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エティエンヌ・ソゼ
ETIENNE SAUZET
ピュリニィ・モンラッシェの巨匠。ピュリニィ・モンラッシェの代表的な生産者といえば、エティエンヌ・ソゼとドメーヌ・ルフレーヴ。
エティエンヌ・ソゼは元詰めを行う生産者のひとりで、時代の先駆者でした。今でこそ当たり前のようになっている元詰めは当時は珍しく、交通の面やワイン造りの設備が整っていなかったりなど、栽培から醸造まで全て行うことは難しかったのです。そんな時代からソゼは元詰めを始めていました。自身の栽培するブドウと造るワインに愛情と誇りを持っていたのです。
ドメーヌの危機、親族で畑を取り合うことに
エティエンヌ・ソゼは1903年に生まれ1925年に結婚。結婚相手の親から小さいながらも畑を譲り受け、ドメーヌを設立します。その畑はフィロキセラがフランス全土を襲う前からブドウの栽培と農業を営んでいた歴史ある旧家のものでした。畑は徐々に広くなり12haにまでに拡大。
そしてエティエンヌ・ソゼの一人娘コレットはジャン・ボワイヨと結婚。二人の間にはジャン・マルク、ジャニーヌ、アンリの三人の子供が生まれました。
1974年、長女のジャニーヌはボーヌの醸造学校で知り合ったジェラール・ブード(現在の当主)と結婚。その翌年1975年にソゼが亡くなり、ソゼの一人娘でありジャニーヌの母であるコレットはボワイヨ家に入っていた為、ジャニーヌと夫のジェラール・ブードがソゼの畑を継ぐことになりました。
ジェラール・ブードはディジョン大学で醸造学を学び、その後ヴォルネイのプス・ドールで経験を積んでいます。
ソゼの畑の所有権はコレットにあったのですが、相続税の問題解決のため、ナポレオン法により1989年に畑の権利はジャン・マルク、ジャニーヌ、アンリの3人で分割することに。コレットは畑の分割は望んでいませんでした。しかし、ジャン・マルク・ボワイヨがソゼの畑を要求したのです。ジャン・マルク・ボワイヨはルフレーヴの下で修行を重ね、1985年ポマールにドメーヌを立ち上げ独立。ジャン・マルク・ボワイヨは祖父であるソゼの畑を自身のドメーヌに取り込みました。その経緯で娘のコレットと孫三人の中でソゼの畑の相続をめぐる壮絶な争いが起こったのです。
アンリ・ボワイヨは父であるジャン・ボワイヨの畑を継いでいるので、実質ソゼの畑は当時の三分の二(9ha)になります。これにより、プルミエ・クリュのトリフィエールを失いました。
土地が狭くなって生産量が追い付かなくなり、ジェラール・ブードは1991年からドメーヌの看板を下げネゴシアンとしてワイン造りを行うようになります。
ドメーヌからネゴシアンへ、受け継がれるワイン造りの心
1991年ドメーヌが失われネゴシアンとしてワインを造りが始まってからは、エチケットを見ても「ドメーヌ」の文字は入っていません。ソゼは主に名の知れたレストランなどにワインを直売していました。ネゴシアンを取り入れることとなったのは、畑が失われたことでワインの需要に対し供給が追い付かなくなってしまったからです。
ワインはドメーヌものとネゴシアンもので分けて造る造り手が多いのですが、現在当主のジェラール・ブードは自身で栽培したブドウとネゴシアンから買い付けたブドウを混ぜてワインを造っています。ネゴシアンとの信頼関係を築いていないとできないことです。 ジェラール・ブードはソゼがドメーヌを立ち上げた時代からの顧客のワインを造り続けるために、ネゴシアンを導入したとも言えるでしょう。ソゼの意志を受け継ぎ、飲み手のこと考えた公平なワイン造りを続けているのです。
エティエンヌ・ソゼの所有畑、 栽培と醸造
現在のエティエンヌ・ソゼの所有畑は以下のものになります。この他にネゴシアンからブドウを買い付け、ワイン造りを行なっています。
バタール・モンラッシェ・グランクリュ(0.14ha)
ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ・グランクリュ(0.17ha)
ピュリニー・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・コンベット(0.96ha)
ピュリニー・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・フォラティエール(0.27ha)
ピュリニー・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・シャン・カネ(1.00ha)
ピュリニー・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・ラ・ガレンヌ(0.99ha)
ピュリニー・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・ペリエール(0.48ha)
ピュリニー・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・ルフェール(0.70ha)
ピュリニー・モンラッシェ・アモー・ド・ブラニー(0.25ha)
ピュリニー・モンラッシェ(3.34ha)
シャサーニュ・モンラッシェ(0.48ha)
ブドウは選果して腐敗果を取り除き、破砕せず樽で全房発酵させ、次の収穫前に澱引きしたのち、タンクへ移し、微細な澱に接触させて更に熟成させます。
エティエンヌ・ソゼは新樽の使い手でもありました。1級ワインの新樽率は20%(ラ・ガレンヌ)から33%(コンベット)で、特級では40%に上がります。樽の風味がよく馴染み、ワインの骨格をつくっています。若いうちは第一印象として樽香を強く感じることがありますが、時間が経ち熟成すると複雑な味わいに変わっていきます。
世代を繋ぐ現在のワイン造り
現在は有限会社としてワイナリーは営まれています。2000年にはジェラール・ブードとジャニーヌの娘であり、ソゼの曾孫にあたるエミリーが、そして2002年からはエミリーの夫のブノワ・リフォーもワイン造りに加わります。そして2006年から有機栽培を行い、2年間の試験期間を経て、2010年から全面的にビオディナミ農法となりました。
ソゼの時代から人柄がワインにでていると言われ、その人気は今も絶えません。近年新しい風が吹いている老舗ワイナリーです。