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カルピネート

Carpineto

二人の男が夢をかけたキャンティ・クラッシコ


1967年、ジョヴァンニ・カルロ・サケットとアントニオ・マリオ・ザッケオがワイナリー「カルピネート」を開業しました。

二人の夢はただ一つ。「世界で称賛されるキャンティ・クラッシコのワインを造りたい」ということでした。

二人が創業したワイナリーは、やがて「革命」と呼ばれるようになります。 トスカーナ出身ではない二人がこの地に夢をかけたのは、トスカーナにこそ、それを実現させる夢があると確信したからだといいます。偉大なるワインを生産するために最新技術を活用し、高品質なワインを確立することが先決でしたが、二人は見事にこれをやり遂げます。

そして二人の夢は実現し、現在はカルピネートのワインは世界70カ国で愛される国際的なブランドに成長しました。

2017年には、カルピネートの「ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ・リゼルヴァ2010」が、ワイン・スペクテイターが選ぶ「世界でもっとも美味のワイン100」に選ばれています。

カルピネートのワインの最大の特徴は、濃厚な味わいと独特の凝縮感といわれています。特に、カルピネートで生産される赤ワインは時間が経っても変わらない安定感が世界中の批評家たちの称賛の的になっています。

ジョヴァンニ・カルロ・サケットとアントニオ・マリオ・ザッケオは、家族とともにトスカーナの地を心から愛し崇拝し、現在の位置に甘んじることなく実験的な試みを続けているのです。

ジョヴァンニ・カルロ・サケットとは?


創業者の一人、ジョヴァンニ・カルロ・サケットは北イタリアのベッルーノ出身。同じく北イタリアのコネリアーノで醸造学を修めたのち、トスカーナに移住しました。イタリアでもっとも高名なワインを産するトスカーナの地で、彼はプロフェッショナルとしてキャリアを積みます。そして、ここで同じ夢を見る同業者のアントニオ・マリオ・ザッケオと出会ったのが運命でした。

ワイナリー開業後、ジョヴァンニは多くの従業員に支えられながら、ワインの選択、ラベルの作成、パッケージングにいたるあらゆる作業に目を配り続けています。

数年前から、ジョヴァンニは娘のカテリーナ・サケットに醸造家としての仕事からワイナリーの運営方法などの引き継ぎを行っています。

アントニオ・マリオ・ザッケオとは?


プーリア出身のアントニオ・マリオ・ザッケオは、実家がワイナリー。ブドウとワインに囲まれて幼少期を過ごし、プーリアのワイナリー、ラツィオ州ローマ近郊のワイナリーで経験を積みました。ブドウの栽培、醸造、そしてマーケティングにも一家言あるこの道のプロです。

様々な経験を積んだアントニオにとって、トスカーナは疑う余地のないワイン醸造最良の地であり、この地で同じ目的を持つジョヴァンニ・カルロ・サケットと出会ったことはまさに運命でした。

ワイナリーのモットー


カルピネートのあらゆる作業工程は、トスカーナという土地に根ざした歴史や文化から影響を受けて成り立っています。

ブドウの栽培法は伝統的なトスカーナの基準を基本としており、醸造過程においても自然の力を最大限に利用することがモットーとなっています。

こうして、それぞれのクリュの土壌をそのまま映した独自の味を持つワインができあがるのです。テロワールの特徴を味と香りに反映したカルピネートのワインは、長期にわたってその生き生きとした特徴を愉しめることで定評があります。

植物学、醸造学といった科学の分野の最新技術に加えて、トスカーナ地方で何世紀にもわたって培われてきた知恵が、ワイナリーの支柱となっているのです。

カルピネートで生産されるワインの95%は赤ワインです。大半は、販売される前に3年以上の熟成が行われます。年間の生産数は、およそ300万本。

カルピネートのクリュ


カルピネートは現在、キャンティのグレーヴェに2カ所、モンテプルチャーノ、モンタルチーノ、ガヴォッラーノにそれぞれ1カ所ずつブドウ畑を所有しています。

ドゥッバ

このクリュは、数世紀にわたって「カルピネート」と呼ばれてきました。ジョヴァンニ・カルロ・サケットとアントニオ・マリオ・ザッケオがワイナリー開業に当たって最初に購入したこのクリュが、そのままワイナリーの名前になったのです。

