このワインを造るベルトー・ジェルベは、マルサネとジュヴレ・シャンベルタンに挟まれたフィサンに本拠地を置く、19世紀から続くドメーヌです。フィサンはもちろん、ヴォーヌ・ロマネやジュヴレ・シャンベルタンなどに、合わせて13ヘクタールの畑を所有しています。


現当主は7代目のアメリー・ベルトーさん。父の造ってきた上質でエレガントなスタイルを受け継ぎながら、彼女が目指すのは、テロワールを表現するしなやかでシルキーなワイン。ボルドーやナパ・ヴァレー、ＤＲＣなどで世界各地で研鑽を積み、2013年にドメーヌを引き継いだ彼女は、ブルゴーニュワイン界の新世代を象徴する人物として、雑誌でも特集されるなど、これからのフィサンを牽引するスターのような存在です。


今回ご紹介するワインは、母方から受け継いだヴォーヌ・ロマネの畑、指折りのプリミエ・クリュ「クロ・デ・レア」から地続きの2区画から獲れた、平均樹齢50年のピノ・ノワールをブレンドし、ノンフィルターで瓶詰めされたキュヴェ。


スグリやラズベリーなどの赤系果実とオリエンタルスパイス、森の湿った土など、複雑で陰影を感じる香り。いきいきとした酸と、ふくよかでありながらも、ピュアで美しい果実味が印象的な、奥深い味わいです。余韻には高樹齢のワインならではの複雑なミネラル感も漂います。


知る人ぞ知る、伸び盛りの注目ドメーヌが造る秀逸な一本、この機会にぜひお楽しみください！