スパークリングワインの選び方、後悔しない15本と一緒に解説します!

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スパークリングワインの選び方、後悔しない15本と一緒に解説します

スパークリングワインを飲みたいけど、種類が多くてどれにしようか迷っちゃう…。

そんなあなたのために、スパークリングワイン大好きなソムリエが、飲んで後悔しないスパークリングワインの選び方をご紹介します!

ワインの選び方に自信がない初心者の方でも、これを見ればきっと飲みたい1本が見つかりますよ!

簡単なスパークリングワインの選び方、覚えるのは4つの産地だけ

簡単なスパークリングワインの選び方、覚えるのは4つの産地だけ

それではさっそく、ワイン初心者の方でも簡単な、好みのタイプ別で考える選び方をご紹介しましょう。

フランスのシャンパーニュ、同じくフランスのクレマン、イタリアのプロセッコ、そしてスペインのカヴァ。

結論から言ってしまうと、まずは「王道」の銘柄たった4種類だけを抑えておけば、きっと好みの銘柄に出会うことができます!

これらは数あるスパークリングワインの中でも、世界的に有名な定番銘柄として知られており、規定によって一定以上のクオリティが保証されていて安心。

同じスパークリングワインと言えど、バラエティ豊かな個性を持っているので、選び方がよくわからないうちは、まずはこの4つの中から選んでみると失敗しないでしょう。

それぞれの味わいの傾向については、以下では特徴をなるべくわかりやすく解説しました。

複数の銘柄が気になる方は、飲み比べて違いを楽しみつつ好みを見つけていく、というのも楽しい選び方だと思いますよ!

スパークリングワインの王様・シャンパーニュの選び方

スパークリングワインの王様・シャンパーニュの選び方

 

「シャンパン」と言えば、日本でも昔からよく知られたスパークリングワインの呼び名ですよね。

正式にはシャンパーニュと言って、フランスのシャンパーニュ地方で造られる、厳しい基準を満たしたスパークリングワインだけが名乗る事を許されます。

日本人だけでなく、世界でも高級スパークリングワインの筆頭格として知られており、どんなに安くても2,000円は出さないと買うことができません。

ちょっと高いかもしれませんが、その分クオリティは文句なし!

安価なスパークリングワインと飲み比べてみれば、気品と奥深さの違いがおわかり頂けると思います。

シャンパーニュには長い熟成期間が義務付けられており、その分だけ複雑さがあるのですが、人によってはこれが「クセ」に感じられるかもしれません。

愛好家からすると美味しく感じるのですが、味覚には個人差がありますので、純粋に「好みと合わない」という方もたまにいらっしゃいます。

なのでスパークリングワイン自体、あまり飲んだ事が無いという方であれば、まずは他の銘柄から試してみた方がいいかもしれないですね。

シャンパーニュのおすすめ3本

カナール・デュシェーヌ ブリュット NV 白

カナール・デュシェーヌ ブリュット NV 白
Canard Duchene Brut

このシャンパーニュ、日本ではあまり知られていませんが、実は本場フランスでトップシェアを誇る銘柄。その味わいはかつて、ロシア皇帝ニコライ2世をも魅了したという逸話があり、ラベルにはロマノフ王朝の紋章が入っています。そんなストーリーに恥じる事なく、味わいの安定感も抜群。シャンパーニュのスタンダードとも言うべき、高いクオリティが楽しめますよ。

ピノ・シュヴォシェ キュヴェ・ジョワイユーズ・ブリュット NV 白Pinot Chevauchet Cuvee Joyeuse Brut
ピノ・シュヴォシェ キュヴェ・ジョワイユーズ・ブリュット NV 白
Pinot Chevauchet Cuvee Joyeuse Brut

世界の三ツ星レストランが認める生産者による、有機栽培ブドウを使用したこだわりのシャンパーニュ。世界最優秀ソムリエがそのクオリティを大絶賛し、「かつて飲んだ事が無いシャンパーニュだ!」とまでコメントしました。コンクールでも多数入賞、それなのに5,000円前後で飲めてしまうなんて…そのコスパはかなり高いと言えるでしょう。

フランソワーズ・ベデル アントル・シエル・エ・テール NV 白Francoise Bedel Entre Ciel et Terre
フランソワーズ・ベデル アントル・シエル・エ・テール NV 白
Francoise Bedel Entre Ciel et Terre

