Clos Saint-Denis)
クロ・ド・タール(Clos de Tart)
クロ・デ・ランブレ(Clos des Lambrays)
ボンヌ・マール(Bonnes-Mares)

クロ・デ・ランブレ(Clos des Lambrays)8.84ヘクタール


クロ・デ・ランブレは1981年4月にグラン・クリュに昇格した畑で、クロ・サン・ドニとクロ・ド・タールの間に位置します。14世紀にはシトー派修道院が所有していた記録が残る由緒あるクリマで、現在はドメーヌ・デ・ランブレが殆どの畑を所有しています。ドメーヌ・デ・ランブレはクロ・デ・ランブレの畑の8.7ヘクタールを所有しており、かつてはドメーヌ・デ・ランブレのモノポル(単独所有)と思われがちでしたが、1974年にドメーヌ・トプノ・メルムが野菜畑としていた場所にブドウを再び植樹。現在僅か0.043ヘクタールの区画から造られるワインは、年間200本程度と1樽にも満たない超希少品となっています。

クロ・デ・ランブレの主な生産者


ドメーヌ・デ・ランブレ(Domaine des Lambrays)
ドメーヌ・トプノ・メルム(Domaine Taupenot Merme)