簡単&オシャレ!手軽でおいしいワインカクテルとは!?

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「ちょっとだけ残ったワイン、どうしようかなあ」「バッグ・イン・ボックスで量はいっぱいあるけど飽きちゃった」「なんか面白い飲み方でワインを楽しみたい!」

そう思った方におススメなのがワインカクテル!

簡単に作れてオシャレ!しかも味わいにレパートリーがあるから、選ぶ楽しみもあり!なおかつおいしい!

ワインもカクテルも好きなソムリエ(※お酒はなんでも好き)がそんなワインカクテルの世界にご招待します!

ワインカクテルとは?

文字通りワインで作るカクテルのことです。

カクテルって「ジントニック」や「カシスオレンジ」など、名前はよく聞くけど、いったいどういう飲み物なのか。一応定義としては酒をベースに材料を混ぜて作るミックスドリンクのこと。決してバーテンダーがシェーカーを振る飲み物、だけではありません。

簡単に歴史を紐解くと、質の悪いお酒に薬草やら水を入れていた文化から端を発し、15世紀にリキュールが発明されたことから、現在のミックススタイルに広まったとされています。その後人工製氷機が登場すると、さまざまな技術が開発され今の華やかなカクテルが生まれました。

まあワインカクテルにはこの話、そんなに関係ないんですけどね。ではワインカクテルがシェーカーを振ったり、バーテンダーが繊細な技術を駆使して作られるのか、というとそうではありません。一部はそうですが基本的には手軽に楽しめるものたちばかりです。

今回はワインにプラスして、ご家庭でも手に入れやすい材料で作れるカクテルを紹介していきたいと思います。

用意するもの

まずはざっくりと、使う材料とあったらうれしい道具を紹介していきます。

材料

・ワイン各種
飲み残したものだったり、大量にあるもので構いません。それぞれ個性があるので実はカクテルに影響を与えることがあります。例えば同じカクテルでも「南仏のシャルドネ」と「ロワールのソーヴィニヨン・ブラン」では大きく味が変わったりします。ここは好みで選んでみてください。

注意点としては、基本的にはフレッシュな飲み物なので熟成が進んだ、いわゆる熟成ワインはあまりおススメしません。
あとはタンニンの強いもの(カオールなど)はカクテルとしてバランスをとるのが非常に難しいので、上級者向けです。

・リキュール
そこまで多く出てくるわけではないですが、たまに出てきます。今回出てくるのはカシス・リキュールだけですね。カシスオレンジなどに使える万能リキュールなので、そろえても損はないと思います。

また厳密にいえばリキュールではないのですが上級者向けのカクテルになると、ヴェルモットなどのフレーバードワインを材料に使うカクテルもあります。

・フルーツジュース フレッシュフルーツ
これは必要です。ワインとフルーツの相性はいわずもがな抜群なので、よく使います。というかむしろ、ある意味ワインよりも重要な材料です。

フルーツジュースは生のフルーツを絞ってもいいし、市販のジュースでも構いません。ただ果汁100%のものをおススメします。ここからは私感になりますが、レモンだけはフレッシュのほうが断然おいしいです。香りの立ち方が違いますし、カクテル用のレモンジュースはちょっと酸味が強い気がします。

フレッシュフルーツは言葉のままで、生のフルーツです。

・炭酸飲料
普通のカクテルでも使いますが、ワインカクテルでも使います。よく使うのは炭酸水、ジンジャーエール、コーラですね。

この辺りはスーパーでもコンビニでも売っていると思うので、そろえやすいかと思います。

・氷
特に炭酸系のカクテルによく使います。ご家庭の氷でも冷やすという目的は達成できますが、ロックアイスなんかを使うとオシャレ度合いがグーンとアップします。

道具

・かき混ぜるための棒
あえてわかりやすいように書きましたが、「マドラー」や「バースプーン」といいますね。別に専門の道具が必要なわけではないので、かき混ぜられればなんでもいいです。私は菜箸なんかを使ったりします。

ワインカクテルではすべての材料を入れた後、かき混ぜることが多いので用意しておきましょう。ちなみにかき混ぜることを「ステア」といいます。かっこよく使ってみましょう。

・量を測るための器具
カクテルって結構細かくて、比率の表現がされている場合もあれば、30mlとか15mlとか書いてあったりもします。もちろんおおざっぱでも作れるのですが、欲しい人は用意しておきましょう。

