ソムリエ厳選!チリワインのおすすめ15選

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チリと言えば、日本国内で近年最も盛り上がっているワイン生産地、と言っても過言ではないでしょう!
ワイン大国フランスをもしのぐ輸入量を誇り、もはや安くて旨いワインを選ぶなら、真っ先にチリの名前が挙がるほど、定着しました。

しかし数量が増え、各社が様々なモノを扱い始めると、市場が混乱し始めるのが世の常。

どれを選んだらいいかわかんない・・・」や「なんかイメージと違うもの買っちゃった・・・

など様々な悲劇を目の当たりにしてきました。

そんな悲劇を防ぐため!ソムリエ厳選のチリワインだけのワインリストを作ってみました!安くて旨いワインから、こだわりの超プレミアムワインまで、紹介していきます!

チリワインとは

まずはなぜチリワインが注目を浴びているのか、から話していきましょう。ワインの情報だけが知りたいの。って方は飛ばしちゃってくださいね。

きっかけとなったのは、2007年に実施されたEPA(経済連携協定)で段階的に関税が撤廃されていったことです。元々チリはフランスなどの伝統国に比べ、人件費の安さやブドウの育てやすさで、価格面にアドヴァンテージを持っていました。

そこで関税が撤廃され、輸入量が増大し2015年にフランスをかわし、輸入量第1位に輝きます。現在では日本とヨーロッパ間にもEPAが実施されているため、関税面でのアドヴァンテージはそこまでありませんが、現在でも輸入量のトップに立っています。

またチリは山脈や海が多く、フィロキセラの被害を受けていないのも大きな特徴です。ここでは割愛しますが、ワインの歴史を大きく変えたフィロキセラの被害を受けていないブドウというのは、非常に貴重です。

そしてもう一つの大きな特徴は南北に細長く、さまざまなテロワールを持ち、それに応じて多種多様なワインが造られている、ということです。南北に生産地が広がっているということは、温暖地域もあれば冷涼地域もあるということ、それにプラスして基本的に乾燥していますから、様々な特徴を持った良質なブドウが育ちます。

ここまでつらつらとチリワインに関して書いてきましたが、実は重要なことはただ一つ!

コストパフォーマンスに優れたワインが多いこと!


同じ値段を出して買うなら基本的にヨーロッパの産地よりも良いワインが買えることが多いんです!

ここからは価格帯ごとにワインを紹介していきます!

エントリークラスの5本

チリワインと言えば安くて旨い!が合言葉になるほど巷には安いワインがあふれています。中には正直品質に疑問を持つようなワインもありますが・・・

とはいえちゃんと探せば価格以上の満足感を得られるワインがあるのもまた事実。コンビニやスーパーであまり見かけない銘柄もありますよ!

まさに王道カベルネ・ソーヴィニヨン

ユー・バイ・ウンドラーガ カベルネ・ソーヴィニヨン 2018 ウンドラーガ 赤

今となってはチリと言えば、カベルネ・ソーヴィニヨンというほどの主力品種。チリカベという略語が生まれるほどに、日本でもよく飲まれています。芳醇な香り、濃厚な果実味と飲み応え、という分かりやすいおいしさを持っています。特に肉料理との相性は抜群で、ステーキやチーズにもとっても合うんです。このウンドラーガはチリ最古のワイナリーで名門としても有名で、もちろん品質もよく、コストパフォーマンスに優れています。いやー王道ですね!

違った面を見せるピノ・ノワール

アレスティ ピノ・ノワール 2018 赤

チリではピノ・ノワールも育てられています。ブルゴーニュ地方がとっても有名で、世界で一番高価なワイン「ロマネ・コンティ」を生むブドウ品種ですね。基本的に冷涼な地域で育つんですが、温暖なチリでも場所によっては育つんです。ブルゴーニュよりも熟したブドウが出来上がり、よりチャーミングなワインに仕上がります。甘さが際立つ、と言われるチリのピノですが、このアレスティは程よい酸味が残っており、主張しすぎないバランスの良さを持っています。ピノ・ノワールの新たな魅力発見!

土着品種?カルメネール

サンタ・アンジェリカ カルメネール 2018 ラヴァナル 赤

厳密にいうと土着品種じゃないんですけど、チリの土着品種的なポジションにいるカルメネール。元々ボルドーで育てられていましたが、チリに移植された際に、メルローと混合されてしまいました。長い間メルローとして育てられたブドウが、実はカルメネールだった、なんて不思議な話ですね。現在では気候の良く合うチリでしかほぼ育てられておらず、濃厚な香り、カベルネ・ソーヴィニヨンと違って、渋みが柔らかくとても飲みやすいワインです。たしかにメルローに似た味わいですね、間違えるのも無理はないかもしれません。

新世界ならではの組み合わせ

ブエノス・ディアス シャルドネ/ソーヴィニヨン・ブラン 2019 クネ&フレイ・レオン 白

シャルドネとソーヴィニヨン・ブランを合わせるのは、旧世界ではほとんどありません。たまに南フランスで見る程度でしょうか。こんな組み合わせがよく見られるのも、チリならではでしょうか。フレッシュでありつつもジューシー。しっかりとした酸味を持ちつつ甘やかな果実味。一見相反しつつも、ちゃんと調和するのは同じ地域で育てられたからかもしれませんね。こちらのワインはスペインを代表するワイナリー、クネ社が数あるチリワインから厳選したのがこのブエノス・ディアス(良い一日を!)魚料理から軽めの肉料理まで幅広く料理に合うんです!ぜひお試しあれ!

