ワインとオンライン飲み会、その素晴らしい出会いに乾杯!
私は人生で少なくとも、3,000回以上の飲み会に参加してきました。婚活パーティーで「趣味は?」と聞かれたら、胸を張って「飲み会」と答える女です。
そんな私にとって、オンライン飲み会という言葉を初めて聞いた時は、衝撃を通り越し恐怖を覚えました。
時代の流れというものが、私からリアルな飲み会を奪っていく気がしたのです。
だからパソコンの画面に向かって乾杯してる光景をニュースで見た時は、思わず「けしからん!」(?)と叫んでしまいそうになりましたね。
…でも正直、やってみたい気持ちもある…。
それにオンライン飲み会がどんなモノなのか、体験してみない事には何も言う資格がありません。
そこでいつものワイン仲間を集めて、ワイン限定のオンライン飲み会を開催してみました!
今回は実際に体験してわかった事を、この場でいろいろと皆様にお伝えしたいと思います。
結論から言うと、ワインでオンライン飲み会って…かなり「アリ」なんじゃないかと思います!
目次
ワインでオンライン飲み会のいいところ
ペースを合わせなくていい
現実のワイン会だと、基本的には出席者と飲むペースを合わせつつ、意見を言い合いながら進行していくのが普通。
みんながシャンパーニュを飲んでる時に、自分が飲みたいからといって、一人だけボルドーを飲むわけにはいかないですよね。
でもオンライン飲み会なら、自分の好きなワインを、自分の好きなペース飲んでいいんです!もちろんおつまみも自由だし、セオリーに従う必要もありません。
最初はスパークじゃなくてもいいし、熱々のうちに食べたい肉料理があるなら、いきなり濃厚な赤ワインを開けてもOK。
気ままな性格の私にとって、この自由度はかなり嬉しかった!
気が済むまでワインを語れる
出席したワイン会で、「ホントはこのワインについてもっと話したいのに…」って思った事ありませんか?
ワイン会には一定の流れがあるし、自分と面識の浅い人や、ワインにそこまで詳しくない人が集まる事も多いです。
大人の社交場って面もあるので、好き勝手自分ばかり話し続けてしまうのは、マナーとしてNGですものね。
でも気心の知れた仲間だけ集めて、オンライン飲み会するならば話は別!住んでいる場所が遠くても、仲のいい愛好家だけで気軽に集まって、延々とワイン談義に花を咲かせる事ができるんです。
私たちが開いた会では、世界のピノ・ノワールの話について、3時間におよぶ討論が発生。いつ終わるかわからなくて、もう夜が明けるかと思いました。
みんな本当にワインが好きなんだから~。
いつもよりワインに集中できる
リアルな飲み会だと、ワインにずっと集中しているわけにはいきません。
どうしても周囲への気遣いが必要だし、話に夢中になったりして、よく味わえないまま飲んでしまう事も多くないですか?
その点オンライン飲み会なら、自分のペースを作るのが本当に楽!
一緒に飲んでいるとはいえ、相手は画面の向こう側。場所は落ち着く自宅のデスクだし、いつもの使い慣れたグラスでワインが飲めます。
そんな環境なので、オンライン飲み会には独特のリラックス感があります。ワインに対する感性も研ぎ澄まされ、外で飲む時と比べて、実感として1.5倍くらい高まっている気がしました。
ちなみに今回はZoomを使ったのですが、良くも悪くも会話にタイムラグが発生します。ネット環境にもよりますが、LINEやたくのむなど他のツールを使っても、この微妙な時間差は避けられない模様。
慣れるまでは違和感がありますが、会話のタイミングをうまくつかめるようになれば、より気兼ねなく参加する事ができるでしょう。
外で飲むよりも経済的
レストランでボトルワインを頼んで、料理を何品か頼めば、かなりの金額になりますよね。
その点オンライン飲み会なら、ビックリするほど出費が抑えられるのが嬉しいところ。1回飲みに行く費用と比べて、うまくいけば4分の1くらいで済んでしまうんじゃないでしょうか。
実際に今回かかったお金は、ワインもおつまみも合わせて3,000円弱。これがお店なら、ワインだけで5,000円くらいしてもおかしくないです。
もちろんワリカンも無いから、豪快に注文する友達の分まで払う必要がありません。
準備や後片付けは面倒だけど、それで何千円も浮くと考えたら…この上なくお財布に優しい飲み会じゃありませんか!
オンライン飲み会には、こんなメリットも
ワインに関係ないですが、他にもやってみいて気づいた、オンライン飲み会のいいところをご紹介します。
ちょっと面倒な方への対応が楽!
「前にも聞いたよ…」「その話みんな興味ないよ…」
そんなワードを次々と脳内に浮かばせ、愛想笑いのスキルを鍛えてくださる方。きっとあなたも、今までにお会いした事があるはずですね。とはいえ普段はいい人だし、露骨に無視なんてできません…。
オンライン飲み会なら、そんな憎めない方への対処がとっても楽なんです!