料理用の計量カップでもできますが、こだわる人はバーテンダーがよく使っている、あの三角錐をふたつくっつけたようなカップもあります。「メジャーカップ」や「ジガーカップ」といいます。

・キレイでおしゃれなグラス
最後にして最重要なグラス。カクテルによって適したグラスが違うので、レシピ紹介の時に書いておきます。

グラスのオシャレさが、ワインカクテルの味わいの30%(当社比)くらい占めている、ということは肝に銘じておきましょう。

スパークリングワインを使ったレシピ

まずはスパークリングワインを使ったワインカクテルを紹介したいと思います。スパークリングワインこそ、ちょっとだけ残ってしまったときに困ってしまう飲み物ですよね。

すぐに飲まないと泡は抜けちゃうので、翌日に持ち越すとおいしくなくなっていたりします。翌日に持ち越す前に!カクテルにして飲んでしまいましょう!

ミモザ

材料
オレンジジュース 60ml
シャンパン(スパークリングワイン) 60ml

作り方
1 冷やしたオレンジジュースをグラスに入れる。
2 冷やしたシャンパン(スパークリングワイン)を静かに注ぐ。

使うグラス
フルートグラス
クープ型シャンパングラス

この世でもっとも贅沢なオレンジジュースともいわれるミモザ。古くから上流階級に楽しまれてきたカクテルで、香り味わいともにとても上品な飲み物です。

材料も作り方もシンプルで、ワインの良さとオレンジジュースの良さの両方を楽しめるので、手軽なのにおいしいというこのコラムの真骨頂のようなワインカクテルです。本来のレシピだとシャンパンを使いますが、スパークリングワインでも構いません。

シャンパンとスパークリングワインだと味に違いは出るんですか?なんて感じると思うのですが、軽いスパークリング(イタリアのスプマンテや軽いタイプのカヴァ)だとちょっと負けてしまうかも。逆にプロセッコなんかと合わせると、よりカクテルらしいフルーティな感じになるかもしれませんね。

ちなみにこの材料で氷入りのタンブラーグラスに入れると、ロンドン生まれのバックス・フィズというカクテルになります。ミモザを原案にしているようなので、兄弟みたいなもんです。

キール・ロワイヤル

材料
クレーム・ド・カシス 1/5
シャンパン(スパークリングワイン) 4/5

作り方
1 カシス・リキュールをグラスに入れる。
2 冷やしたシャンパン(スパークリングワイン)を静かに注ぐ。
3 泡を逃さないように軽くステアする。

使うグラス
フルートグラス

世界的に有名なキール(後述)の白ワインをシャンパン(スパークリングワイン)に変えたカクテル。ロワイヤルとは王家を示しており、より高級なシャンパンを使用したことからこの名を付けられた、とされます。オーストリアのウィーン生まれ。

キールよりも爽やかでより食前酒に向いています。ミモザよりはカジュアルな感じがあるので、軽めのスパークリングワインでもそれほど違和感はないかもしれません。

カシス・リキュールをフランボワーズ・リキュールに変えると「キール・アンペリアル」ブルー・キュラソーに変えると「シャンパン・ブルース」という別のカクテルに変わります。シンプルがゆえにバリエーションの多い、キール・ファミリーです。

ベリーニ

材料
スプマンテ(スパークリングワイン) 2/3
ピーチネクター 1/3
グレナデン・シロップ 1ダッシュ

作り方
1 冷やしたピーチネクターとグレナデン・シロップをグラスに入れる。
2 軽くステアする。
3 冷やしたシャンパン(スパークリングワイン)を静かに注ぐ

使うグラス
フルートグラス
タンブラー

ちょっと材料の難易度が上がりました。ピーチネクターはある程度の果肉を含んだジュースで、日本でも商品化されています。グレナデン・シロップはザクロの果汁と砂糖から作るシロップで、カクテル界ではよく出会います。1ダッシュとは約1mlのこと。なんというか料理のひとつまみとか、そんなくらいの感覚的な表現ですね。

イタリアのヴェネツィアで生まれたカクテル。つまりイタリアのスプマンテが本流で、いままで使ってきたシャンパンが亜流になります。バーテンダーの方のレシピを見ても、ヴェネツィアだけに、ヴェネト州プロセッコを使う方やスプマンテを使う方、シャンパンを使う方がいます。

名前の語源は、ルネッサンス初期の画家ベリーニで、このカクテルと絵のタッチには、淡い色彩という点も共通点にあるようです。ちょっと作るのは難しいですが、スパークリングワインとは全く違う味わいになるので、挑戦してほしい逸品です。

白ワインを使ったレシピ

もちろん白ワインを使ったワインカクテルのレシピもあります。スパークリングワインのカクテルよりはカジュアルに楽しめるものが多いです。

スパークリングワインほどではないですが、白ワインも開けると劣化が早いので早めに使ってしまいたいところ。カクテルの出番です!

