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ブシャール・ペール・エ・フィス
Bouchard Pere & Fils
ブシャール・ペール・エ・フィスがワインを手掛けるようになったのは1775年、すでに250年以上の歴史を誇る伝統的な醸造所です。1789年のフランス革命を機に、会社は大躍進を遂げますが、1900年代に入り低迷。しかし、シャンパーニュの名門、アンリオ社のジョゼフ・アンリオ氏が経営を引き継ぎ、奇跡的ともいえる復活劇を遂げました。
歴史ある名門シャトーの栄光、そして没落
ブシャール・ペール・エ・フィスをミッシェル・ブシャールが創業したのは1731年ですが、当初は織物商の会社でした。その後、ワイン商に業務を拡大し、1775年にはぶどう畑を購入してワインメーカーとしての業務を開始しました。ちなみに、当初、同社が購入したのはヴォルネーのカイユレ畑、タイユピエ畑など、現在はいずれもプルミエ・クリュとなっています。
幸運だったのは、1789年のフランス革命によって、それまで教会や貴族が所有していたぶどう園が、次々に民間に払い下げられたことでした。3代目当主のアントワーヌ・フィリベールは、払い下げられたぶどう園の中で、これはと思う畑に目を付け、機会をとらえて購入していったのです。
1820年には、アントワーヌ・フィリベールはボーヌの旧市街にある15世紀の城、シャトー・ド・ボーヌを購入しました。もともとは、ルイ11世、ルイ12世によって築かれた城ですが、実はワインの熟成にはうってつけの場所だったのです。現在でも地下には広大な熟成庫が広がり、理想的な温度、湿度のもと、数百万本ともいわれるワインが保管されており、その中には19世紀のワインが3,000本も含まれているといいます。
このように栄華を極めたシャトーでしたが、1970年代には経営が悪化、その当時は新しい樽を購入することもできなかった、というほどの没落ぶりで、当然のごとく品質も悪化しました。
シャンパーニュの名門アンリオ社による奇跡の復活劇
この最悪の状況から、ブシャール・ペール・エ・フィスを救済したのが、シャンパーニュの名門、アンリオ社の社長、ジョセフ・アンリオ氏でした。経営を創業一家から引き継いだアンリオ氏は、没落した名門シャトーの改革に乗り出し、畑から醸造、貯蔵、瓶詰までにいたる全ての工程にメスを入れました。その結果、ブシャール・ペール・エ・フィスは、やっとかつての品質を取り戻すことができたのです。
評価も高まり、ワイン評論家として有名なロバート・パーカー氏が創刊し、世界的に影響力のある情報誌、ワイン・アドヴォケイトにおいて4つ星を獲得するまでに至ったのです。
アンリオ氏は、経営に携わるのにあたり、「ひとつひとつの畑の個性が忠実に反映されていること」を、理想のワイン像として掲げました。収穫量を抑え、ぶどうの実をつぶさずに手摘みで収穫し、選果台での選果を2回行うなど、良いワインをつくるために伝統的な手法を、愚直なまでの厳格さで行っています。
その一方で、これまで手狭だった醸造所に代えて、建築費20億円を費やして最新の設備を備えた新工場、キュヴェリー・サン・ヴァンサンの建設を行っています。コート・ド・ニュイとコート・ド・ドールの中間地点に造られたこの地下2階、地上1階の醸造所は十分なスペースをもち、作業の流れがよりスムーズになるように配慮されています。
画一的なワインを大量生産するためではなく、バラエティ豊かなブルゴーニュの小区画ごとに仕込むことができるなど、テロワールを表現するために、醸造者から上がってきた要望を忠実に取り入れた設計となっているのが特徴です。
ブシャール・ペール・エ・フィスは広大な畑をもつネゴシアン兼ドメーヌ
小規模な畑でぶどうを栽培し、家族経営でワインをつくドメーヌ、それに対しぶどうやワイン自体の買い付けを行う大会社のネゴシアン、という図式がかつてはありました。現在でも、ネゴシアンのワインを、ドメーヌものよりも一段低く見る傾向が一部ではあるようです。
しかし、そういった常識はブシャール・ペール・エ・フィスの存在を知ってしまうと、すでに過去のものになったことを実感させられます。ブシャール・ペール・エ・フィスはネゴシアンとしても280年の歴史を誇る老舗である一方、自社でコートドールを中心に130haもの畑を所有するブルゴーニュ最大級のドメーヌという顔ももちます。
所有する畑の面積が広いだけではなく、グランクリュが12ha、プルミエ・クリュを74haと、実に66%が1級以上の畑となっている品質の高さも特筆すべき点でしょう。
新工場の稼働により、ネゴシアンのワインも含め、すべてのワインを1か所で醸造することが可能になりました。これにより品質のばらつきがなく、ロットによる個体差も非常に少なくなったといいます。品質重視の姿勢を明確化し、フランス国内のみで販売されていたテーブルワインの生産も停止したため、全生産量は半分程度になったそうです。
ドメーヌとネゴシアン、いずれも高い品質を誇るブシャール・ペール・エ・フィスのワインは、こういったワイン造りへの真摯な姿勢から生み出されてくるのでしょう。
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ラ・ロマネ 1988 ブシャール・ペール・エ・フィス 赤
La Romanee / Bouchard Pere & Fils スピード出荷
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163,900円
(本体価格:149,000円)