怒られるのを覚悟で言いますが、相手からは顔しか見えてないので、私が手元で何をしてるかわかりません(笑)だから真剣な顔をしてうなづきつつ、メールしてようとネットサーフィンしてようと、ほぼ絶対にバレないのです!
…でも少しは、相手してあげましょうね。
終わったらベッドに直行!
夜遅くまで飲んだ後、帰るのがめちゃくちゃキツい日ってありますよね。そういえば大雪の日で終電逃して、タクシーがいくら待っても来ず、泣きながら家まで歩いた日もありました…。
しかしオンライン飲み会なら、そんな心配は完全に無用!終わったら簡単な後片付けをして、後は寝る準備をするだけ。
開催中にどうしても眠くなったら、パソコンやスマホをベッドに持ち込んで、横になりながら参加する事だってできるんですよ。
ただし決してそのまま寝落ちしない事!寝た後にイビキとかが生配信されてたら、もうお嫁に行けなくなっちゃいます。
必ずお断りを入れて、退出してから寝るように致しましょう。
ワインを飲むからこそ、知っておきたい注意点
せっかく開けるワインだし、オンライン飲み会でも存分に味わいたいと考えるのは、ワイン好きなら当然の思考です。
実際にやってみて痛感したのが、どのワインを開けるか、あらかじめ計画を立てておくのが大事っていうこと。
思考が正常なうちに、「今日はこの赤と白を開けて、半分ずつ残して明日飲もう」とか、ザックリとでも予定を考えておけば、スマートなオンライン飲み会が楽しめます。
お店みたいに「すいません!」と呼んでも誰も来ないので、おつまみの種類や量も入念に決めておきましょう。
何も考えず酔った勢いで、あれもこれもとワインを開けてしまうと…翌日後悔する事になります。画面の向こうから「開けちゃえ開けちゃえ!」とか言われて、私みたいに散財しないようにしましょうね…(泣)
ワインでオンライン飲み会の悪いところ
いろいろなワインを飲めない
ワイン好きとはいえ、お酒に強い方ばかりではありません。特に女性だと、「1日で1本飲み切るのはキツイ」という方も多いはず。
人が実際に集まるワイン会なら、いろいろな銘柄を少しずつ飲めるのですが…。
オンライン飲み会では、楽しい時間は共有できても、ワインのシェアができないんですよね。一人でバンバン開けて、残してしまったら保管に困りますし。
自分の飲める量で、何を開けるかよく考えて、開けるワインをある程度決めておくのが大事だと思います。
相手と同じボトルを飲めない
同じ銘柄の同じヴィンテージでも、「個体差」があるのがワインというもの。
保管状態の問題だけではなく、どうしてもボトルによって、味わいに差が出てしまう事もあります。
特にヴィンテージの古いワインには、この現象がよく見られますよね。
みんなで同じ銘柄のワインを買って、オンライン飲み会で一緒に飲もうとしても、もしかしたら印象が大きく違って、話が噛み合わない事もあるかもしれません。
それだけならまだしも、みんなで開けて1人だけブショネだったりしたら…かなり気の毒かも。
意外!?こんなデメリットも…。
断りづらい
飲みに誘う事さえ、パワハラと呼ばれてしまう時代。上司や先輩からのお誘いでも、何かと理由をつけてやんわり断れば、角が立つような事はほとんど無くなりました。私は断るどころか、誘われたら喜んでついていきますが。
でも自宅で参加できるオンライン飲み会だと…断る理由が見つからないって方も多いみたいですね。
もしこれからオンライン飲み会が当たり前になったら、お断りにも今までにない斬新な発想が求められそう。
「田舎から老いた母が来てるんです」とか、常に正当な理由を用意しておく事が不可欠になるのかも。
離脱しづらい
オンライン飲み会は自宅開催であるがゆえに、「終わったら寝るだけじゃん」という、独特の圧力が漂います。相手との温度差によっては、リアルな飲み会よりも脱出しづらいという事も、大いに考えられますね。
「終電があるんで」とかいう、定番の理由は使えません。いよいよキツくなってきたら、ネットを切断して強制離脱!という、荒技も辞さない覚悟で臨みましょう。
そんな空気でなくても、画面越しだと不思議なもので、終わるタイミングが掴みづらいです。
あらかじめ終了時刻を決めておいた方が、全員のためにいいかもしれないなと感じました。
家族からのクレーム
同居人やご家庭をお持ちの方には、オンライン飲み会の参加にあたって、気配りが必要な事もあるようです。
そもそも私に家族がいたとして、目の前で全力エンジョイできる勇気がありません。自宅とはいえお互いのためにも、なるべく個室で参加するようにした方が良さそうですね。
リビングで自分だけ楽しんでしまい、家族から反感を買うという事例が実際に多いのだとか。特に殿方の皆様は、他の女性とあんまり楽しそうに話していると…後で「あの子誰?」と奥様に尋ねられる事でしょう。
オンライン飲み会ならではの危険(?)を忘れないよう、十分にご注意くださいませ。
オンライン飲み会で、あると便利なワイングッズ
ワインクーラー
スパークリングや白ワインを飲むなら、これは必須のアイテム!