スプリッツァ

材料
白ワイン 90ml
炭酸水 適量

作り方
1 グラスに氷を入れる。
2 冷えた白ワインをグラスに入れ、冷えた炭酸水を注ぐ。
3 泡を逃がさないように軽くステアする。

使うグラス
フルートグラス
ワイングラス
タンブラー

これ以上ない、とってもシンプルなカクテル。ドイツ語の「シュプリッツェン」という弾けるという意味の言葉が語源。生まれた地はオーストリアのザルツブルグ。ヘルシードリンクとしてアメリカで流行したこともあります。

シンプルなだけに、意外と白ワインのポテンシャルが知れてしまう一品で、下手なワインで作ってしまうと、味がしないこともしばしば。上等なワインでも、酸が際立ったワイン(例えばシャブリ)だとバランスを崩しやすいです。炭酸水よりワインを多めにするのがコツです。

どちらかといえばあまり樽熟成のしていない、しっかりとした果実味のあるニューワールドのワインが合うのではないか、と思います。(個人差あり)個人的にはレモンをひと絞りしたいところ。

かなりカジュアルな楽しみ方が似合うので、ワイングラスよりはタンブラーでガチガチに氷を入れて、真夏日のテラスかなんかでゴクっとのどを潤したいカクテルですね。

ちなみに白ワインが定番ですが、赤ワインやロゼワインでも作れます。赤はタンニン少な目のフルーティなタイプ、ロゼは爽やかで酸味の立ったタイプが合います。

オペレーター

材料
白ワイン 90ml
ジンジャーエール 適量
レモンジュース 5~10ml(お好みで)

作り方
1 グラスに氷を入れる。
2 冷えた白ワインとレモンジュースをグラスに入れ、冷えたジンジャーエールを注ぐ。
3 泡を逃がさないように軽くステアする。

使うグラス
フルートグラス
ワイングラス
タンブラー

先ほどのスプリッツァの炭酸水をジンジャーエールに変えたもの。語源は定かではありませんが、飛行機のオペレーター(操縦士)が好んで飲んでいたから、という説が有力なようです。

先ほどのスプリッツァとは違い、ジンジャーエールの風味が勝つので割とどんなワインでもおいしく作れます。今度はワインがアクセントになってカクテルを形作るパターンですね。なのであまり風味が強いワインだと、バランスを崩します。

ジンジャーエールの辛口甘口は好みですが、個人的には辛口で作ります。またレモンジュースも使うワインの酸味のレベルによって、変えるほうがいいでしょう。手軽さと味わいから、個人的なイチオシ・ワインカクテルです。

キール

材料
白ワイン 4/5
カシス・リキュール 1/5

作り方
1 カシス・リキュールをグラスに入れる。
2 冷やした白ワインを注ぐ。
3 軽くステアする。

使うグラス
ワイングラス
フルートグラス
ゴブレット

世界で一番有名なワインカクテル。ワイン愛好家の間でも有名な逸話、当時のディジョン市の市長キャノン・フェリックス・キール氏によって考案されました。ワインの売り上げ不振にあえいだ市長が、特産のブルゴーニュ・アリゴテとカシス・リキュールを組み合わせて、PR活動を行ったため市長の名をとって、キールと呼ばれるようになったもの。

この逸話を踏襲すれば、白ワインはAOCブルゴーニュ・アリゴテで、カシス・リキュールはクレーム・ド・カシスを使うのが王道。主に食前酒として飲まれます。ワインとリキュールの比率は作る人によって、かなり変わります。

この白ワインをシャンパン(スパークリングワイン)に変えたものが先ほど出てきたキール・ロワイヤルで、赤ワインに変えるとカーディナルというカクテルになります。

赤ワインを使ったレシピ

もちろん赤ワインのレシピもありますよ。スパークリングワインや白ワインのカクテルに比べれば若干、知名度では劣りますがカクテルとしてのバランスは一番いいかもしれません。

翌日同じワインを飲むのじゃ味気ない、といった方に試してもらいたいカクテルのレシピです!

