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シャサーニュ・モンラッシェ Chassagne-Montrachet

世界屈指の白ワインが生まれる、ブルゴーニュのコート・ド・ボーヌ。最も北側にあるコルトン・シャルルマーニュ、ボーヌから南に下ったところにあるムルソー、ピュリニー・モンラッシェ、シャサーニュ・モンラッシェの3つの村は、「ブルゴーニュのコート・ド・ブラン(白)」と呼ばれることもある、世界規模で見ても屈指の白ワインの銘醸地です。

元々は単にシャサーニュ村と言われていましたが、1879年以降は偉大なモンラッシェの畑にあやかる形で、シャサーニュ・モンラッシェという村の名前になりました。コート・ド・ニュイのジュヴレ・シャンベルタン村が、偉大なシャンベルタンの畑にあやかって付けられたのと似ていますね。

ワイン初心者の方は仕方のない面もありますが、ある程度ワイン通を名乗っている方でも、「昨日モンラッシェを飲んでさー」と言いつつも、よくよく聞いてみると村名のピュリニーやシャサーニュ・モンラッシェだったりすることがあります(シャンベルタンも同じですね)。グラン・クリュのモンラッシェと村名クラスでは価格も10倍違いますので、レストランやワインショップでワインを選ぶにあたっても、この違いは理解しておきたいところです。

白ワインのイメージが強いシャサーニュ・モンラッシェですが、赤・白共に生産が認められています。意外なことに、1980年代頃までは、白より赤ワインの生産量のほうが多かったほどで、白ワイン比率が高まっている現在でも、約20%は赤ワインが生産されています。村全体の畑は約350ヘクタールありますが、その内グラン・クリュが11ヘクタール、プルミエ・クリュが160ヘクタールで、およそ半分がグラン・クリュとプルミエ・クリュの畑になります。

一般的にピュリニー・モンラッシェの白ワインは、しっかりとしたミネラル感と果実の凝縮感があり、ピュリニー・モンラッシェに比べても引けを取らない品質を誇ります。ただし、最近ではピノ・ノワールに適した土壌に無理やりシャルドネを植える生産者もあり、やや品質面でのバラ付きが増えつつあります。

一方で、ほとんどイメージが薄く、過小評価されているのがシャサーニュ・モンラッシェの赤ワイン。上質なシャサーニュの赤は、しっかりとした骨格をもち、果実味に富み、長期の熟成にも耐えられます。

ピュリニー・モンラッシェのグラン・クリュ(特級畑)


モンラッシェ

約8ヘクタールの畑を、ピュリニー・モンラッシェ村とシャサーニュ・モンラッシェ村が約半分づつ分け合っています。誰もが認める世界最高の白ワインを産み出す畑で、全てのワイン好きにとって、一度和味わってみたい憧れのワイン。ワイン生産者にとってもモンラッシェを所有することは長年の夢であり、現在は16の生産者が分割して所有しています。「ひざまづき、脱帽して飲むべし」と語った三銃士の作者アレクサンドル・デュマの言葉はあまりにも有名。

バタール・モンラッシェ

モンラッシェ同様に、ピュリニー・モンラッシェ村とシャサーニュ・モンラッシェ村に跨って存在するグラン・クリュ。乳製品のバターを連想するような名前ですが、Batardはフランス語で「庶子(私生児)」の意味。とはいえ、バターのように繊細さよりも濃厚さやパワフルさが特徴的。

クリオ・バタール・モンラッシェ

モンラッシェ系グラン・クリュの中で、唯一シャサーニュ側にのみあるグラン・クリュ。クリオはフランス語で「泣く」という意味で、直訳すると「泣いているモンラッシェの庶子(私生児)」という変わった意味になります。1樽以上のワインを生産可能な面積を持つ所有者は4名しかいないため、非常に貴重なグラン・クリュです。

シャサーニュ・モンラッシェの主なプルミエ・クリュ(一級畑)


シャサーニュ・モンラッシェには、小区画も合わせて50以上ものプルミエ・クリュが存在します。中でもカイユレ、レ・ザンブラゼ、レ・ヴェルジェ、レ・グランド・リュショット等が高い評価を得ています。また、赤ワインの銘醸畑として、クロ・サン・ジャン、ラ・ブドリオット、ラ・マルトロワがあります。

レ・ボーディーヌ(Les Baudines)
ブランショ・ドゥス(Blanchot dessus)
レ・ボワレット(Les Boirettes)
ボワ・ド・シャサーニュ(Bois de Chassagne)
ラ・ブドリオット(La Boudriotte)
カイユレ(Cailleret)
レ・シャン・ガン(Les Champs gain)
レ・ショーメ(Les Chaumes)
レ・シュヌヴォット(Les Chenevottes)
クロ・ピトワ(Clos Pitois)
クロ・サン・ジャン(Clos Saint-Jean)
レ・マシュレル(Les Macherelles)
ラ・マルトロワ(La Maltroie)
モルジョ(Morgeot)
レ・ヴェルジェ(Les Vergers)
レ・ザンブラゼ(Les Embazees)
レ・グランド・リュショット(Les Grandes Ruchottes)

ピュリニー・モンラッシェの主な生産者


ラモネ

コント・ラフォンやルフレーヴ、コシュ・デュリと共にブルゴーニュ白のトップ生産者に挙げられるラモネ。モンラッシェ、シュヴァリエ、バタール、ビヤンヴニュといったグラン・クリュを所有。ピュリニー・モンラッシェと合わせて数々のプルミエ・クリュ、グラン・クリュを持つ、白ワインの帝王の一つです。

ミシェル・ニエロン

所有面積は僅か4ヘクタールのみという、小規模なドメーヌながら、その品質はシャサーニュ・モンラッシェでもトップクラス。グラン・クリュのシュヴァリエ、バタールの他に、シャサーニュ・モンラッシェの優良プルミエ・クリュを少しずつ所有しています。特にレ・ヴェルジェの品質はグラン・クリュ並と評判。

モレ一族

シャサーニュ・モンラッシェ最古の一族であるモレ家。アルベール・モレ、ベルナール・モレ、ジャン・マルク・モレ、マルク・モレ、ミシェル・モレ・コフィネ、ヴァンサン・モレ、トマ・モレなど、シャサーニュの一大勢力となっています。

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