近年注目が高まっている、オーガニックワイン。その究極系とも言える、「ビオディナミ栽培」を徹底する生産者の傑作品。正統派なシャンパーニュながら、体に染み込むような透明感があり、酸味、コクなどをはじめとして、味わいを構成する要素のバランス感が抜群。数多くの愛好家を唸らせる、極めて高い次元でまとまったスパークリングワインです。

個性派スパークリングワインの宝庫・クレマンの選び方

個性派スパークリングワインの宝庫・クレマンの選び方

 

ワイン王国フランスの中でも、上級スパークリングワインとして位置づけられるクレマン。

王様・シャンパーニュに次ぐ地位を誇り、日本でも根強い支持のある銘柄です。

クレマンの魅力といえば、なんといってもその多様性。

フランスに点在する選ばれた銘醸地、合計8カ所でしか造れない規定なのですが、クレマンにはその土地ならではの個性が表れているんです。

たとえば「クレマン・ド・ボルドー」であれば、銘醸地ボルドーの看板品種「メルロー」や「セミヨン」といったブドウが使われており、味わいにもその特徴が感じられます。

さらに産地だけではなく、生産方法も一定以上の水準を満たす必要があり、高い品質が期待できるのもクレマンの嬉しいところです。

日本で流通する価格は、安くてもだいたい1,000円台半ばからくらいが相場。

安くても驚くほど美味しい「掘り出し物」が眠っている事もあり、中にはシャンパーニュを思わせるようなクオリティを誇る銘柄も眠っています。

産地によって方向性が多様なので、クレマン全体の味わいを一括りに語るのはなかなか難しいところ。

ただ基本的には飲みやすく、しっかりした泡立ちの正統派スパークリングワインなので、「味も価格もそこそこイイのが飲みたい!」という方におすすめです。

クレマンのおすすめ3本

クレマン・ド・ボルドー NV バロン・ダルシウス 白Cremant de Bordeaux / Baron d'ARSIUS

クレマン・ド・ボルドー NV バロン・ダルシウス 白
Cremant de Bordeaux / Baron d’ARSIUS

ワイン大国フランスの中でも、言わずと知れたワインの銘醸地ボルドー。赤ワインも白ワインも、愛好家にとってもてはやされていますが、スパークリングワインであるクレマンの品質も決して侮れません!ボルドーらしくセミヨンやカベルネ・フラン等を使用、味わいにはコクが感じられ、力強いワインを産み出すボルドーらしい個性が出ています。

クレマン・ド・ブルゴーニュ ブラン・ド・ブラン NV ルー・デュモン 白Cremant de Bourgogne Blanc de Blancs Lou Dumont
クレマン・ド・ブルゴーニュ ブラン・ド・ブラン NV ルー・デュモン 白
Cremant de Bourgogne Blanc de Blancs Lou Dumont

NHKの特集でも取り上げられ、天・地・人のラベルですっかりお馴染みとなった、日本人醸造家・仲田晃司さんが作るクレマン。ブルゴーニュの神様と呼ばれるアンリ・ジャイエも、かつて仲田さんのクレマンを飲んで絶賛したそうです。お世辞抜きに本当に美味しくて、一度飲めばそのクオリティに魅了される事でしょう!

クレマン・ド・ロワール キュヴェ・エム・ド・モンゲレ ブリュット NV シャトー・ド・モンゲレ 白Cremant de Loire Cuvee M de Montgueret / Chateau de Montgueret
クレマン・ド・ロワール キュヴェ・エム・ド・モンゲレ ブリュット NV シャトー・ド・モンゲレ 白
Cremant de Loire Cuvee M de Montgueret / Chateau de Montgueret

クレマンの8つの産地の中でも、最もリーズナブルな銘柄を見つけやすいロワール。そんな中でもこの「キュヴェ・ド・モンゲレ」は、他のクレマン・ド・ロワールと一味違います!法定期間の2倍もの熟成を経て造られ、ギド・アシェットでも星付きの高評価。それなのに1,000円台で買えてしまうという、素晴らしいコスパを誇る1本なんです。

世界で一番売れてるスパークリングワイン・プロセッコの選び方

世界で一番売れてるスパークリングワイン・プロセッコの選び方

 

プロセッコはイタリアのヴェネト州で造られるスパークリングワイン。

現地の飲食店では「とりあえずビール」ではなく、「とりあえずプロセッコ」という文化が根づいており、古くから地元民に愛されてきました。

なんとこのプロセッコ、年間生産量は驚異の5億本超え!