長時間にわたってボトルを冷やせる、ワインクーラーが手元にあるとすごく便利です。
オンライン飲み会の場合、いちいち冷蔵庫に出し入れするのは面倒だし、開けたら1本通してつき合う事も多いです。
ワインを常に適温で楽しめるよう、温度保持アイテムにはぜひ力を入れましょう。
タンブラー型ワイングラス
お酒が回ってくると、どうしても手元が狂ってしまうもの。
ワイングラスは不安定なので、なにかの拍子に倒れやすく、最悪はパソコンにテイスティングさせて破壊する恐れもあります…。
そんなリスクを減らすためにも、タンブラー型のワイングラスはすごくオススメ。
脚が無いので倒しにくいため、普段の食卓でカジュアルに使っている方も増えています。
オンライン飲み会で開けるなら、こんなワインがおすすめ!
これ1本あれば安心、万能辛口スパークリング!
カヴァ マルケス・デ・チベ ブリュット ロゼ NV ロゼ
Marques De Chive Rose
ドライな辛口スパークリングワインは、オンライン飲み会にも最適。気軽なスナック系のおつまみをはじめ、自分で簡単に用意したものでも幅広く合うので、汎用性の高い万能タイプです。今回私がセレクトしたのは、なんと「世界一予約の取れないレストラン」での採用実績もあるというロゼ・カヴァ。PCの画面越しでも、美しい色が映えるんじゃないかと思って、敢えてロゼを選びました。果実味たっぷり&後味すっきりで、これ1本だけでも十分満足できちゃうかも。
ピノ好きならやっぱり…ブルゴーニュが捨てがたい!
ブルゴーニュ ルージュ ルー・デュモン 赤
Bourgogone Rouge / Lou Dumont
軽やかな飲み口のピノ・ノワールは、長時間にわたって飲み飽きしないタイプ。オンライン飲み会なら安上がりだし、浮いたお金の分で奮発して、ちょっといいブルゴーニュを選んでみてはいかがでしょうか。今回私のワイン仲間が飲んでたのは、お馴染み仲田さんの造るブル・ピノでした。日本人が造るという特別感を抜きにしても、純粋に美味しいものばかり。近年話題のつきないルー・デュモンなので、きっとワイン話のネタにもなるはずです。
軽くて気取らない、バランスのとれた白ワイン!
カスタンツ ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャ アドリア・ヴィーニ 白
Castanzu Vermentino di Sardegna / Adria Vini
1本だけに絞りたいなら、軽めでバランス良好な白ワインがベストかもしれません。突出したところがなくまとまった印象の銘柄だと、おつまみとの相性も幅広く、ずっと飲んでて飲み疲れしないです。ちょっとマニアックですが、サルデーニャ産のヴェルメンティーノなんてすごくおすすめ。陽気で大らか、バランス感のあるフルーティーな味わい。エキゾチックな魅力満載で、飲んだ事が無い方もきっとお気に召されると思います。それにオンライン飲み会で、サルデーニャの白をチョイスするなんて…ワイン通アピールになると思いませんか?(笑)
心ゆくまで語りたい、とっておきの高級ワイン
オンライン飲み会だからこそ、普段は開けない1本を選ぶというのもアリ!
「我こそはワインラヴァー」と自負される方が集まる会なら、セラーに眠るコレクションもご立派なはずです。
そこでとっておきの1本を各自で開けて、皆様で喜びを分かち合ってはいかがでしょうか。自宅でゆっくりと味わいつつ、仲間とリアルタイムで共有できるなんて…病みつきになって毎日やっちゃうかも。
相当な通が集まるワイン会は、もはやオンラインの方が向いてるんじゃないかとさえ感じました。
そのうちセラーの中身を見せ合う、自慢大会に発展する事は間違いありません。
ワインでオンライン飲み会のまとめ
今回改めて感じたのは、やっぱりワインは1人で飲むより、誰かと飲んだ方が美味しいっていう事。
そしてワインというお酒の場合、記事で書いたような様々なメリットがあって、オンライン飲み会との相性は抜群かもしれません。
はじめは拒否反応が勝ったオンライン飲み会ですが、実際やってみると本当に楽しかったです!
ちょっとだけ恥ずかしいのは最初だけ、お酒が回ればすぐに慣れますので、愛好家の皆様もぜひ試してみてくださいね!