飲みたいのに飲めないあなたに贈る ソムリエおすすめのノンアルコールワイン!

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ノンアルコールワイン

いくらワインが好きでも、どうしても飲めない時ってありますよね。
車を運転する予定があったり、体質的に受け付けなかったり、おなかに赤ちゃんがいたり授乳中だったり、はたまた、カラダのための週に1度の休肝日だったり…。
パーティで、みんなが盛り上がっている時に、自分だけ置いてきぼり…なんて経験ありませんか?
そんなとき、ぜひ試してほしいのが、ノンアルコールワイン


「所詮、ぶどうジュースでしょ?」と侮るなかれ。本物のワインと間違えてしまうほどのテイストのものが、今では、ネットやコンビニで手軽に手に入ります。

今回は、ワインに勝るとも劣らないノンアルコールワインのお話しです。

 

昨今のノンアル市場のおはなし

バル
最近では、ワインやビール、梅酒テイストなどのノンアルコール飲料、スーパーや飲食店でも、たくさん見かけるようになりました。日本のみならず、世界中でノンアルコールドリンクの市場は拡大しています。そして、今や、正真正銘の「ノンアルコール飲料」というジャンルは、定番のものになりつつあります。


ノンアルコール飲料の需要が高まったきっかけのひとつが、2003年と2007年に行われた道路交通法改正での飲酒運転に対する罰則の強化。「飲んだら乗るな」というのは、今となっては当たり前のことになりました。

 

そして、若者のアルコール離れも、その一因だと言われています。アルコールを飲むことのメリットとデメリットを天秤にかけた時、デメリットの方が大きいと判断する若者が多いそうです。厚生労働省の調査によると、週に3日以上お酒を飲む人の割合は20代が10.2%なのに対し、50代は38.4%と大きな差があります。(平成30年国民健康・栄養調査より)

 

また、昨年消費税の消費税率改定の際、ノンアルコール飲料は8%に据え置かれたことや、コロナ禍で、健康に気を使う方がふえたということも、ノンアルコール市場拡大の要因だと思われています。

 

最近では「モクテル」と呼ばれる、ノンアルコールカクテル専門のバーが登場したり、ノンアルコールドリンクがどうなっていくのか、これからますます目が離せません。

 

ノンアルコールワインとジュースは同じ?


結論から言ってしまえば、ノンアルコールワインとジュースは全く違うものです。


ジュースは、果汁や野菜の絞り汁のこと。
ノンアルコールワインは、ワインを造る工程と同じように、絞ったぶどう果汁を果皮や種子と一緒に醸したり、はたまたアルコール発酵させたワインからアルコールを抜くなど、結果アルコールは入っていなくても、ワイン本来の味わいに近いものが出来上がります。


つまり、絞ったままのものが「ジュース」それをワインを造るように加工したものが「ノンアルコールワイン」というわけです。

 

ノンアルコールワインの造り方


大きく分けて、「アルコール発酵させたワインからアルコールを抜く方法」と「そもそもアルコール発酵をさせないでワインの風味をつける」というの2つの方法があります。

 

アルコール発酵させたワインからアルコールを抜く方法


これもいくつかの手法がありますが、代表的な方法は以下のものです。

『低圧蒸留法』


ノンアルコールワインの先駆け、ドイツでカールユング社が1908年に開発したとされている方法です。


お料理で香りづけにワインを使う時、加熱してアルコール分を飛ばすことがありますよね?基本的には、それと同じ理論ですが、ワインに大切な「香り」と「味わい」これをどう残すかが問題です。


ワインを加熱すれば、アルコールを抜くことは可能です。アルコールが揮発するのは約80℃なのですが、その温度で加熱すると、室温でも揮発する香り成分はほぼなくなってしまいますし、「煮詰まったような味」のワインになってしまいます。


そこで、真空状態にして沸点を下げた状態で加熱・蒸留を行う方法でアルコールを除去し、aroma-columnという装置で回収した、非常に揮発しやすい「香り成分」をノンアルコールになったワインに戻すという手法を使い、ノンアルコールワインを造ります。

 

『逆浸透法』

アメリカ・カリフォルニアにあるAriel社が行っている方法で、通常通りにワインを造り、半透膜という分子レベルで分解出来る膜を用いて、何度も濾過を繰り返し、水とアルコール以外の成分(香り・味など)を取り出す方法です。
濾過してできた凝縮した香りと味の成分に、出荷直前に水を加えて、ノンアルコールワインを造ります。

 

そもそもアルコール発酵を行わない方法


ノンアルコールビールを造るときに多い作り方で、アルコールのもととなるぶどうの糖分を減らしたり、発酵を途中で止める、アルコールを造らない酵母を使用するなどの手法を用いて、アルコールの生成を抑え、ワインの風味を残しながらノンアルコールワインを造る方法です。フランスのオピア社や日本のシャトー勝沼などが、この方法でノンアルコールワインを造っています。

 

ノンアルコールでも酔うってほんと?