サングリア

材料
赤ワイン 適量
フレッシュフルーツ 適量
スパイス 適量
砂糖 少々

作り方
すべてを大きな容器に入れ、かき混ぜて少し置く。

グラス
なんでもOK

カクテルなのかといわれると、ちょっと疑問符が出る人もいるかと思いますが、フルーツやスパイスも使っているし純粋なワインでもないので、カクテルでいいかな?と思います。スペインの国民的なお酒です。最近では日本でもよく見かけますね。

使うフルーツはブルーベリーやラズベリー、イチゴなどのベリー系、オレンジ、シナモンやスターアニスなどのスパイスも入れます。あまり長く漬け込むものではなく数時間程度のようです。

また白ワインでもロゼワインでも作れます。その場合はレモンやグレープフルーツなどの柑橘系、パイナップルやマンゴー、バナナ、リンゴなどで作ります。味わいや色味が似たフルーツを使うのが常道ですね。

そのまま飲んでもよし、氷を入れてロックにしてもよし、ソーダ割なんかにしてもよし、な万能カクテルですね。

カリモーチョ

材料
赤ワイン 90ml
コーラ 適量
レモン ライム お好み

作り方
1 グラスに氷を入れる。
2 冷えた赤ワインをグラスに入れ、冷えたコーラを注ぐ。
3 泡を逃がさないように軽くステアする。
4 お好みでレモンやライムを添える。

使うグラス
タンブラー

語感からスペイン系なのはよくわかりますね。スペインの植民地であったメキシコ発祥といわれ、いまではスペインの広い地域で楽しまれています。若者のデビュー酒のようです。

実はこのカリモーチョに使われる赤ワインだけはちょっとタンニンがあっても、おいしく飲めます。コーラ自体の風味の強さがあるので、あまりに軽いワインだと、ただのアルコール入りコーラになります。なのでタンニンで主張しても大丈夫なんです。

このカクテルも赤ワインを多めにするのがおすすめです。夏にゴクゴク飲むというよりかは肉料理と一緒に飲むようなイメージですね。ちなみに私は昔飲みすぎて、糖分過多になり、大変なことになりました。

キティ

材料
赤ワイン 90ml
ジンジャーエール 適量

作り方
1 グラスに氷を入れる。
2 冷えた赤ワインをグラスに入れ、冷えたジンジャーエールを注ぐ。
3 泡を逃がさないように軽くステアする。

使うグラス
タンブラー
ワイングラス

カリモーチョのジンジャーエール・バージョンです。オペレーターの赤ワイン・バージョンとも言えます。子猫を意味するkittenに由来するかわいらしいカクテルです。なので少し甘めに仕上げるのがポイントです。

このカクテルに使う赤ワインは、軽やかでフルーティなものを選びましょう。ジンシャーエールも甘口のほうがいいですね。ちょっと赤ワインを気持ち少な目にするのもありです。サングリアに変えるのも楽しそうです。

ちなみにタンブラーを入れる場合は氷を入れますが、ワイングラスを使う場合は氷を入れません。

その他

その他にもアメリカで爆発的に流行ったロゼワインを使ったロゼ・パンプルムースやフロゼ、いろんな技術を使ったより複雑なカクテルがありますが、今回は手軽で美味しいカクテルを紹介したかったので、割愛しました。気になる人は調べてみてください。

ここまで見た方はなんとなくわかると思いますが、実は組み合わせが違うだけのカクテルが多数あります。それだけワインは扱いやすいということですね。皆さんも、オリジナルのカクテルを開発してみてはいかがでしょうか?

ちなみに私が最近ハマっているのは、ワイン用ブドウから作ったジン(スピリッツの一種)を炭酸割にして、最後に白ワインを入れてステアする、というたぶん名前のないカクテルです。香りと味わいが複雑でいいんですよ。

最後に

簡単&オシャレなワインカクテル、いかがでしたでしょうか?
気軽にオシャレなカクテルを楽しめる、ということを皆さんに知ってほしくて、こんなコラムを書いてみました。
ホームパーティやアウトドア、ひとりでもみんなでも楽しめるワインカクテルを紹介しました。

ワインとその他材料があれば、想像以上に簡単にできてしまうので皆さんも一度試してみてください!

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