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オーストラリア Australia

最終更新日:2019年9月20日



広大な面積を誇る、世界最大の島オーストラリア。北部や内陸部は気温が高く、ブドウが育てられる環境ではありませんので、ワイン産地は全て島の南側に位置しています。

北部や内陸部はブドウもそうですが、暑さや乾燥(砂漠化)で人も住むのが難しく、実際に人口も一部のエリアに集中しており、面積はアメリカ並ですが、人口は2500万人程度と想像以上に少ない国です。その為、ワインは国内消費よりも輸出用に造られることが多く、その60%以上が輸出されています。チリと並んで輸出比率が高いワイン生産地の一つです。

かつてはシラーズを代表する濃厚で樽の効いたパンチのある味わいが世界的なブームとなり、オーストラリアワインの人気は2000年代前半にピークを迎えます。その後、人件費や地価の口頭によりワインの価格が上昇したことや、世界的な嗜好がエレガント系のワインにシフトしていっている事もあり、今オーストラリアのワインは転換期を迎えています。

オーストラリアワインの特徴




19世紀にはヨーロッパ人により本格的なワイン造りがスタートしたオーストラリア。20世紀初頭から1950年代にかけては、イギリスを主な販売先として輸出が盛んになりましたが、殆どはポートワインのように酒精強化されて販売されていました。

現在のようにスティルワインやスパークリングワインが主流になり始めたのは1960年代以降で、今のオーストラリアらしい樽の効いた濃厚なワインが生まれ始めます。こうしたワインは主に大手のメーカーが手がけており、大々的なプロモーションをかけてワインを量産していきます。今でもオーストラリアでは大手メーカーが占めるシェアが大きく、大手20社の生産量が全体の90%を占めると言われています。

濃厚で分かりやすいオーストラリアワインの人気は1990年代以降急速に拡大していきます。2000年代前半にかけては、オーストラリアではシラーズと言われるシラーが爆発的な人気になります。アメリカの世界的ワイン評論家、ロバート・パーカー氏の嗜好にマッチしたことで、オーストラリアの濃厚で噛めるようなシラーズは軒並み高得点を獲得。一口飲んだだけで用意に感じることが出来るパワフルさは、多数のワインを高速で試飲していくテイスティングの場でも印象に残りやすく、世界中で様々な賞を受賞していきました。

チリ同様に、オーストラリアもヨーロッパ人に馴染み深い国際品種を使用しており、ラベルにブドウ品種を大きく表示するため、わかり易さがあります。「カベルネ・ソーヴィニヨン&シラーズ」や、「セミヨン&シャルドネ」のように複数の品種を表示することもあり、これはオーストラリア独自のスタイルです。

オーストラリアワインの主なブドウ品種




オーストラリアと言えばシラーズが圧倒的に有名ですが、特にここ最近、2010年以降は多様なブドウが植えられるようになってきています。

シラーズ

オーストラリアの存在を世界に知らしめた、オーストラリアを代表するブドウ品種。オーストラリア以外ではシラーと呼ばれます。本家であるフランス・ローヌのシラーはスパイシーさの中に繊細さもありますが、オーストラリアのシラーズは、カカオのような濃厚さとパワーがあるのが特徴。しっかりと樽香を効かせたものの多く、非常にビッグで男性的なワインに仕上ります。

一昔前なら、飲んだ瞬間に「これオーストラリアのシラーズでしょ?」と分かるようなワインが多かったのですが、ここ最近はローヌのようなエレガントなスタイルのシラーズも生まれ始めており、このシラーズの味わいの変化はオーストラリアワインのスタイルの変化をよく表しています。

エレガントで飲みやすくなり、今のトレンドに合っているといえばそうですが、昔ながらのオーストラリア・シラーズのファンの方には物足りなさもあり、オーストラリアの特徴を失いつつあるという意見もあります。

カベルネ・ソーヴィニヨン

シラーズの次に栽培量が多い黒ブドウ品種。南オーストラリア州のクナワラや、西オーストラリア州のマーガレット・リヴァー等で良質なカベルネ・ソーヴィニヨンが造られています。こちらも基本的にはよく熟した濃厚なタイプのカベルネになります。