これは数あるスパークリングワインの中でも最大の量であり、「世界で一番飲まれているスパークリングワイン」としても知られているんです。

プロセッコがこれだけ支持される理由はいろいろありますが、とりわけ価格と味わいの2点が大きいと思います。

スタンダードなプロセッコであれば、たいていの銘柄は1,000円台で入手できるリーズナブルな価格設定。

そして味わいは果実味がたっぷり、スパークリングワインの中でもとりわけ飲みやすくて、最もクセのない万人受けタイプと言えるでしょう。

ホントのホントに初心者で、「好みも方向性も全くわからない!」という方なら、プロセッコから始めてみるのが一番オススメですよ。

プロセッコのおすすめ3本

ミラベッロ プロセッコ スプマンテ ブリュット NV アドリア・ヴィーニ 白Mirabello Prosecco Spumante Brut NV / Adria Vini

ミラベッロ プロセッコ スプマンテ ブリュット NV アドリア・ヴィーニ 白
Mirabello Prosecco Spumante Brut NV / Adria Vini

世界のワイン界でもトップクラスに位置づけられる、「マスター・オブ・ワイン」の称号を持った、トニー・ブラウン・MWさんが監修する1本。ドライながらふくよかで、フルーティーな味わいはまさにプロセッコといったところ。安価ながら全体的な完成度が高く、いつ誰が飲んでも期待を裏切らない1本です。

ロッカ・ディ・フォルティ プロセッコ ロゼ ミレジマート ロゼRocca Dei Forti Prosecco Rose

ロッカ・ディ・フォルティ プロセッコ ロゼ ミレジマート ロゼ
Rocca Dei Forti Prosecco Rose

ワイン中級者の方なら、「プロセッコのロゼなんて珍しい」と思うかもしれません。それもそのはず、実はプロセッコで認められてきたのは白だけで、ロゼは2021年に認定されたばかりなのです!生産者のロッカ・ディ・フォルティは、現地で広く知られている有名ワイナリー。「イタリアで最もシェアの高いスパークリングワイン・メーカー」としても知られているんですよ。

プロセッコ ヴァルドッビアーデネ・スーペリオーレ エクストラ・ドライ NV ドメニコ・デ・ベルティオール 白 Prosecco di Valdobbiadene Superiore Extra Dry / Domenico de Bertiol

プロセッコ ヴァルドッビアーデネ・スーペリオーレ エクストラ・ドライ NV ドメニコ・デ・ベルティオール 白
Prosecco di Valdobbiadene Superiore Extra Dry / Domenico de Bertiol

プロセッコの後に続く、ヴァルドッビアーデネというのは地名です。ちょっと覚えづらいですが、実はプロセッコの中でも限られた産地でしか作れない、「ワンランク上のプロセッコ」を証明するのがこの呼び名なんです。お値段が他のプロセッコより少~し高いですが、そのクオリティは間違いなく一回りレベルアップ。飲み比べてみれば、その違いがお分かり頂けると思いますよ!

コスパの高さ随一のスパークリングワイン・カヴァの選び方

コスパの高さ随一のスパークリングワイン・カヴァの選び方

カヴァはスペインのスパークリングワインで、カタルーニャ地方をメインに造られています。

生産量こそ上記のプロセッコより劣りますが、日本を含む世界中で爆発的な人気があり、多くのワイン愛好家が「普段飲みスパークリング」として重宝しています。

カヴァがこれほど愛される秘密は、何と言っても傑出したコストパフォーマンス。

採用されている「瓶内二次発酵製法」により、奥行きのある複雑な味わいを産み出すのですが、これがなかなか手間とコストのかかる作業。

シャンパーニュやクレマンでも使われているほどで、本来は上級スパークリングワインに用いられる、伝統と格式ある本格製法なのです。

それにも関わらず、スタンダードな銘柄は1,000円台、場合によっては1,000円を下回る値段で買えるんだからすごい!

キレのある爽快なタイプが多く、料理の味わいを引き立ててくれるので、フードペアリングの幅もかなり広いのも特徴。

冷蔵庫でよ~く冷やして、お風呂上がりに飲んでもたまらないですよ!

