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ウンブリア Umbria

ウンブリア州はイタリア半島のほぼ中心に位置し「緑の心臓」とも呼ばれています。 周りはマルケ州、トスカーナ州、ラッツィオ州に囲まれ、イタリア中南部の中では海に接していない唯一の州です。 海はありませんが、州の70%が緑豊かな丘陵地帯で、湖や川も多く、自然に恵まれています。 州都はペルージャで、エトルリア人によって築かれた街と言われており、2000年以上前に造られた城壁や門などの建築が今も見ることができます。

宗教的に見ても重要な州であり、アッシジにはキリスト教信者の巡礼地「聖フランチェスコ聖堂」をはじめ多くの修道院があります。 またペルージャ県のノルチャは、ベネディクト修道会創設者「聖ベネディクトゥス」の生誕地です。

ウンブリアの政治・経済面は、長らくラッツィオが支配していましたが、文化面ではトスカーナがウンブリアに大きな影響を与えていたため、ワイン造りにおいてはトスカーナとの共通点が多く見られます。

ウンブリアの地域ごとの特徴


ペルージャより南、テヴェレ川とウンブリア渓谷の間の丘陵地帯にトルジャーノがあります。 歴史は古く、紀元前のエトルリア時代から町が存在し、ワイン造りも古代ローマ時代には既に始まっていたとされています。

「DOCトルジャーノ」からは、様々な品種を使った赤、白、ロゼワインが生産されていますが、「DOCGトルジャーノ・ロッソ・リゼルヴァ」は赤ワインしか生産が許されておらず、サンジョヴェーゼを主体に、混醸する場合は30%までならカナイオーロ、10%までならトレビアーノ・トスカーノやチリエジョーロなどが使用できる事になっています。 これはトスカーナ州のキャンティに良く似たブレンドですが、気候が穏やかなトルジャーノのワインは、キャンティよりもタンニンが柔らかく、ふくよかで深みのある味わいになります。 またこの地域にはウンブリアワインの発展に大きく貢献した生産者「ルンガロッティ」がいます。 1951年に設立したこのワインナリーは、早い段階から「量より質」の重要性に気づき、高品質なワイン造りに励みました。またワイン博物館の設立やイタリアワイン品評会を主催するなどして、ウンブリアワインを世界中に知らしめ、この地域全体の品質の底上げを図りました。 のちにトルジャーノ・ロッソ・リゼルバがDOCGに認定されますが、これも彼の功績と言っても過言ではありません。

トルジャーノからさらに南西に下ると「DOCGモンテファルコ・サグランティーノ」があります。 このワインは「サグランティーノ」と呼ばれる土着品種から造られます。中世には既にこの地で栽培され、独自の品種として大切に守られてきました。 このワインの特徴はなんといっても「強いタンニン」です。世界の中で最もタンニンを多く含む品種と言われていて、長期熟成向きな濃厚フルボディワインになります。 以前は甘口ワインの方が主流でしたが、1980年代からこのパワフルな辛口ワインが評価されるようになり、現在では甘口も辛口もDOCGワインに認められています。 また、同じエリアで造られる「DOCモンテファルコ」では、グレケットとトレッビアーノから造られる白ワイン、サンジョヴェーゼ主体から造られる赤ワインがあり、食中でも良く合う親しみやすいワインです。

南部のテルニ県では、白ワイン産地に「DOCオルヴィエート」があります。 品種はトレッビアーノの一種グレケットやプロカニコなどから造られています。ウンブリア州で最も古いワインと言われていて、その歴史は紀元前7世紀にまで遡ります。昔は貴腐菌のついたデザートワインとして名声が高く、教皇の御用達でもありました。 戦後は辛口ワインの方が人気があり、シンプルでまろやかな優しい味わいになります。

オルヴィエートは白ワイン産地として有名ですが、同エリアで赤ワインも生産しており、土着品種のアレアティコやサンジョヴェーゼの他に、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フランなど国際品種の栽培も増えています。白ワインのみのDOCオルビエートと区別して「DOCロッソ・オルヴィエターノ」という呼称で赤ワインが造られています。

黒いダイヤ「黒トリュフ」の産地


古くから黒豚の飼育が行われていましたが、飼育するだけでなく、豚肉を余すことなく利用する加工技術もに長けていました。ノルチャの町では豚の加工を行う工房が多く、加工する職人は「ノルチーノ」と呼ばれています。この名前はノルチャが由来になっていて、そのことからも豚肉文化への伝統とこだわりが伺えます。 海はありませんが、川や湖が多いウンブリア州では、淡水魚がとれるため鰻や鱒、鯉などを使った料理が多くあります。 さらに山からはヤマウズラやキジなどの野鳥が獲れるなど、食材が豊かです。

そんな山の恩恵を大いに受けるウンブリア州で、一番有名な食材と言えば「黒トリュフ」です。ノルチャ産のものは「黒いダイヤ」と呼ばれる程で、ノルチャは高級黒トリュフの代名詞になっています。

土の中に埋まっているトリュフは人の目では発見できないため、収穫するためには動物の敏感な嗅覚が必要です。 子豚を使ってトリュフ狩りをする、とよく言われていますが、それは昔の話で、豚は見つけたトリュフをそのまま食べてしまうため、今では調教した犬で狩りをするそうです。

黒トリュフを使った料理は多く、刻んたニンニクとオリーブオイルを合わせてカナッペにのせたり、火入れしてパスタやリゾットに加えたりします。 特に卵との相性は抜群で、フリッタータと呼ばれる卵焼きに生の黒トリュフをふんだんにスライスした贅沢な郷土料理もあります。



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