ワンランク上のシャルドネ

デル・ソル スーペリオール シャルドネ 2018 白

チリワインを選ぼうとすると、このくらいの価格帯でレギュラークラスよりもちょっといいワインが買えたりします。いわゆるワンランク上のワインで、生産者の考え方によって様々ですが、良い区画のブドウを使っていたり、丁寧な醸造を施されていたり、贅沢にもオーク樽で寝かされたタイプがあったりします。まさにこのスーペリオ―ル・シャルドネはワンランク上の味わい、ふくよかな果実味、爽やかな酸味、絶妙なバランス。良質なワインに必要な要素を、見事に兼ね備えています。これくらいのクオリティのワインをフランスやアメリカで買おうとすると何倍のお金が必要になるか・・・

ワンランク上のチリワイン

いわゆる中価格帯に属する1000円以上のワイン。このくらいの価格帯になるとこだわりの1本やバラエティ豊かなモノが増えてきます。

あいかわらずのコストパフォーマンスかつ、満足度の高いもの、だれが飲んでも美味しいと感じられるクオリティを持つものが多いです。ちょっといいワインを飲みたいときに重宝しますよ!

エレガントなスパークリング

タラパカ スパークリング・ブリュット 白

実はスパークリングワインなんかも、高品質なモノが生産されています。フランスのようにシャンパーニュやクレマンなど、しっかりとした区分けがされていないので、選ぶのは少し難しかったりしますが、安いものから高いものまで造られています。このタラパカスパークリングは、冷涼産地として知られるカサブランカ・ヴァレーで採れたシャルドネを主体に造られる、フレッシュでエレガントな泡。チリを代表するワイナリーが作ったスパークリングワインが、この値段で買えるのだから、改めてチリワインのコストパフォーマンスに驚かされます。

コストパフォーマンス◎ヴィオニエ

ラ・ホヤ グラン・レゼルヴァ ヴィオニエ 2018 ビスケルト 白

ヴィオニエはフランスでは、ローヌ地方や南フランスでよく見られる品種。華やかでゴージャスな香りや味わいを持ち、少々人を選びますがハマる人はとことんハマる魔性のワインです。エスニック料理によく合い、スパイシーな香りにも負けない、強い果実味が特徴です。「宝石」という意味のラ・ホヤはグラン・レゼルヴァの名に恥じぬクオリティがあり、それでいてはっきりとした品種特性の出たヴィオニエにしては、かなりリーズナブル。実はローヌ地方のヴィオニエは高価なものが多く、あまり気軽に手を出せるワインではないのです。それがこの値段で飲めるなんて画期的!

鮮烈ソーヴィニヨン・ブラン

エステート ソーヴィニョン・ブラン 2018 エラスリス 白

世界中にファンを持ち、愛されているソーヴィニヨン・ブラン。ボルドーブランにも使われ、特に品種特性がよく出ていると言われるニュージーランドのマールボロ産は、愛好家にとって至高の存在。そんなソーヴィニヨン・ブランは、チリにももちろん植わっていて、冷涼地域で育ったブドウで造られるワインは、同じ価格帯のニュージーランド産よりもボディが強く、果実味がしっかり、しかもソーヴィニヨン・ブランらしい、鮮烈なハーブ香やグレープフルーツ香は健在。人によってはこちらが至高の存在となりえます。このエラスリスというワイナリーはチリの名門中の名門、世界にチリワインを知らしめたともいえる、伝説的ワイナリーです。そのワイナリーの作ったエントリーラインが、美味しくない訳がない!当然のごとくコストパフォーマンスバツグン!

往年の傑作ピノ・ノワール

モンテス・アルファ ピノ・ノワール  2018 赤

このラベル見覚えのある方は、多いのではないでしょうか。チリのプレミアムクラスといえばこのモンテス・アルファ。いまのようにチリワインが盛り上がる前からチリワインの可能性を信じ、当時考えられなかった中高価格帯のワインをリリース。パイオニアでありスペシャリスト、チリワインの今の隆盛はこのワイナリー無くしてあり得なかった、とまで言えるでしょう。そんなワイナリーの造るピノ・ノワールは、チリの中でも注目されている冷涼産地カサブランカ・ヴァレーとレイダ・ヴァレーに植えられ、濃厚なアロマと果実味があふれた、パワフルなワインが出来上がります。

上級クラス グラン・レゼルヴァ

ラヴァナル グラン・レゼルヴァ カベルネ・ソーヴィニヨン 2017 ラヴァナル 赤

チリと言えばカベルネ・ソーヴィニヨンというのは言いましたが、この価格帯のワインには安いカベルネ・ソーヴィニヨンにはない、力強さと芳醇な果実味が魅力。しかもチリには樹齢の古いブドウが存在することは記しましたが、樹齢100年のブドウを使っているのがこのラヴァナル・カベルネ・ソーヴィニヨン。しかもグラン・レゼルヴァの上級ランク。このワインがこの価格で買えてしまうのが、チリの凄いところ、驚愕!