カヴァのおすすめ3本

カヴァ ラ・パシオン ブリュット NV 白La Pasion Brut Nature

カヴァ ラ・パシオン ブリュット NV 白
La Pasion Brut Nature

数ある1,000円台のカヴァかと思いきや、同価格帯の銘柄とは一味違う、生産者のコダワリがたっぷりと詰まっている1本。カヴァの総本山ベネデス地方で作られ、ブドウはすべて手摘みで収穫、果実をプレスしなくても自然に流れ出す「フリーランジュース」しか使わないという贅沢なカヴァ。ドライで透明感のある味わいが特徴です。

カヴァ マルケス・デ・チベ ブリュット NV 白Marques De Chive
カヴァ マルケス・デ・チベ ブリュット NV 白
Marques De Chive

世界一予約の取れないレストランと言われた、伝説の名店エルブジ。そんな超一流レストランでも採用されていたという、超名門ワイナリーが造るカヴァがこちらです。すごい逸話がありつつも、お値段はなんと嬉しい1,000円台。全体の味わいがバランス良くまとまっていて、ワンランク上の爽快な味わいを楽しめる逸品です。

カヴァ・デ・パラヘ・カリフィカード グラン・ヴィンテージ ペレ・べントゥーラ 白Cava de Paraje Calificado Gran Vintage / Pere Ventura
カヴァ・デ・パラヘ・カリフィカード グラン・ヴィンテージ ペレ・べントゥーラ 白
Cava de Paraje Calificado Gran Vintage / Pere Ventura

「カヴァ・デ・パラヘ・カリフィカード」は、カヴァの中でも最上級格付けとして、2016年に制定された新しい呼称。まだ新しいこともあり、日本に流通する銘柄は少なく、存在自体が貴重でもあります。普通のカヴァとは異次元のレベルであるため、お値段の方もかなり立派。しかしカヴァもここまでくると、もはやシャンパーニュにも引けを取らない深遠な味わいに。安いだけじゃないカヴァの魅力を、存分に見せつけてくれる傑作です。

まだまだあります、4種類以外のスパークリングワインの選び方

まだまだあります、4種類以外のスパークリングワインの選び方

もちろん上で取り上げた4種類以外にも、様々なスパークリングワインの銘酒が存在します。

昔は限られた地域でしか作れなかったスパークリングワインですが、最近は技術の進歩もあり、世界中でクオリティの高い銘柄を産み出せるようになりました。

「他にもいろいろなスパークリングワインが知りたい!」という方は、以下で少しだけご紹介しますので参考にしてみてください。

フランチャコルタ・ブリュット キュヴェ・アッラ・モーダ NV モンツィオ・コンパニョーニ 白Franciacorta Brut Cuvee alla Moda / Monzio Compagnoni

フランチャコルタ・ブリュット キュヴェ・アッラ・モーダ NV モンツィオ・コンパニョーニ 白
Franciacorta Brut Cuvee alla Moda / Monzio Compagnoni

イタリア・ロンバルディア州で造られるフランチャコルタは、「イタリア版シャンパーニュ」と呼ばれる高品質なスパークリングワイン。ブドウはシャルドネにピノ・ノワールがメイン、熟成期間や製法もシャンパーニュと同等のレベル。ロンバルディア周辺では、クオリティの高いスパークリングワインが数多く産出されています。

ゼクトハウス ビファー ピノ・ブリュット NV ヨーゼフ・ビファー 白Sekthous Biffar Pinot Brut / Josef Biffar
ゼクトハウス ビファー ピノ・ブリュット NV ヨーゼフ・ビファー 白
Sekthous Biffar Pinot Brut / Josef Biffar

ゼクトはドイツのスパークリングワイン。この銘柄はドイツで活躍する日本人醸造家、徳岡史子さんが活躍するワイナリーの作品なんですが、瓶内熟成期間は「12年」という驚異的な長さを誇ります。実は先代からの秘蔵の銘酒で、醸造所を受け継ぐ際に一緒に獲得したんだとか。それにしても12年熟成のスパークリングが2,000円ちょっとで飲めるなんて…他では聞いたことのない話です!

グラスパ ロッサ コレッツィーネ アルフレード ランブルスコ グラスパロッサ フリッツァンテ アルフレード・ベルトラーニ 赤Graspa Rossa Collezione Alfred Lambrusco Grasparossa Frizzante / Alfredo Bertolani
グラスパ ロッサ コレッツィーネ アルフレード ランブルスコ グラスパロッサ フリッツァンテ アルフレード・ベルトラーニ 赤
Graspa Rossa Collezione Alfred Lambrusco Grasparossa Frizzante / Alfredo Bertolani

生ハムやチーズと相性抜群のランブルスコは、珍しい「赤いスパークリングワイン」として、日本でも人気が高まっている銘柄。その中でも別格の上級品がこちら、畑もブドウ栽培も、徹底したコダワリで造られた珠玉のランブルスコです。白やロゼでは味わえない飲み応えに、微発泡の刺激が華を添える味わい。赤いスパークリングワインを飲んだ事が無い方は、この新しい世界も知らないともったいないですよ。

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