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ジュヴレ・シャンベルタン Gevrey-Chambertin

ブルゴーニュワインの王様と称えられるシャンベルタン。そのワインを生む村がジュヴレ・シャンベルタンです。色合いの濃い芳醇なワインで、力強さと品格を備えたワインは、将にブルゴーニュの王と呼ばれるに相応しいワインとされています。

この村において特に偉大なワインとされているのが、シャンベルタンとシャンベルタン・クロ・ド・ベーズです。この偉大な畑のまわりに、シャンベルタンの名前を付けることのできる7つの特級畑があります。また村の名前の後に最も有名な畑の名前を付けるという変更を、最初に行ったのがこのジュヴレ・シャンベルタン村です。(モレ・サン・ドニ、ヴォーヌ・ロマネ、ピュリニー・モンラッシェなど多くのブルゴーニュの村が、後から畑の名前を付け足しています。)

グラン・クリュの畑は標高260〜300メートルの斜面の中腹に集中している。土壌は石灰岩質土壌で砂利や粘土がさまざまな割合で混ざっている。シャンベルタンを名乗れるワインは赤ワインのみに限られる。

ジュヴレ・シャンベルタンの歴史


ブドウ栽培はブルゴーニュの中でも最も古くからあった場所であり、紀元1世紀頃のブドウ畑の遺跡が2009年に発見されている。中世初期からは畑の開墾が活発になり、修道院が畑を所有するようになった。シャンベルタン・クロ・ド・ベーズは、ベーズ修道院が所有していたことに、その名は由来している。シャンベルタンという名前は、13世紀ごろに「ベルタン」という農夫が所有していた畑(Champ)からシャンベルタンと呼ばれるようになったと言われている。18世紀には英雄ナポレオンがこのシャンベルタンをこよなく愛し、戦地にも持ち込んだと言います。ジュヴレ・シャンベルタンという原産地呼称は1929年に生まれ、グラン・クリュは1936年に認定されました。 

ジュヴレ・シャンベルタンの9つの特級畑


シャンベルタン(Chambertin)12.9ヘクタール

ジュヴレ・シャンベルタン村のグラン・クリュの中でも飛びぬけたポテンシャルを誇る。ナポレオンが愛し、ブルゴーニュの王様と称えられる。

シャンベルタン・クロ・ド・ベーズ(Chambertin Clos de Beze)15.4ヘクタール

シャンベルタンとともにこの村を代表するワイン。630年にブルゴーニュ大公がベーズ修道院に畑を寄贈したことから始まる。シャンベルタンの名前でもラベルに表示できる。(その逆は不可)

シャペル・シャンベルタン (Chapelle-Chambrtin)5.49ヘクタール

名前はフランス革命までベーズ修道院のシャペルがあったことに由来する。県道を挟んでクロ・ド・ベーズの正面にその畑はある。

シャルム・シャンベルタン (Charmes-Chambertin)12.24ヘクタール

県道を挟んでシャンベルタンの正面にある畑。

グリオット・シャンベルタン (Griotte-Chambertin)2.73ヘクタール

この村の特級畑としては最も小さく、平均しても1000ケースほどしか生産できない。

ラトリシエール・シャンベルタン(Latricieres-Chambertin)7.35ヘクタール

シャンベルタンの隣にあり、この村の最南端の特級畑。

マジ・シャンベルタン(Mazis-Chambertin)9.1ヘクタール

この村の最北にあり、コート・ドールでの最北グラン・クリュとなる畑。コート・ド・ニュイ地区では初めてのオスピス・ド・ボーヌに寄贈された畑です。

リュショット・シャンベルタン (Ruchottes-Chambertin)3.3ヘクタール

マジ・シャンベルタンと同じ斜面の上部に位置する。上部と下部に分かれ、上部の一部はクロ・デ・リュショットという名で、アルマン・ルソーが単独所有している。

マゾワイエール・シャンベルタン(Mazoyeres-Chambertin) 12.24ヘクタール

シャルム・シャンベルタンの名前を名乗れる。 マゾワイエールの名前で出しているメーカーは少数のみ。

ジュヴレ・シャンベルタンの主な生産者


ドメーヌ・アルマン・ルソー(Armand Rousseau)

ブルゴーニュの中でも最も偉大な生産者のひとつ。シャンベルタン(2.56ヘクタール)はこの村での最大の所有を誇り、クロ・ド・ベーズ(1.42ヘクタール)他、この村に5つの特級畑を所有している。

ピエール・ダモワ(Pierre Damoy)

シャンベルタン・クロ・ド・ベーズの畑を最も所有する造り手。(5.36ヘクタール)ただブドウの一部は他に売っている。シャンベルタン、シャペル・シャンベルタンの畑も所有。

ドメーヌ・トラペ(Trapet)

シャンベルタンに1.85ヘクタールを所有するほか、シャペル、ラトリシエールの畑も所有。ジャン・ルイ・トラペがドメーヌを運営。ロシニョール・トラペ(Rossignol Trapet)は、従兄弟にあたる。

ドメーヌ・ドルーアン・ラローズ(Drouhin Laroze)

1919年にラローズ家のスーザン・ラローズ氏と、シャンボール・ミュジニー村のアレクサンドル・ドルーアン氏が結婚し、「ドルーアン・ラローズ」が誕生。クロ・ド・ベーズを1.39ヘクタール所有のほか、ラトリシエール、シャペルを所有。フィリップ・ドルーアンが現当主を務め、ワインの素晴らしい出来により評価は近年上がっている。

ドメーヌ・クロード・デュガ(Claude Dugat)

ワイン評論家の高評価により、伝説的なワインの造り手として人気を誇るドメーヌ。畑はシャルム(0.31ヘクタール)、グリオット(0.16ヘクタール)、シャペル(0.1ヘクタール)を所有するが、生産量の少なさから、ワインはマニアの垂涎の的になっている。

ドメーヌ・ドニ・モルテ(Denis Mortet)

ブルゴーニュでも指折りの生産者として名を連ねたドニ・モルテ。2006年に自ら命を絶ち、ワイン関係者や愛好家に大きな衝撃を与えました。現在は長男のアルノー・モルテがしっかりとドメーヌを引き継いでいます。



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