ところで、時々お酒の席で、まったくアルコールを飲んでいないはずなのに、酔ったようになったりする方いますよね。「雰囲気に酔っちゃって」なんて聞きますが…。


実はこれ、「空酔い」という現象。どうしてこんなことが起きるのでしょう?


人間の脳はとても騙されやすく、以前にアルコールの入ったものを飲んだ時と似たような状態、つまり味わいや香り、場の雰囲気などが似ていると、「アルコールを飲んでるのかも?」と錯覚を起こしてしまうらしいです。

 

なので、例えばノンアルコールワインを飲んだ時、その風味がよりワインに近いものだったりすると、少しだけいい気分になったり、足元がふらついたり、酔ったような状態になることがあり得るのです。ただ、体にアルコールは入っていないわけなので、二日酔いになったりすることは、もちろんありません(笑)!

 

この「空酔い」、記憶に左右されるものなので、お酒を全く飲んだことがない人には起こりません。

 

ノンアルコールワイン、選ぶときに気を付けて!

ワイン売り場
一口にノンアルコールワインと言っても、実はごく少量のアルコールが含まれているものもあります!


これは、日本の酒税法では、アルコール分が1%未満のものを「ノンアルコール飲料」と定義しているからです。つまり、0.05%のアルコールが含まれているものも、正真正銘アルコール分が0.00%のものも、どちらも「ノンアルコール飲料」ということなんです。

 

だから、「ノンアルコール飲料」購入する時には注意が必要です。

 

アルコールの摂取をしない方がよい妊婦さんや、車を運転される方は、必ず「アルコール度数0.00%」という表示のあるものを購入してくださいね!外国のものだと、アルコール度数の他にも「アルコールフリー」という表示がされていることもあります。

 

子供はノンアルコールワインを飲んでもいいの?


答えは「NO!」です。(写真の男の子が飲んでいるのは、コーラです!)

 

法律上はアルコール分が全くない0.00%のものなら飲んでも構わないのではないか、という声もありますが、ノンアルコール飲料は大人が飲むという前提で造られています。

 

未成年者にとって本物のお酒が身近なものにならないよう、ノンアルコール飲料を未成年者は飲むべきではありません。まわりの大人も、決して勧めないでくださいね。


ノンアルコールドリンクも本物のお酒も20歳になってから、です。


本当に美味しいぶどうジュースもありますから、大人になるまで、お酒の楽しみはとっておきましょう!

 

ソムリエがおすすめする ノンアルコールワインと大人のためのジュース

では、ソムリエおすすめのノンアルコールワインと、ワインやコニャックなどの原料を使って造った大人のためのジュース、ご紹介していきます。(ジュースだったら、もちろん子供が飲んでもOKです!)

 

まずは、赤のノンアルコールワインから。

タンニンの渋みもきちんと味わえる満足度高めの1本

ノンアルコールワイン カールユング メルロ NV 赤

ノンアルコールワイン造りには、定評のあるドイツのカールユング社の造るメルロ100%のノンアルコールワインです。こちらを試飲する機会があったのですが、本物のワインだと言ってもわからない人がいるのでは?と思うほど、上手に造られたノンアルコールワインでした。ブラックベリーのような香りはもちろんのこと、タンニンもきちんと感じる本物のワインに近い味わいです。どうしてもワインが飲みたいのに飲めない時でも、満足できる1本です。(0.5%未満ですがアルコールが含まれています)

 

あの「ベルナール・マグレ」が監修するノンアルコールワイン

ヴィンテンス ノンアルコール カベルネ・ソーヴィニヨン NV ネオブル 赤


ベルギーの飲料メーカーネオブル社が1993年から手掛けるノンアルコールワイン。使用するぶどうの選定から醸造に至るまで、ボルドー グラーヴ地区の格付けシャトー「シャトー・パプ・クレマン」のオーナー「ベルナール・マグレ」社が監修しているという、本格派のノンアルコールワインです。
クランベリーやチェリーなどのチャーミングな香りですが、果実味はエレガントで深みがあり、タンニンは滑らか。本物の赤ワインだと錯覚してしまうくらいのクオリティの高さです。こちらはアルコールフリーです。


続いて、白のノンアルコールワインです。

ちょっと珍しいリースリングのノンアルコールワイン

ノンアルコールワイン カールユング リースリング NV 白 

先程の赤ワインでもご紹介したノンアルコールワインの草分け、カールユング社の造る白のノンアルコールワイン。白のノンアルコールワインでリースリング100%というのは、なかなかお目にかかれないです。開封後すぐは少し微発泡しています。リースリング本来の爽やかな酸味と熟した果実味のバランスの良さを楽しめます。本物のワインと同じように、和食などにも合わせやすいアルコールフリーの白ワインです。(0.5%未満ですがアルコールが含まれています)

 

