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シャトー・パヴィ・マッカン

Chateau Pavie Macquin

シャトー・パヴィ・マッカンは、ボルドー右岸サン・テミリオン地区の生産者です。サン・テミリオン特級格付けにおいて第1特別級B(プルミエ・グラン・クリュ・クラッセB)を獲得しているこのシャトーは、同じくプルミエ・グラン・クリュ・クラッセであるシャトー・トロロン・モンドの丘の隣に位置します。

標高65〜100メートルを見渡すことができる絶景のブドウ畑からは、他の有名な隣人シャトーの姿を確認できます。

ボルドーワインの救世主として有名なアルベール・マッカンがこのシャトーの所有者として活躍した後、現在は彼の孫とその子ども達によって所有されています。

3つのプルミエ・グラン・クリュ・クラッセに囲まれた、この非常に優れた地域にあるシャトーは、テロワールを最大限に生かしたワイン造りに努めています。シャトー・パヴィ・マッカンの名が急速に世の中へ広まったのは、90年代後半という比較的最近の出来事であり、彼らの生産するワインの品質は、ワイン評論家のロベルト・パーカー氏が常にパーカーポイント90点台を付けるという高レベルなものとなっています。

2012年には、ワイン主要評価誌である「ヴィノウス」から、同年の「ベスト15のワインに推奨する」というコメントが発表され、ワインガイド誌「ベタンヌ+ドゥソーヴ」やその他多くのワイン誌からも高評価を得ています。

シャトー・パヴィ・マッカンの歴史


シャトー・パヴィ・マッカンの名は、このシャトーの創業者であるアルベール・マッカンから付けられました。1887年より、彼は様々な土地を購入し、合計26ヘクタールの敷地を手に入れました。農業技術者であった彼は、ボルドーの地でフィロキセラの被害が広まった際、ブドウの木を接ぎ木するという解決法を考え出しました。この方法によって、止まることのなかったフィロキセラの攻撃により引き起こされた荒廃から、サン・テミリオンだけではなく、ボルドー全域、そしてヨーロッパにある多くのブドウ畑を救いました。

現在のシャトー所有者は、彼の3人の孫であるブノワ・コレ、ブルーノ・コレ、そしてマリー・ジャック・シャルパンティエであり、このシャトーを彼らの子ども達とともに所有しています。著名な祖先の伝統を継承することによって、彼らはシャトーが持つ素晴らしいテロワールに深い愛着を示しています。

1998年以前、シャトー・パヴィ・マッカンは自身が持つテロワールのレベルに見合うワインを生産していませんでした。しかし1998年を境に、彼らのワインは生まれ変わりました。これは、1990年に天才醸造家として有名なステファン・ドゥルノンクール氏が、シャトー・パヴィ・マッカンのチームへ加わったことから始まりました。そして1994年には、二コラ・ティアンポン氏もチームへ加わり、彼らはともに高品質のブドウを栽培することへ力を注ぎました。

努力の末に開発された高品質のブドウで生産された1998年のヴィンテージは、シャトー・パヴィ・マッカンの生み出すワインの品質を劇的に変化させることに成功しました。その年以降、このシャトーから造られるワインは、数々の賞賛を得るようになりました。そして、ついにシャトー・パヴィ・マッカンは、名高いランクであるプルミエ・グラン・クリュ・クラスのワインへ昇格されたのです。

シャトー・パヴィ・マッカンのワイン造り


シャトー・パヴィ・マッカンの持つテロワールは、9種類の区画が特徴的で複雑なテロワールを持っており、そのすべてが石灰岩と粘土の土となっています。北側の区画はやや涼しく、南側のテロワールはより暖かいものとなっているため、ブドウを通してテロワールの様々な局面を表現しています。

ブドウ畑には、メルロー80%、カルベネ・フラン18%、カルベネ・ソーヴィニヨン2%が植えられています。シャトー・パヴィ・マッカンでは、1ヘクタール6600本のブドウの木が植えられていますが、より新しい植え付けでは栽植密度が非常に高くなっており、1ヘクタール8888本まで増加しています。木の死亡率は非常に低く、平均30年を超えた古いものを扱っており、最も古いものでは樹齢60年以上のものまで存在します。ブドウはバイオダイナミック農法で栽培され、持続可能な農業が実践されています。

2012年には、その年の収穫に間に合うように、すべてのワイン造りにおける施設、試飲室、樽置き場を含めた建物の改築を完了させました。

シャトー・パヴィ・マッカンでは、ワインを生産するためにセラーやブドウ畑で多くの作業が行われています。2009年のヴィンテージからは、醸造前にブドウを視覚的に選別するようになりました。ブドウは全果実が発酵され、その半分以上にオークでできた大きなオープントップのタンクを使用します。残りのブドウはコンクリート製のタンクを使用して発酵します。1995年以来、抽出(エクストラクシオン)はピジャージュを通して行われています。マセレーションは平均30〜35日間続きます。そしてマロラクティック発酵はバレルで行われます。

その後、ワインは70%新しいフレンチオーク樽で平均18か月間熟成され、ボトリングされます。シャトー・パヴィ・マッカンのワインの生産量は、各ヴィンテージあたり平均4500ケースであり、「レ・シェーヌ・ド・マッカン」というセカンドラベルも販売されています。

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