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ジョセフ・フェルプス
Joseph Phelps
もともと建設業?ワイナリーの歴史
ジョセフ・フェルプスワイナリーは1972年、もともと建築業界にいたジョセフ・フェルプス氏が、ナパ・ヴァレーの北に位置するセント・ヘレナの地に創立しました。
なぜ建築業界の方がワイナリーのオーナーに?と思う方も多いことでしょう。ジョセフ氏は、もともと農業を営む家の生まれでしたが、学生時代は機械工学や建築学を学び、建設会社を設立し故郷コロラドにて、その分野のリーダーとして活躍するほどの実力者でした。その後サンフランシスコにてワイナリーの建築に携わることになりますが、このことが大きく彼の人生を変える結果となります。ワイン造りの奥深さに感銘を受け、なんと自分のワイナリーを造ることを決断してしまうのです。思い立ったらすぐ行動の精神でタイミングよく売りにだされていた650エーカーの農園を買い取ります。その地がセント・ヘレナだったのです。
ジョセフ・フェルプスワイナリーの歴史は1974年に会社が最初に世に出したリースリングから始まります。その後ジョセフ氏はリースリングの他にもソーヴィニヨンブラン、メルロー、そしてカベルネ・ソーヴィニヨンなどのワインを醸造し出荷していきます。そしてジョセフ・フェルプスの知名度を爆発的に上げることとなったのが、その後1978年にリリースされるインシグニアでした。
現在、ジョセフ氏は会長として現役を退きましたが、後任は社長のトム・シェルトン氏が務め創業以来の技術と拘りを引き継いでいます。
カリフォルニアのメリテージュワインの元祖「インシグア」
カリフォルニアワインといえば、カリフォルニアのロマネ・コンティと称賛されるカレラシリーズを造るカレラ・ジェンセンや、カリフォルニアワインの父として知られるオーパス・ワンを手掛けたロバート・モンダヴィが伝説的造り手として知られています。
そして、そんなカレラやオーパス・ワンに負けないくらい知名度が高いのが、ジョセフ・フェルプスワイナリーのイングニシアです。
このワインはカリフォルニアの地でボルドーの葡萄品種を使ったボルドースタイルのワインとして最初にリリースされた歴史的価値のあるワインなのです。1970年代は葡萄単一品種で造られたワインが当たり前だった1970年代に、ボルドーブレンドのワインとしてプロプライエタリーレッドというカリフォルニアの地で新たなジャンルの開拓に成功しました。
今でこそオーパス・ワンに代表されるカリフォルニア、ボルドータイプのワインは一般的ですが、当時のカリフォルニアではかなり革新的なワインだったのですね。アメリカではボルドー式のワインはメリテージュと言われていますが、インシグアはアメリカ発のメリテージュワインだったのです。
インシグニアはその品質、価格ともに申し分のない一級ワインとしてワイン業界に君臨しています。インシグニアを味わってみたいけれど、敷居が高いという方にお勧めはイニスフリーです。イニスフリーは葡萄の収穫量が多い年に造られコストパフォーマンスも良いです。
ボルドー・スタイルのみならず、ローヌスタイルのワインも
本格ボルドースタイルのワインインシグアのリリースで国内、世界中から注目をされるようになったジョセフ・フェリプスワイナリーですが、ジョセフ氏の情熱と探求心は収まることはありませんでした。次に彼が目を付けたのが南仏のワインでした。1980年代後半、世界は南仏のワインに熱狂していました。そこで、ジョセフ氏はシラーや南フランスで栽培される葡萄品種をも用い、1990年ミストラルという南仏コート・デュ・ローヌ・スタイルのワインをリリースしました。
ジョセフ・フェルプスが選んだセント・ヘレナ近郊スプリング・ヴァレー
先に述べたように創始者のジョセフ氏は建築業界から異例の転職をし、ワイナリーオーナーとなりました。ジョセフ氏が購入した240ヘクタールの広大なスプリング・ヴァレーの敷地では、ジョセフ氏自慢の64ヘクタールの葡萄畑が起伏のある広い牧場、そしてオークの原生林、カリフォルニアの樫の木という豊かな自然に囲まれています。
当時、当たり前のように葡萄栽培において重要なのは天候だと考えられていましたが、農家で育ったジョセフ氏は、降水量や日照時間だけではなく、その土地の土壌や水はけ、そして畑の風通しを左右する地形の影響等包括的な条件、つまりは土地のテロワールが大切だという考えを持っていたようです。フランスの歴史と技術がアメリカに伝わる前の話ですからジョセフ氏はその生い立ちから本能的に良質のワインを造る大切な条件を知っていたといえます。
このジョセフ氏の考えをよりジョセフ・フェリプスワイナリーのワインに反映させるため、2006年以降ワイナリーはビオディナミの技術を葡萄畑に取り入れ始めます。羊を畑に放ち土壌の活性化への取り組み、天体の動きに合わせて農作業を行う等ビオディナミの厳格な工程をこなし葡萄栽培を行っています。