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アンドレ・ボノーム

Andre Bonhomme

アンドレ・ボノームは、ブルゴーニュのマコネ地区でヴィレ・クレッセを生産する、地区を代表するドメーヌです。超一流と言われるレストランからの採用も多く、ブルゴーニュ白ワインを代表する生産者の一つでもあります。

アンドレ・ボノームの歴史


ブルゴーニュ地方南部に広がるマコネ地区は、そのブドウ栽培の歴史は古く、1600年前にまで遡ります。そんな地区にあって、ドメーヌの歴史は、1956年、ドメーヌの名前となったアンドレ・ボノームが、彼の父親からもらったたった4haの土地でブドウ栽培を始めたことに始まります。

彼は、ブルゴーニュで最も尊敬されるワインメーカーの一人となりました。そして、「ヴィレ・クレッセ」というアペラシオンを造ることにおいて、とても貢献しました。

その後、ドメーヌは、彼の娘ジャクリーヌと娘婿エリックによって経営されています。そして今や、彼らの息子たちオレリアンとヨハンがワイン学の資格を取得した後、ドメーヌの仕事に関わっています。ブドウ畑は12haにまで拡張され、ソーヌ川からそれほど遠くないところに位置しています。

現在ワイン造りの中心となっているオレリアンは、子供のころ祖父が誇りをもって作る樽熟100%のワインを見て育っており、そこに、自分が描く新しいドメーヌの方向性を見出そうとしているようです。創始者アンドレ・ボノームが確立した名声に、新しい世代の思い、そして新しいものを取り入れながら、伝統の技術を重んじるやり方で、さらなるドメーヌの歴史をつくろうとしています。

アンドレ・ボノームの特徴


約12haのアンドレ・ボノームのブドウ畑は、ソーヌ川からほど遠くない場所にあり、粘土石灰岩土壌です。それは、ヴィレ・クレッセに共通の土壌です。ブドウの98%は、シャルドネ種のブドウです。しかし、ドメインの赤ワイン生産のために、ガメイ種も少し植えられています。

特筆すべきことは、ブドウの木のあるものは、100年を超えているものもあるということです。平均樹齢は約60年と古く、ドメーヌの醸造チームは、「良いワインは、良いブドウから作られる」というポリシーの下、常にその土地にふさわしいブドウ栽培を注意深く見極めています。

トレンドのバイオ技術に頼らず、あくまでナチュラルな製法にこだわり、畑を耕し、良いブドウができるよう、日々、努力しています。1980年以降は、化学肥料不使用で、ビオロジック栽培を採用しています。そして、ブドウは全て手摘みされ、最も良い果実だけが選別されるよう、厳しく選果されます。

アンドレは、ブドウのpHを注意深く見守ってきました。彼は、その地域の多くの生産者より、より低いpH、つまりより高い酸性でブドウを摘みます。彼の孫であるオレリアンもまた、彼の祖父のやり方を踏襲しています。それゆえ、アルコール度数は、約13%となります。それに比べて、他の大きなワインメーカーのアルコール度数はたいてい低いです。

これらのワインは、その地区のワインのほとんどがもっていない自然な濃縮感を持っています。キュヴェによりますが、発酵は、できる限りそれぞれのブドウ畑の区画ごとに、15%程度の新樽と2〜3年使った古いオーク樽と温度管理されたステンレスタンクで行われます。12か月の樽熟と12か月のステンレスタンク熟成を経て、オークのニュアンスが、絶妙に厚みと奥行きをもたらすアンドレ・ボノームにしかできないワインになるのです。

その味わいは、丁寧に仕込んで細心の注意を払えば、これほど素晴らしいワインになるということを証明しています。マコン地区のワインメーカー多しといえども、アンドレ・ボノームのワインは、他のそれとははっきり一線を画しています。

アンドレ・ボノームの評価


アンドレ・ボノームのワインの安定した造りは超有名レストランが認めています。例えば、「トロワグロ」、「ジョエル・ロブション」などミシュラン三ツ星レストランや、エッフェル塔にアラン・デュカスプロデュースで新装された「ジュール・ベルヌ」でもオンリストされています。

それだけではないのです。アンドレ・ボノームのワインは、現地の多くのブドウ栽培家の中で、ボノームは村一番とみられていることです。同業者から評価、称賛を浴びるというのは、できそうでなかなかできないものです。つまり、アンドレ・ボノームのワインは、マコン・ヴィレのお手本となるワインなのです。

一方、ロバート・パーカー氏をはじめ、ヒュー・ジョンソン氏や、ワインスペクター誌、インターナショナルワインセラー誌などもこぞって、アンドレ・ボノームのワインを高評価しています。

アンドレ・ボノームの白ワインは、開放的でエキゾチック、洗練されたスタイルは、白ワインに求められる要素のすべてを満たしていると言えます。