ブルゴーニュ在住の日本人、仲田晃司。 大学生時代にアルバイト先のフレンチレストランでワインに出会い、「いつか自分の手でワインを造ってみたい」という夢を抱きます。

単身で渡仏した青年はフランス語の勉強をしながら各地の醸造家で修行を重ね、ついにブルゴーニュの地にルー・デュモンを設立します。

周りがあきれ果てるほど徹底して細部までこだわるその仕事っぷりは実に日本人の職人気質とも言うべきでしょうか。 仕込むワインのテロワールや個性の研究に努め、樽の選定や熟成方法を巧みに扱い洗練したワインを造り上げるのです。

ブルゴーニュの神様といわれるフランス人醸造家、在りし日のアンリ・ジャイエより「自分自身のアイデンティティをワインに表現せよ」と教えを受け、「日本人であるということ」「自然と人間に対する真摯な尊敬の念」の象徴としてルー・デュモンの「天・地・人」が生まれたのです。

「ワインを通じてアジアの架け橋になれればと願っています」という仲田氏が言うようにルー・デュモンのワインは、日本、韓国、台湾、中国、シンガポールといったアジア諸国を中心に販売されています。

英雄ナポレオンも愛した「ブルゴーニュワインの王様」と称されるシャンベルタン。 ジュヴレ・シャンベルタン村は、コート・ド・ニュイで最大の産地であり、9つのグラン・クリュ特急畑を擁しています。

その特急畑の一つAOCシャルム・シャンベルタンのワインは、シャルムというだけあってとてもチャーミング。ジュヴレのグラン・クリュの中で最も香りが高く、柔らかく熟した果実風味が特徴です。

「シャルム・シャンベルタン」は創業時から毎年リリースしているという仲田氏の思い入れの強いキュヴェ。一部新樽を使用して一次発酵を行っていますが、この製法で造っているのはネゴシアンの中では、ルー・デュモンだけなのだとか。

2017年の「シャルム・シャンベルタン」もぜひお楽しみ下さい！