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ラ・ロマネ 2004 ブシャール・ペール・エ・フィス 赤
La Romanee / Bouchard Pere & Fils スピード出荷
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163,900円
(本体価格:149,000円)
■沖縄県は送料別【2000円:1梱包毎】
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ブシャール・ペール・エ・フィス
Bouchard Pere & Fils
ブシャール・ペール・エ・フィスがワインを手掛けるようになったのは1775年、すでに250年以上の歴史を誇る伝統的な醸造所です。1789年のフランス革命を機に、会社は大躍進を遂げますが、1900年代に入り低迷。しかし、シャンパーニュの名門、アンリオ社のジョゼフ・アンリオ氏が経営を引き継ぎ、奇跡的ともいえる復活劇を遂げました。
歴史ある名門シャトーの栄光、そして没落
ブシャール・ペール・エ・フィスをミッシェル・ブシャールが創業したのは1731年ですが、当初は織物商の会社でした。その後、ワイン商に業務を拡大し、1775年にはぶどう畑を購入してワインメーカーとしての業務を開始しました。ちなみに、当初、同社が購入したのはヴォルネーのカイユレ畑、タイユピエ畑など、現在はいずれもプルミエ・クリュとなっています。
幸運だったのは、1789年のフランス革命によって、それまで教会や貴族が所有していたぶどう園が、次々に民間に払い下げられたことでした。3代目当主のアントワーヌ・フィリベールは、払い下げられたぶどう園の中で、これはと思う畑に目を付け、機会をとらえて購入していったのです。
1820年には、アントワーヌ・フィリベールはボーヌの旧市街にある15世紀の城、シャトー・ド・ボーヌを購入しました。もともとは、ルイ11世、ルイ12世によって築かれた城ですが、実はワインの熟成にはうってつけの場所だったのです。現在でも地下には広大な熟成庫が広がり、理想的な温度、湿度のもと、数百万本ともいわれるワインが保管されており、その中には19世紀のワインが3,000本も含まれているといいます。
このように栄華を極めたシャトーでしたが、1970年代には経営が悪化、その当時は新しい樽を購入することもできなかった、というほどの没落ぶりで、当然のごとく品質も悪化しました。
シャンパーニュの名門アンリオ社による奇跡の復活劇
この最悪の状況から、ブシャール・ペール・エ・フィスを救済したのが、シャンパーニュの名門、アンリオ社の社長、ジョセフ・アンリオ氏でした。経営を創業一家から引き継いだアンリオ氏は、没落した名門シャトーの改革に乗り出し、畑から醸造、貯蔵、瓶詰までにいたる全ての工程にメスを入れました。その結果、ブシャール・ペール・エ・フィスは、やっとかつての品質を取り戻すことができたのです。
評価も高まり、ワイン評論家として有名なロバート・パーカー氏が創刊し、世界的に影響力のある情報誌、ワイン・アドヴォケイトにおいて4つ星を獲得するまでに至ったのです。
アンリオ氏は、経営に携わるのにあたり、「ひとつひとつの畑の個性が忠実に反映されていること」を、理想のワイン像として掲げました。収穫量を抑え、ぶどうの実をつぶさずに手摘みで収穫し、選果台での選果を2回行うなど、良いワインをつくるために伝統的な手法を、愚直なまでの厳格さで行っています。
その一方で、これまで手狭だった醸造所に代えて、建築費20億円を費やして最新の設備を備えた新工場、キュヴェリー・サン・ヴァンサンの建設を行っています。コート・ド・ニュイとコート・ド・ドールの中間地点に造られたこの地下2階、地上1階の醸造所は十分なスペースをもち、作業の流れがよりスムーズになるように配慮されています。
画一的なワインを大量生産するためではなく、バラエティ豊かなブルゴーニュの小区画ごとに仕込むことができるなど、テロワールを表現するために、醸造者から上がってきた要望を忠実に取り入れた設計となっているのが特徴です。
ブシャール・ペール・エ・フィスは広大な畑をもつネゴシアン兼ドメーヌ
小規模な畑でぶどうを栽培し、家族経営でワインをつくドメーヌ、それに対しぶどうやワイン自体の買い付けを行う大会社のネゴシアン、という図式がかつてはありました。現在でも、ネゴシアンのワインを、ドメーヌものよりも一段低く見る傾向が一部ではあるようです。
しかし、そういった常識はブシャール・ペール・エ・フィスの存在を知ってしまうと、すでに過去のものになったことを実感させられます。ブシャール・ペール・エ・フィスはネゴシアンとしても280年の歴史を誇る老舗である一方、自社でコートドールを中心に130haもの畑を所有するブルゴーニュ最大級のドメーヌという顔ももちます。
所有する畑の面積が広いだけではなく、グランクリュが12ha、プルミエ・クリュを74haと、実に66%が1級以上の畑となっている品質の高さも特筆すべき点でしょう。
新工場の稼働により、ネゴシアンのワインも含め、すべてのワインを1か所で醸造することが可能になりました。これにより品質のばらつきがなく、ロットによる個体差も非常に少なくなったといいます。品質重視の姿勢を明確化し、フランス国内のみで販売されていたテーブルワインの生産も停止したため、全生産量は半分程度になったそうです。
ドメーヌとネゴシアン、いずれも高い品質を誇るブシャール・ペール・エ・フィスのワインは、こういったワイン造りへの真摯な姿勢から生み出されてくるのでしょう。