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ヴーヴ・フルニ

Vve Fourny


ヴーヴ・フルニ社は1856年シャンパーニュの聖地、最も良質な葡萄が栽培される地域として知られるコート・デ・ブラン地区・ヴェルテュ村に創業の、伝統と格式のあるメゾンです。

コート・デ・ブラン地区というと有名なサロン、クリュッグ、そしてジャック・セロスが本拠地を構えており、クラマン、アヴィス、シュイイ、オジェール、メニル・シュル・オジェ、オイリーと6つのグラン・クリュ畑を擁する地域です。ヴーヴ・フルニはメニル・シェル・オジェに隣接するヴェルテュ村にあり、ここは斜面の向きも土壌も多様性に富み、葡萄栽培に適した環境が整っています。

ヴーヴ・フルニ社は元々、代々家族経営の栽培農家でした。当主アルベールがA・フルニの名でワインを詰めていましたが、1950年代に亡くなり、未亡人(ヴーヴ)が引き継ぎヴーヴ・A・フルニに名前を変えました。その後、孫で現在5代目となるシャルルとエマニュエル兄弟がメゾンを運営しています。

ヴーヴ・フルニ社のコダワリ


ヴーヴ・フルニ社はNM(ネゴシアン・マニピュラン)として登録されていますが、ほぼ自社畑の葡萄のみを使用し、ワインを醸造しています。

自社畑率は75%、30ヶ所以上の小さな区画を所有し、残り25%は親族、または古くから契約を結ぶ信頼する農家から調達しています。所有区画は全てプルミエ・クリュ(第一級指定畑)で、化学肥料を使用しない自然な葡萄栽培を行っています。

土壌は石灰層に覆われた白亜質や、高品質な葡萄を育てるための単一畑など、小さい規模ながらに多様性を持っています。何よりも葡萄の平均樹齢が37年というコート・デ・ブラン地区は、葡萄を育てるのには非常に恵まれた環境なのです。そして葡萄の収穫は熟練した専属スタッフが手作業で丁寧に行うという、家族経営ならではの細部へ行き届くコダワリにより、優れたシャンパンが造りだされています。

シャンパーニュ地方の多くの生産者は葡萄の収穫期、この時期訪れるジプシーを日雇いで確保し仕事を与えると言われています。しかしジプシーらの賃金は彼らの収穫量によって決められるため、量を増やそうと未熟な葡萄や傷ついた葡萄まで収穫してしまいます。ヴーヴ・フルニでは品質を大きく左右する葡萄の選別を厳格に行うため、熟練した専属スタッフを雇い丁寧な手作業で収穫を行います。このような葡萄に対するこだわりが、トップクラスのシャンパーニュを造り出す要因となっています。これゆえにワインの生産量も少なく希少性の高いメゾンなのです。

また、ヴーヴ・フルニのワインはヴェルテュ村のテロワールを十分に表現するよう工夫されています。シャルドネ主体で、ブリュットに対するドサージュは4〜6g/Lとされています。

ヴーヴ・フルニが高品質と言われる理由の一つに「ファーストジュース」のみをワイン醸造に使用することが挙げられます。「ファーストジュース」とはソフトプレスにより、雑味がなくピュアで果実味が凝縮した最高品質の初しぼり果汁のみを使用することで、これはヴーヴィ・フルニ社の高品質シャンパンの真骨頂です。セカンドジュース以降は、他のシャンパーニュ生産者へ供給されるようです。

そして、希少性の高い「クロ・ノートルダム」を含め、7品種の葡萄を用いたワインを醸造しており、充実した商品展開が自慢です。この豊富な品揃えが飲み手のTPOに合わせたシャンパン選びを可能にします。一般的なシャンパン造りは複数の畑の葡萄をブレンドするのに対し、ヴーヴ・フルニの単一畑の葡萄から生まれる「クロ・ノートルダム」は、葡萄の品質に自信がなくては造れないと言われています。 

ノーベル賞授賞式での採用や、皇室のプライヴェート・リザーブにも


ヴーヴ・フルニは先に述べたように、その丁寧かつ手間のかかる醸造過程により希少、そして入手困難となっております。現在ヴーヴ・フルニは世界中のシャンパーニュ辛口愛好家から注目されています。

2011年度のノーベル賞受賞晩餐会に公式シャンパンとして採用された事もあります。また、多くの高級レストランのトップソムリエを認めさせ、さらには非公式ではあるものの、英国、デンマーク皇室のプライヴェート・リザーヴとして愛飲されていると言われています。

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