「ワインの王、王のワイン(LE VIN DES ROIS LE ROI DES VINS)」と印字されたエチケットが特徴的な、威厳と風格、そして安定感のある品質を持ち合わせた、メドック格付け第2級の中でも多くの賞賛を受けているシャトーです。高い海抜の砂利質で、水捌けの良い土壌から造られる葡萄を用いて、サン・ジュリアン村の中でも一際濃厚でエレガンスとフィネスを放った力強いワインを生産しています。
1778年にシュヴァリエ・グリュオが亡くなり、グリュオ神父の甥にあたるジョセフ・セバスチャン・ド・ラローズが後を継ぎ、シャトーは改名され「グリュオー・ラローズ」になりました。ジョセフ・セバスチャン・ド・ラローズが考案したと言われる「Le vin des rois, Le roi des vins」というキャッチコピーは、「ワインの王、王のワイン」という意味で現在もエチケットに刻まれています。
ポイヤックの骨格とマルゴーの華やかさを併せ持つシャトー
このワインについて
サン・ジュリアン村のワインは土地柄から、堂々としたポイヤックの骨格とマルゴーの華やかさと、両者の特質を程よく兼ね備えたスタイルと説明されることが多いです。グリュオー・ラローズもまた、ポイヤックとマルゴーの融合した優雅なフィネスを持ち合わせていて、優れたテロワールを余すことなく表現した若いうちからも飲み頃を迎え、長期熟成にも適した気品溢れるワインです。ワインは、程よくジビエのニュアンスを感じる香りと、しなやかな果実感とフレッシュさを凝縮した奥深い味わいに定評があり、年をとるごとに偉大な帝国を思わせるエレガンスと洗練が現れてきます。
生産者について
「ワインの王、王のワイン(LE VIN DES ROIS LE ROI DES VINS)」と印字されたエチケットが特徴的な、威厳と風格、そして安定感のある品質を持ち合わせた、メドック格付け第2級の中でも多くの賞賛を受けているシャトーです。高い海抜の砂利質で、水捌けの良い土壌から造られる葡萄を用いて、サン・ジュリアン村の中でも一際濃厚でエレガンスとフィネスを放った力強いワインを生産しています。1660年頃、ラフィットを始めとするボルドー原産のワインが「ニュー・フレンチ・クラレット」の愛称で呼ばれ、イギリス人の間でブームとなっていました。ブームに乗ろうと新参者が続々と現れた18世紀初頭に、サン・ジュリアン村に70haの畑をグリュオ神父と判事が取得したことを契機に、このシャトーの歴史が始まったと言われています。
当時、シャトーはグリュオ家が所有していたことから「グリュオ」と呼ばれ、大元はグリュオ神父の名に由来している説と、後の所有者エイブとシュヴァリエの2人、グリュオ兄弟に由来している2説があるようです。
1778年にシュヴァリエ・グリュオが亡くなり、グリュオ神父の甥にあたるジョセフ・セバスチャン・ド・ラローズが後を継ぎ、シャトーは改名され「グリュオー・ラローズ」になりました。ジョセフ・セバスチャン・ド・ラローズが考案したと言われる「Le vin des rois, Le roi des vins」というキャッチコピーは、「ワインの王、王のワイン」という意味で現在もエチケットに刻まれています。
社交界で華やかに活躍した彼が、各国の宮廷や貴族たちの問にグリュオー・ラローズの名を広めたことが、この言葉が生まれたきっかけとなったと言われています。しかし彼が亡くなった後の1795年、シャトーは相続上の理由から2つに分割されることになり、「グリュオー・ラローズ・サルジェ」と「グリュオー・ラローズ・ベトマン」が誕生します。
それぞれのシャトーでは、135年の間ワインを生産してきましたが、幸いにもワインの品質は厳格に取り扱われていたこともあり1855年のメドック格付けでは第2級に格付けされ、「ワインの王、王のワイン」の文言に恥じず、当時、第1級ワインに次いで取引価格が高かったという話は有名です。