お餅とワイン・・・?

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日本のお正月と言えば、そうお餅ですよね!ふっくら焼いて醤油を垂らし、海苔で巻いた磯部餅や、地方や家庭で味がまったく違うがために、ときどき論争になるお雑煮で食べることが多いと思います。

そんな正月のお餅に思いをはせている、ある寒い冬の日にふと考えてしまったのです。

「お餅ってワインのおつまみになるのか・・・?」と。

そうは思ったものの、そんなこと考えたこともなかったのでわかりやすいように考え方をふたつに分けてみました。

1、よく食べるお餅の食べ方に合うワインを探す
2、ワインに合うようなお餅の食べ方を探す

ワインを寄せていくのか、お餅を寄せていくのか、というこのふたつの考え方に絞ってワインとの相性を図ってみようと思います。

お餅にワインを寄せていく

まずはふっくらと焼き上げたお餅に香ばしい醤油を絡めて、風味豊かな海苔で巻いた磯部餅から考えてみましょう。日本食のエッセンスがふんだんに散りばめられた、お餅の代表のような食べ方ですがどんなワインが合うでしょうか。

「そんな、ザ・日本の食べ物に合うワインなんてあるわけないだろ・・・」そう思ったあなた!面白そうだからやってみましょう!

お餅自体にそんなに味の特徴はないので、磯部餅をワインに合わせるときのポイントになるのは「醤油」と「海苔」です。

醤油の味を分析してみると、発酵由来の柔らかな旨味と全体を引き締める酸味、軽やかな味。この構成はブルゴーニュやドイツの、ピノ・ノワールで造ったワインと似ています。

また赤ワインに少し感じられるヨード香と呼ばれる香りは、海苔の香りがすると言われていて、味と香りの両方に共通点を見つけることができます。

つまり、ピノ・ノワールのワインと醤油は似たような味の構成を持つことで、寄り添うようような相乗効果を期待でき、また共通の香りを持つことでその効果をより感じやすくなっています。

ちなみにお雑煮には和出汁を思わせる繊細な旨味の乗った、甲州種のワインがとても合うと思います。

 

ワインにお餅を寄せていく

次にお餅の食べ方をワインに合わせていきます。様々な食べ方ができる、お餅の可能性をワインとともに開拓していきましょう。

さてここで登場するのがチーズ!この食材を使うだけで一気に洋風でワインに合いそうな雰囲気になりませんか?穀物の生地ともいえるお餅と焼くと溶けるチーズ、このふたつから導き出される答えはそう、ピザですね。

餅ピザの作り方は、薄く2枚に切ったお餅をオリーブオイルを敷いたフライパンで、焦げ目がつくまで数分焼きます。1度ひっくり返してその上にピザソースとベーコンやサラミ、ピーマンや玉ねぎなどのトッピングを乗せた後、チーズを乗せます。

チーズが溶けるまで少し焼き、最後の仕上げとしてオーブントースターで3分ほど焼くと表面がカリっとなって、より美味しくなります。

そんな餅ピザと合わせるのはもちろんイタリアワイン!優しい甘みを持った微発泡のランブルスコがおススメです。

具材にもよりますが、サラミやベーコンを食べた時の口の中の脂を流しタンニンと肉の旨味が調和する、病みつきになる美味しさです!

白ワインであればクリーンで爽やかなソアヴェなどが合いそうですね。

餅とワイン

これまで「お餅に合うワイン」「ワインに合うお餅」を探してきましたが、いかがでしたでしょうか。これ以外にもお餅自体がかなりアレンジが効く食材なので、いろいろ挑戦するのも楽しいと思います。

今までお餅とワインの組み合わせなんて考えたことなかった方や、お正月後のお餅の余りに困っていた方の、新たな挑戦のヒントになれば嬉しいです。

お餅に合うワインたち

ブルゴーニュ・ピノ・ノワール 2017 ジョゼフ・ドルーアン 赤

ブルゴーニュ屈指の名生産者、ジョゼフ・ドルーアンが造るエントリークラスのブルゴーニュ。フレッシュな果実味と柔らかなタンニン、柔らかな酸味が特徴で磯部餅に寄り添ってくれること間違いなし!

 

番イ つがい 甲州 2018 大和葡萄酒 白

創業100年を越える日本ワインの老舗が造る甲州ワイン。ミネラル分が豊富な畑から採られた甲州をシュール・リー製法で仕立てることで旨味を引き出し、出汁を使ったお雑煮と相性抜群!

 

ランブルスコ・グラスパロッサ・ディ・カステルヴェトロ アマービレ

老舗生産者組合が造る高品質、かつお手頃ランブルスコ!この価格帯ながらしっかりとしたベリー系の風味、クリーミーな泡に柔らかな口当たりの味わいはサラミなどを使った餅ピザにぴったり!

 

ソアーヴェ フォンタナ 2018 テヌータ・サン・アントニオ

コストパフォーマンスに優れ、世界的な人気を誇るワイナリーのエントリーライン。ソアヴェの最大の特徴である瑞々しい果実の香りや、綺麗な酸が餅ピザの味わいをより広げてくれるでしょう!

 

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