超プレミアムワイン

チリに注目しているのは、飲む人だけではありません。その優れた気候とワインのポテンシャルに造り手たちも魅了されています。チリには世界の有名生産者が立ち上げたブランドがいくつもあり、超プレミアムワインを造っています。

それに負けじとチリのワイナリーも全力を尽くしていいワインを造る、という非常にいい循環になっているのです。それではご紹介いたします!

あの名門がチリで作った

エスピノ シャルドネ グラン・キュヴェ 2018 ビーニャ・ウィリアム・フェーヴル 白

シャルドネと言えばブルゴーニュ、とりわけ古来から人気のあるシャブリを思い出す方も多いでしょう。そのなかでもシャブリ最高の生産者として、呼び声高いのがウィリアム・フェーブル。そのウィリアム・フェーブルがチリに目を向け、シャルドネで作ったワインがこのグラン・キュヴェ。この値段でフランスのウィリアム・フェーブルを買おうとすると、一般的によく見られるシャブリしか買えないのですが、チリワインのこちらは上級キュヴェが買えちゃうんです。ブルゴーニュからのクローンのブドウを使い、贅沢に醸造されるこのワインは、樽熟成からくる複雑なアロマ、エレガントな酸、豊かな果実味を兼ね備えています。それがこんなに気軽に手に入るなんてびっくりです!

航空会社採用の上級クラス

マックス・レゼルバ シャルドネ 2017 エラスリス 白

テロワールの鏡、と言われるシャルドネ。世界中で愛され、育てられている超人気品種です。優れた気候の下で育てられたシャルドネは世界一、とも言われることはブルゴーニュで証明済みでしょう。そんなシャルドネが丁寧にチリでワインに仕立てられたらどんなワインになるのか?その答えがこのマックス・シャルドネ。これを手掛けるのがベルリン・テイスティングで、世界中のワイン愛好家の度肝を抜いたエラスリス。大手航空会社のビジネスクラスにも採用されるこのシャルドネは、フレンチオーク樽熟成の香り高さと生き生きとした酸味、芳醇な果実味が完璧なバランスをとった珠玉の1本です。

最上級カベルネ・ソーヴィニヨン

タラパカ グラン・レゼルバ ブラックラベル カベルネ・ソーヴィニョン 2016 赤

高い=美味しい。という図式が必ずしも当てはまらないワインの世界では、チリワインはそういう意味で分かりやすくもあります。同じワイナリーの中でも高級ラインを選べば、その分クオリティが上がってくれる。好みもあるでしょうが、おおむねその通りになっています。チリを代表するワインメーカー、タラパカの手掛けるブラック・ラベルも、その法則にあてはまります。良い土壌、良いブドウ、良い熟成をしたカベルネ・ソーヴィニヨンは何にも代えがたい魅力を放ち、そして同じくカベルネ・ソーヴィニヨンで有名なボルドーで同じく良いワインを選ぼうとするとどれくらいかかるのか、そこにチリワインの魅力はあります。

チリ最高のボルドーブレンド

アルマヴィーヴァ 2016 コンチャ・イ・トロ&バロン・フィリップ・ド・ロートシルト 赤

メドック格付け1級シャトー・ムートン・ロートシルトと、チリの最大にして最上のワイナリーコンチャ・イ・トロのジョイント・ベンチャーが手掛ける、チリ最高のプレミアムワイン、アルマヴィーヴァ。その誕生前に、ムートンはロバート・モンダヴィと組んで、あのオーパス・ワンを生み出しています。チリの優れた気候で育まれたブドウと、ボルドー最上級の醸造技術が出会ったらどうなるのか。考えるまでもありませんね。そしてこのワインの登場によって、チリワインの歴史が大きく塗り替えられただけでなく、世界のワイン地図さえも大きく変わることになったのです。

人気を二分する超プレミアム

セーニャ 2014 エデュアルド・チャドウィック 赤

そんなアルマヴィーヴァと並び、チリ最高峰のワインとして語られるのが、このセーニャ。カリフォルニアワインの父、ロバート・モンダヴィと何度も登場しているチリ屈指の名生産者エラスリスが組んで生まれたワインです。ロバートモンダヴィを中心にして、考えればアルマヴィーヴァとセーニャは、遠い血縁関係にもあると言えそうです。スタイルも似ていることから、チリのフラッグシップとしての人気を二分しているように思えますが、逆にこのワインたちの切磋琢磨によって、チリワインはこれからも成長を続けることでしょう。

最後に

いかがでしたでしょうか?正直ここには書ききれないほどいいワインがいっぱいあるのでまだまだ伝えたりないというのが感想ではあります。


ここに紹介されているワインだけでなくいろんなチリワインを飲んで魅力に気づいてくれる方がいらっしゃるととてもうれしいです。

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