ピノ・ノワール

ヴィクトリア州のヤラ・ヴァレーを筆頭に、ここ最近頭角を現しているブドウ品種。かつてはピノ・ノワールとしては濃厚すぎて繊細さに欠けるものが多かったが、近年は果実味とエレガントさを兼ね備えたピノ・ノワールが増えてきている。

シャルドネ

オーストラリアで最も多く栽培されている白ブドウ品種。樽香の付いたこってりしたタイプのシャルドネが多かったが、近年は酸のあるシャープな味わいなものも増えてきている。

セミヨン

ボルドーでは辛口、甘口の白ワインの構成品種として使われていますが、オーストラリアでは単一品種としてよく販売されており、白ブドウとしてはシャルドネに次ぐ2番めの栽培量を誇ります。

リースリング

セミヨンに次いでオーストラリアの白ワインによく使われるブドウ品種。辛口というよりは、ほんのりと甘みの感じられるようなリースリングが多い。

オーストラリアワインの主な産地




基本的に暑いオーストラリアでブドウを栽培するには、とにかく南を目指すか、高いところを探すしかありません。結果、ワイン産地は全て国の南端に集中しています。

原産地呼称はGI(Geographical Indication)と言い、1993年に導入。アメリカのAVA同様に地域を限定しているだけで、使用可能なブドウ品種などは特定されていません。

<南オーストラリア州>

リヴァーランド

大量生産用のワインを主に、オーストラリアワイン全体のの30%を生産する一大産地。昔ながらのワイナリーというより、工場が立ち並ぶようなエリア。

バロッサ・ヴァレー

オーストラリアを代表する高級ワイン産地。オーストラリア最高級ワインと言われるグランジを造るペンフォールドや、トルブレック、トゥー・ハンズ・ワインズといった生産者が本拠地を構えています。世界的に有名なジェイコブス・クリークもバロッサ・ヴァレーにあります。

気候はボルドーに近いですが、なんといっても有名なのはシラーズ。チョコレートや煮詰めたブラックベリーのような濃厚さ持つシラーズは、オーストラリア中でも随一と言われています。

クレア・ヴァレー

標高が高く、昼夜の寒暖の差が大きいため、それが白ワインに適度な酸を与えます。リースリングが有名で、比較的甘みの少ないシャープな辛口のリースリングが生まれます。

クナワラ

テラ・ロッサと呼ばれる赤土に覆われた石灰土壌が有名。水はけの良い石灰の下には不純物の少ない帯水層があり、ぶどうの栽培に最適。元々はシラーズが多かったが、カベルネ・ソーヴィニヨンの銘醸地として有名。ボルドーによく似た気候と言われています。

マクラーレン・ヴェイル

1838年にジョン・レイネル氏によりブドウが植えられた、南オーストラリア州最古のワイン産地。このジョン・レイネル氏が雇っていたトーマス・ハーディは、後にオーストリアを代表する巨大ワイナリー、ハーディーズを設立。

<ニュー・サウス・ウェールズ州>

ハンター

1825年にブドウ栽培が始まった、オーストリアワイン発祥の地。シドニーから車で2時間程度の位置にあり、観光客も多い。

<ヴィクトリア州>

ヤラ・ヴァレー

急斜面が多く冷涼な地帯で、オーストラリア最高のピノ・ノワールの産地として有名。夜はよく冷えるため、良質なピノ・ノワールやシャルドネといったブルゴーニュ系の品種が良く育ちます。

オーストラリアを代表するワイン評論家、ジェームズ・ハリデーがコールドストリーム・ヒルズを設立したり、モエ・シャンドンがドメーヌ・シャンドンを設立してスパークリングワインを造ったりしています。

<西オーストラリア州>

マーガレット・リヴァー

オーストラリアの南西部の端、海沿いに位置する産地。本格的なワイン造りが行われたのは1970年代からで、今や150以上のワイナリーが存在しています。気候がボルドーのサンテミリオンに似ていると言われており、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー主体のボルドーブレンドのワインが有名です。

<タスマニア州>

オーストラリア最大の島であり、最も南に位置するワイン産地。南極に近いためかなり冷涼で、ブドウ栽培の限界地点。ピノ・ノワール、シャルドネ、リースリングといった冷涼地に適したブドウ栽培が多く、スパークリングワイン用のブドウとしてかなり注目されています。





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