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商品番号 W-BG12102619
価格3,586円(本体価格:3,260円)
[33ポイント進呈 ]
【販売期間:2024年3月30日12時0分〜2024年5月31日11時59分】
在庫数:7
この商品の平均評価: 4.00
東京都 投稿日:2019年06月22日
おそらくブーズロン初体験。最初に感じたのは、ちょっとすえたようなシュールリーっぽい匂い。 スイカズラと、やや熟したリンゴ、ハチミツの香り。ミネラル感あり。 香りはどちらかというと全体的に控えめ。一方、酸味はまあまあしっかりしている。その酸味に隠れているが控えめな甘みもあり。時間が経つと厚みを感じさせる濃厚さが増す。 美味いと思うが、やや酸化が進んでいるようにも感じた。購入から1か月経っていて、管理が悪く劣化したのだろうか。
ブルゴーニュのワインで用いられる白ブドウ品種と言えば、言うまでもなくシャルドネ。
ソーヴィニヨン・ブランやピノ・ブラン、アリゴテなど、他の品種も一部で造られてはいますが、シャルドネと比べてしまうとごく少数派です。
しかし コート・シャロネーズ 最北端に位置する ブーズロン村 では、アリゴテが高貴品種として扱われ、この地の AOCブーズロンではアリゴテのみが認められている という、ブルゴーニュでは一風変わったアペラシオンとなっています。
アリゴテはグエという今は既に存在しない品種と、ピノ・ノワールを掛け合わせた品種。
元々古くからブルゴーニュで栽培されてきた白ブドウですが、シャルドネが幅を利かせるブルゴーニュにおいて、なぜブーズロンだけがこうなったのか。
それにはここでご紹介する、 アー・エー・ペー・ド・ヴィレーヌ が大きく関わっていたのでした。
このドメーヌの名を聞いてまず思い浮かべるのは、 ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティの元共同経営者 である、 オベール・ド・ヴィレーヌ が運営しているという事。
オベール氏はフランス有数の名家の家柄でありながら、なぜかプレミアムワインを産むコート・ドールを選ぶ事無く、1971年に自身のドメーヌをブーズロン村に設立します。
畑は標高270〜350mの斜面に合計21ha、そのうち9haがブーズロンのアリゴテ。
ここのアリゴテは アリゴテ・ドレ と呼ばれ、コート・ドールで一般的なアリゴテ・ヴェールよりも果皮が薄く、 糖度は高く香りも華やか とされます。
醸造法はじつに伝統的で、アリゴテは大樽で発酵・熟成、その他のシャルドネから造られる白ワインも大樽と小樽を併用し、新樽は一切使いません。
またドメーヌでは1986年からビオロジック栽培を実践し、現在は一部の畑でビオディナミ農法も実践、1997年にカリテ・フランスの認証を取得しています。
こうしてアリゴテのポテンシャルを最大限引き出した、コート・ドールのシャルドネに匹敵するような素晴らしい白ワインを、アリゴテによって造り出したオベール氏は、ブーズロンの村名AOC制定をINAOに強く働きかけます。
その後1998年には彼の努力により、 アリゴテを唯一の品種として認めたアペラシオン、ブーズロン が誕生する事になったのです。
まだ新しいアペラシオンながら、ブルゴーニュの中では比較的安く手に入るという事もあり、ユニークでレベルの高いブーズロンは注目の産地です。
現在では ルイ・ジャド など、名の通った生産者もブーズロンに進出してきました。
中でも名実共にこの地を代表する、アー・エー・ペー・ド・ヴィレーヌが造るブーズロンは、 とてもアリゴテとは思えないほどの厚みと複雑さを備え、酸味は穏やかでフィネスとともにまろやかさが感じられます。
シャルドネの影に隠れて長く不遇であった、アリゴテという品種の為に生まれた AOCブーズロン、 その実力をぜひ試してみてください。