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ボルドー Bordeaux



5大シャトーを筆頭に、数多くの有名シャトーが名を連ねるボルドー。ブルゴーニュと並び、フランスが世界に誇る一大銘醸地の一つです。

パリからは飛行機で約1時間、TGVなら約3時間で着いてしまうフランス南西部に位置するボルドーは、その優れた品質と、立地的にイギリスやオランダへの輸出の便が良かった事等もあり、古くからワイン産地としての名声を手にしてきました。

厳格な格付けを誇るグラン・ヴァンから、デイリーワインとして気軽に楽しめるACボルドーまで様々なワインを産み出し、その生産量はフランス全土のAOCワインの約4分の1を占めるほどで、本数にしてなんと年間約7億本!シャトーは約8000もあると言われています。そのワインは世界中に輸出され、質・量ともに圧倒的な存在感を持つワイン産地です。

ボルドーならではの名称、「シャトー」とは



格付けやランクに関わらず、ボルドーの殆どのワインの頭に付いている「シャトー」という冠。「シャトー」はお城を意味し、元々はボルドーの生産者が自らの畑にお城を建て、そこを生産拠点とした事から付けらた名前です。とはいえ、本当に立派なお城を建てているのは、古くから栄えている歴史あるお金持ちのシャトーだけで、小規模な生産者は倉庫構えの所が殆どなのですが、そうしたブドウ栽培からワイン醸造までを一貫して行う施設のことを「シャトー」と呼び、そうして造られたワインはラベルにシャトー元詰(Mis en Bouteille au Chateau)の表記が許されます。

ブルゴーニュで同じ畑を様々な生産者が所有したり、シャンパーニュで様々な畑やヴィンテージのワインをアッサンブラージュしてワインが造られるのとは異なり、ボルドーでは基本的に生産者が自分で所有する畑のブドウを使い、単一年のヴィンテージ表記付きでリリースされます。なので、ワイン名も「シャトー・◯◯ □□年」といった分かりやすい名前でリリースされます。

ボルドーワインのブドウ品種



シャトーとして栽培から醸造までを一貫して行うのと合わせて、ボルドーワインの大きな特徴の一つが、ボルドー・ブレンドと言われるブドウのブレンドです。

赤ワインは主にカベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カベルネ・フランを主体とし、プティ・ベルドやマルベック等を少量ブレンド。

白ワインはソーヴィニヨン・ブランとセミヨンを主体に、ミュスカデルやユニブラン(殆ど見かけませんが)をブレンド。

その比率は地域やシャトーによって異なりますし、ヴィンテージによってもブレンド比率を微妙に変えるなど、各シャトーが神経を尖らせています。

ボルドーを語る上で切り離せない3つの川



ボルドー地区の中でも、産地によって土壌や気候、主要となるぶどう品種はそれぞれ異なります。ボルドーの産地を説明する際に避けて通れないのが川の名前。東から流れてくるドルドーニュ川と、南東から流れてくるガロンヌ川が途中で合流し、大きなジロンド川になり、大西洋に行き着きます。その川の左にあるのか右にあるのかで左岸(さがん)、右岸(うがん)と呼びます。「右ってどっち?」と最初のうちは混乱しますが、川上から川下の方向に進む中で左にあるのが左岸で、右にあるのが右岸です。

ガロンヌ川とジロンド川の左側にある周辺地域を左岸と呼び、ドルドーニュ川とジロンド川の右側にある周辺地域を右岸に分けて、説明をしていきます。

メドック、グラーヴ、ソーテルヌを擁する左岸エリア



ボルドーの街の中心部があり、歴史的にも古くから栄えてきた左岸。ボルドー市の北に位置するメドック地区と、南部にあるグラーヴ地区が存在します。いずれも砂利質土壌で水捌けが良いのが特徴。元々ワイン産地として評判が高かったのはグラーヴだったが、17世紀に当時湿地帯だったメドックにオランダ人が干拓を実施。その後ボルドーの中でも抜きん出た銘醸地として発展していきました。

赤ワインはカベルネ・ソーヴィニヨン、白ワインはセミヨンとソーヴィニヨン・ブランが中心。

メドック

1855年のパリ万博の際、ナポレオン三世の銘により、当日流通価格を参考に格付けされた、第1級〜第5級までのメドック格付けが有名。グラーヴから唯一シャトー・オー・ブリオンが選ばれているものの、その他の60シャトーは全てこのメドックから選出されています。

ワインを勉強し始めたばかりの時は「第5級って、相当格下の不味いワインなんだろうか…」と思ったりもしましたが、すぐにそれは誤解だと気が付きます。当時でも数百、数千あったシャトーの中から、たった60シャトーに選ばれている事自体が凄いことであり、第5級であっても選りすぐりの格付けシャトーの一つなのです。

ちなみに、メドックと名乗れるのは赤ワインだけで、白ワインは全てACボルドー扱いになってしまいます。シャトー・マルゴーが造るパヴィヨン・ブランは数万円クラスの高級ワインですが、格付けは一番下のACボルドーなのですから面白いものです。

主なメドックのアペラシオンは、サンテステフ、ポイヤック、サン・ジュリアン、マルゴーで、格付けシャトーの殆どがいずれかの村に属していますが、中にはオー・メドックの中で上記の村以外の所にあるシャトーも存在します。

グラーヴ

ボルドー市の南に位置するグラーヴ地区。メドックとの大きな違いは、赤ワインだけではなく、ボルドーきっての辛口白ワインの銘醸地としても有名なところ。

1855年のメドックの格付けからは約100年遅れましたが、1953年に最初の格付けが行われ、1959年の修正の後、16シャトーが格付けされました。メドックと違い、赤・白のワインの色毎に格付けされており、赤ワインのみの格付けシャトーが7つ、赤・白共に格付けされたシャトーが6つ、白ワインのみ格付けされたシャトーが3つあります。