標高300メートルに位置する8ヘクタールのブドウ畑には、サンジョヴェーゼとカナイオーロが栽培されています。

醸造所、瓶詰め工場、セラーも完備。およそ1000このバリックでワインが熟成されています。

ガヴィッレ

同じくキャンティのグレーヴェにあるクリュ。標高300メートルにある65ヘクタールのブドウ畑は、エトルリア時代からの歴史があります。

南向きの斜面にあるブドウ畑は、常に乾燥しているのが特徴。13ヘクタールにサンジョヴェーゼが栽培されています。ここで栽培されるオリーブも、高品質で知られています。 このクリュにある貯蔵庫では、1000個の樽でカベルネ・ソーヴィニヨン・ファルニートが貯蔵されます。

モンテプルチャーノ

世界的にも高名な「ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ」が生産されるのがこのクリュ。標高250メートルにある穏やかな丘陵地帯に位置しています。184ヘクタールの広大な土地では、ブドウ、オリーブ、小麦が栽培されています。サンジョヴェーゼのブドウ畑は84.5ヘクタール。

モンテプルチャーノのクリュでは、特に最新の農業技術を採用しています。土壌の質にあわせて、さまざまなブドウのクローンを実験的に接ぎ木、1ヘクタールに8500本のブドウの木があります。

2010年に改築された醸造所には、ソーラーパネルを完備。ここから、カルピネートの「モンテプルチャーノ」が生まれるのです。

モンタルチーノ

カルピネートが所有する農園ではもっとも標高が高い場所にある「モンタルチーノ」。標高500メートルに位置する53ヘクタールの土地は、1800年代建てられた邸宅を拠点に広がっています。マレンマの海から渡ってくる湿った空気を防ぐための森に囲まれて、サンジョヴェーゼが栽培されています。サンジョヴェーゼのブドウ畑は10ヘクタール。土壌は、1500万年前からの粘土質とガレストロが堆積した独特のものです。

わずかに北側に面した土地のブドウからは、ブルネッロが生産されます。ベリー類と地中海のスパイスが典雅に香るブルネッロのワインは、風通しの良いこのクリュの恩恵といわれています。

ガッヴォラーノ

トスカーナのマレンマに位置するクリュは165ヘクタール。トスカーナに位置しながら、気候は典型的な地中海のものです。夏の降水量が非常に少ないために、理想的なブドウ栽培の土地です。

ヴェルメンティーノ、 サンジョヴェーゼ、テロルデゴ、メルローに加えて、オリーブが栽培されています。また、シエナの超ブランド肉「チンタ・セネーゼ」の飼育も行われています。

カルピネートのワイン


キャンティ・クラッシコ・リゼルヴァ

ワイナリー「カルピネート」が誕生する理由ともなった「キャンティ・クラッシコ」。25年以上の長寿を誇る赤ワインです。

選別されたブドウは、フランス産やスロヴァニア産の樽に分けられて12ヶ月熟成、瓶詰め後も最低でも10ヶ月の熟成を経て完成します。

バニラとラズベリーの香りと多彩なアロマが優雅。肉厚で懐に抱かれるような味わいを長く楽しめます。ジビエ料理と最高の相性。

ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチャーノ

ワイン・スペクテイターが選ぶ「世界でもっとも美味のワイン100」にもセレクトされたことがあるワインです。3年以上の熟成を経て完成します。その高雅な味わいから「ノービレ(貴族的な)」という呼称が与えられました。また、過去にはモンテプルチャーノの貴族たちがことのほか愛好したという逸話にも依ります。サンジョヴェーゼ70%、カナイオーロ30%。

バルサミコ、南国のフルーツ、アロマ、エーテルの香りが特徴です。ドライで複雑な味わいは、イノシシ肉をはじめとするジビエ、熟成チーズとのマリアージュを楽しむことができます。

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