まるでNZのソーヴィニヨン・ブラン

ヴィンテンス ノンアルコール ソーヴィニヨン・ブラン NV ネオブル 白

ベルギーのネオブル社の造る、ソーヴィニヨン・ブランのノンアルコールワイン。グレープフルーツなどの柑橘系のアロマに加え、エキゾチックなフルーツのアロマも。グレープフルーツのようなフレッシュな酸味と果実味のバランスもよく、アフターフレーヴァーにはパッションフルーツのニュアンスも。本物のソーヴィニヨン・ブランのワインを飲んでいるような爽やか味わいです。こちらはアルコールフリーです。

 

 

次は、本物と見分けがつかないと言われる、スパークリングワインです。


ノーベル賞晩餐会で初めて供されたノンアルコールワイン

オピア シャルドネ スパークリング ノンアルコール NV ドメーヌ・ピエーレ・シャヴァン 白


ワインの本場オピア社が造る、ノンアルコールのスパークリングワインです。南フランス産のシャルドネを使用し、4℃以下の低温で、果皮とともに8時間醸した後、木樽で熟成を行うなど、とても丁寧な工程で造るスパークリングワイン。淡い黄色の色調のワインに銀色のクリーミーな泡が持続的に昇ります。グリーンアップルや洋ナシ、柑橘類のフレッシュな香りに加え、白い花や樽由来のバターのニュアンスも。香り、味わいとも申し分ないこのオピア、アルコール発酵をさせないで造るタイプのなので、オーガニック認証とハラル認証を受け、さらには、ビーガン認証まで受けているワインです。この3つの認証を取得しているノンアルコールワインは、世界で唯一このオピアだけだそうです。こちらはアルコールフリーのスパークリングです。

 

気分が上がるノンアルコールのロゼスパークリング

ヴィンテンス ノンアルコール スパークリング ロゼ NV ネオブル ロゼ

きれいなサーモンピンク色の外観で、スグリやイチゴ、メロンなどを想わせる優しいアロマがふんわりと広がります。フレッシュベリーを食べた時のような、心地よい酸味と果実味がとてもよいバランスで、口中には心地よい泡が広がります。食前酒や乾杯にもってこいの、アルコールフリーのロゼスパークです。

 

 

最後に、絶対誰かに伝えたくなる美味しさのジュースたちです。

100%ワイン用ぶどう使用の贅沢ジュース!

ファルツァー トラウベンザフト NV ホーニッヒゼッケル 白 


グラスに注がれた色合いや輝きは、ワインそっくりです。
白ブドウのジュースは、ミュラートゥルガウ・ケルナー・バッフスの3品種を使用。濃厚な果実味ながらも上品な酸味が残る、エレガントで贅沢な味わいです。一切加糖せず、ぶどう本来の甘さを楽しむことができる、少し甘口のジュースです。

 

ファルツァー トラウベンザフト NV ホーニッヒゼッケル 赤

こちらもワイングラスに注いだら、ワインそのもの。黒ぶどうのジュースは、ポポルトギーザー、シュペートブルグンダー、ドルンフェルダーのドイツならではの3品種をブレンド。ぶどうそのままの濃厚な味わいですが、甘みが後に残ることなく、とても上品に仕上がっているぶどうジュースです。
先程の白ワインと一緒に、お祝いなどで差し上げても喜ばれる、ドラジェでもお客様に大好評のぶどうジュースです。

 

コニャック作りの名人が本気で仕上げた極上のスパークリング・グレープジュース

ポールジロー スパークリング グレープジュース 2019

フランス産ブランデーの中でも最高峰の生産地とされるコニャック地方グランシャンパーニュ地区。この地で400年前から変わらず、すべて手作業で高品質のコニャックを造り続けている、ポール・ジロー。
このコニャックを作るのに使用するぶどう「ユニブラン」を、そのまま搾って仕上げる、無添加のヴィンテージ入りスパークリング・グレープジュースです。年に一度、予約分だけしか生産されない、とても希少価値の高いこのスパークリング・グレープジュース、実は筆者も、毎年12月頃入荷するその年のヴィンテージを、心待ちにしている一人です。

 

カルバドスの超名門が造るスパークリング・アップルジュース

デュポン スパークリング アップルジュース 2019

フランス・ブルターニュ地方でりんごを使って造られる銘酒カルバドス。カルバドスで有名な超名門デュポン家が年に1度だけ造る、砂糖や添加物などは一切加えられていない、現地の方たちが手作業でボトリングするジュース。瑞々しいりんごの香り、きれいな酸、穏やかな甘み、どこをとっても非の打ちどころのない、贅沢なスパークリング・アップルジュースです。

 

おしまいに

ここにご紹介したほかにも、冬の定番グリューワイン風のノンアルコールワインや、ハーブの風味を付けたものなど、美味しいノンアルコールワインがたくさんあります。そして、ワインと同じように、炭酸で割ってみたり、ジュースと混ぜてみたり、美味しさは無限大です。

 

その時その時の気分や体調に合わせて、本物のワインとノンアルコールワイン、どちらも楽しめると、ワインライフがますます楽しくなりますね!

この記事が、少しでもお役に立てると嬉しいです。

 

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