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オーディフレッド

Audiffred


かのロマネ・コンティの畑のすぐそば、目の前にはラ・ターシュの畑が広がるという、ヴォーヌ・ロマネ村でも屈指の立地のドメーヌが、オーディフレッドです。

現在の当主のアンリは、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社の出身です。10数人しかいない精鋭社員のひとりとして、同社のフラッグシップであり、ブルゴーニュの最高峰「ロマネ・コンティ」と、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社の最高位「ラ・ターシュ」のブドウ栽培に携わっていました。当時のドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社のエースと言っても過言ではありません。そしてブドウ栽培だけではなく、醸造に携わることもあった、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社出身者としても最高のキャリアの持ち主です。

現在、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社のワインのアジアへの輸入割当量は、2016年から2017年以降、9割近くダウンしているのが現状です。しかも、多くは中国へ輸出されているとも言われています。

そういった状況の中、立地的にも人材的にも、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社のDNAを強く継承したオーディフレッドのワインは、現地ではもちろん、日本において、今後益々注目されていくのは間違いないでしょう。

当主アンリのキャリアと信念


アンリのワイン造りのキャリアは、14歳で醸造学校に入学するところからスタートします。その後、22歳の時に母親の紹介でドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社に入社。そこから現在に至るまでワイン造りに携わり、その腕を磨き続けてきた、「生まれも育ちもヴォーヌ・ロマネの根っからのワイン職人」です。

ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社の社員として、栽培そして醸造のキャリアを積んでいたアンリは、同社に席を置いたまま、2003年、実家のドメーヌを継ぎました。数年間は、休日も取らず働き続け、4年後の2007年2月、14年間勤め続けたドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社を退社し、自社のドメーヌ「オーディフレッド」のワイン造りに専念し始めます。

「自分はロマネ・コンティとラ・ターシュ以外のやり方は知らないので」。こう言うアンリのワイン作りには、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社の伝統がしっかり息づいています。

ブドウ栽培において、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社で培った彼のキャリアは存分に発揮され、畑の繊細な管理はロマネ・コンティに引けを取りません。彼はこう断言します。「畑仕事では、どんな些細なことにも決して妥協しない。あらゆることを完璧に行ってこそ、ヴォーヌ・ロマネのテロワールを忠実にワインに表現することができる」。

醸造においては、こう発言しています。「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社で学んだこと、行ってきたことをベースにしてはいるが、自分のドメーヌでは可能な限り手をかけず、自然のままに造っている」。

キャリアに自分の意思と考えを


彼はこうも言います。「ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社で学んだことで一番大切にして実践しているのは、自分の目で見て判断し、自分の頭で考えること」。その言葉の通り、自らの畑と向き合い、自らの強い意思と考えを持ち、彼が働いていた当時のDRC社では実践されていなかった新しい試みも行っています。

例えば、同社では、茎に含まれるタンニンの役割は、香水に含まれるアルコールの役割と同じで、「色や香りを定着させる効果を持つ」と考えてられているため、除梗をしない方法を取っています。しかし、アンリは、茎に含まれている独特の青味がワインの味に影響を与えることを避けるため、除梗を行っています。

また、醸造においても「意図的に自然に」をモットーにしているため、ブルゴーニュでは王道の「低温浸漬」や「熱心なピジャージュ(攪拌)」は行っていません。そのため、アンリのワインは、総じて他のブルゴーニュと比較しても淡い色合いで、純粋で繊細な果実味が口の中に優しく広がります。

自分のキャリアに誇りを持ち、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社のノウハウを活かしながらも、自分自身の考えを巧みに組み合わせ、「若いヴィンテージでも充分に楽しんでいただけるヴォーヌ・ロマネ」を送り出しています。 これこそが オーディフレッドのワインの真骨頂です。

オーディフレッドのワインの特徴


摘みたてのフレッシュブルーベーリーのような芳醇な果実の風味を持ちながら、しっかりとした酸とミネラルが果実味をキリッと引き締めています。果実味が濃厚でありながら、ワインとしての味わいには奥深さがあります。

タンニンは果実味の中に溶け込み、なめらかに喉を通ります。なめらかでありながら、余韻は長く重厚。果実味、酸とミネラル、タンニンが一体となった余韻が長く楽しめます。

「できるだけ手をかけず自然のままに」作られているため、ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ社のDNAを継承した繊細で奥深い味わいながら、アンリらしい大地の滋養とも表現すべきパワフルで素朴なエキスのうまみも持っています。

オーディフレッドのワインの市場価値


アンリ・オーディフレッドの手がけるワインの7割は、フランス国内で消費されます。残りはオランダ・スイス・ドイツなどのヨーロッパのワイン愛好家の手に渡り、EU圏外に出荷されるのはわずかな量です。

ドメーヌが所有する畑の位置、栽培・醸造を担当するアンリのキャリア、オーディフレッドのワインのスペック。そして実際の味わいの評価を考慮すると、非常にハイコストパフォーマンスなヴォーヌ・ロマネ生産者です。

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