格付けされたシャトーは全てグラーヴの中のペサック・レオニャン地区にあり、AOCもペサック・レオニャンとなります。

特にここ最近の白ワインの価格高騰は著しく、シャトー・オー・ブリオンの白ワインは10万円を超え、赤よりも高く取引されることが多くなってきています。

ソーテルヌ

グラーヴの南に位置するソーテルヌ地区は、極甘口の貴腐ワインを産み出す、ボルドーの中でも特殊な産地。1855年にメドックと同時に格付けが制定されている事が、古くからそのワインが高く評価されていたことを裏付けています。

ブドウの皮に貴腐菌が付き、シワシワになったブドウは糖度が高く、それを搾って造られるワインは、非常に甘く長期の熟成にも耐えられる極上のデザートワインになります。ソーテルヌの中でも別格の存在であるシャトー・ディケムは、度々古いヴィンテージがオークションで高値で取引され、1811年産のディケムが約1000万円で落札された際には、世界で最も高価な白ワインとしてギネス認定されています。

サンテミリオン、ポムロル等、メルロー&カベルネ・フランが主体の右岸エリア



ドルドーニュ川とジロンド川の北側に位置する、右岸エリア。
左岸が砂利質土壌なのに対し、石灰岩と粘土質が中心となる為、カベルネ・ソーヴィニヨンよりもメルローが好んで栽培されます。シュヴァル・ブラン等一部のシャトーでは、多くが補助品種として使われるカベルネ・フランを多く使用する場合も。

サンテミリオン

右岸きっての銘醸地であり、古くから残る寺院などの街並みは1999年にユネスコの世界遺産として登録されています。

メルロー主体の滑らかでエレガントなワインが多く、ボルドーのブルゴーニュと言われることもありますが、一流シャトーの持つ奥深い力強さはさすがの一言。

1954年には格付けが制定されましたが、ほぼ不変のメドックやソーテルヌに対し、約10年毎に見直しが行われるというユニークなもの。2012年の格付けでは、これまでオーゾンヌとシュヴァル・ブランが独占していた第一度区別級Aに、アンジェリュスとパヴィが昇格し、ワイン業界では大ニュースとなりました。

ポムロル

各生産者の規模が非常に小さいながらも、その卓越した品質が高く評価され、格付けの制度は無いものの、シャトー・ペトリュスを筆頭に、今やボルドーで最も高価な赤ワインの産地となったポムロル。メルロー主体の滑らかさと力強さを併せ持ち、数十年にも及ぶ長期熟成にも耐えられる赤ワインを産み出します。


先物買いというワイン取引の仕組み「プリムール」



ボルドーワインの取引形態の特徴として、先物買いである「プリムール」と言われるものがあります。

ボルドーの高級シャトーでは、ブドウを収穫してから樽による熟成を経てワインをリリースしますが、実際にリリースとなるのは収穫の2〜3年後。当然販売もそれまで待たなければならず、資金繰りが非常に厳しいものになります。

そこで、まだ樽で熟成中のワインを予約販売し、先に代金を回収してしまおうというのがプリムールです。購入する側も、実際に瓶詰めされてリリースされる時よりも安く買うことが出来るため、双方にメリットがあるとして確立された仕組みです。

2005年頃までは、プリムール買いした後に価格が毎回上がっていたので、投資としても人気が高かったのですが、その年のワインの評価や経済情勢などの影響で、必ずしもプリムール買いがお得とは言えなくなってきており、以前ほどの勢いは無くなってきています。生産者側でも、シャトー・ラトゥールが2012年からプリムールを脱退するなど、以前とは少し状況が変わってきています。

セカンド、サードワインって?



ぶどうの木の樹齢が低い事等が理由で、シャトーが看板ワインとしてリリースするには十分なクオリティーが無いと判断したブドウを使って造られるのが、セカンド・ワインです。中にはセカンドとしての品質未満のものをサードワインとしてリリースするシャトーもあります。

セカンドと言っても極端に品質が下がるかというとそうでもなく、例えばメドックの1級シャトークラスであれば、セカンド・ワインも第2級の品質相当でないとリリースしないなど、シャトーの名を冠して世に出す以上、かなりのクオリティーを自らに課しています。

クリュ・ブルジョワについて



「クリュ・ブルジョワ」「ブルジョワ級」とも言われる、何とも高級そうな格付け(カテゴリー?)があります。

1855年のメドック格付けに漏れたシャトーの中から、その下のカテゴリとして優秀なシャトーを定める狙いで定められた階級で、1932年にはボルドーの商工会議所が該当のシャトーを発表しました。その後2003年にはフランス政府により公式に認定される事になりますが、この時クリュ・ブルジョワとして認められなかったシャトーから裁判を起こされ、一時は名乗ることが禁止されたり、ポタンサックやシャス・スプリーンといった上位のシャトーは嫌気が差してクリュ・ブルジョワと名乗ることを自ら放棄したりと混乱状態に…。現在は試飲によりヴィンテージ毎に認定がされる制度になっていますが、認定の有無で売上が大きく左右されるシャトーにとっては心落ち着かない状況となっています。



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シャトー・ラヴィル・オー・ブリオン 2008 白 <br>Chateau Laville Haut Brion    スピード出荷

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シャトー・オー・ブリオン 2018 赤 <br>Chateau Haut Brion  スピード出荷

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