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コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエ

Comte Georges de Vogue

コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエの歴史


コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエの歴史は、1450年に、ジャン・モワソンがこの地に、最初の建物を建てた時まで遡ることができます。以来、5世紀を越えて、ドメーヌは、同一の一族によって守り、受け継がれています。

その後、1766年、一族の娘カトリーヌ・ブーイエは、スリス・メルシオール・ド・ヴォギェと結婚し、ここにはじめて、ヴォギュエの名前が公式記録にあらわれます。

今日のドメーヌ名は、1925年に領地を父アルチュール氏から引き継いだジョルジュ・ド・ヴォギュエ伯爵にちなみます。その後、彼は亡くなるまで50年以上、ドメーヌを運営し、その時代に今の世界的な名声を勝ち得ました。

著しい低迷からの、劇的な復活


しかし、1973年から1988年の間、品質は著しく低下しました。このドメーヌの不振は、ワインのどんな文献でも触れられるほど、世間の関心を集めました。というのは、かつて名声を獲得したドメーヌがどのような復活の道をたどるのか、否か、その行く末が注目されたからです。

そのヴォギュエにも、ついに復活の日が訪れます。1987年、ドメーヌの当主が交替するにあたり、スタッフの総入れ替えが行なわれました。とりわけ、醸造家フランソワ・ミエ氏を招いたことが大きかったです。他にも、栽培責任者にエリック・ブルゴーニュ氏、販売責任者にぺパン氏を起用し、彼らは、最高のワインを造るという同じゴールに向かって、それぞれがそれぞれにできるベストを行い、かつての栄光をとりもどしました。現在、ドメーヌを所有するのは、伯爵の孫娘たちですが、ドメーヌの運営・管理は、先の3人にゆだねられています。

コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエの特徴


コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエは、12.5ヘクタールのブドウ畑を所有していますが、それらはすべて、シャンボール・ミュジニー村内にあり、その内7ヘクタールは、グラン・クリュであるミュジニーの70%を占め、最大の所有者になっています。

残りの内、2.7ヘクタールを、隣接するボンヌ・マールに、残りは、シャンボール・ミュジニー・レザムルーズに持っています。そのうち、0.6ヘクタールに、シャルドネが植えられ、ミュジニーの白ワイン「ミュジニー・ブラン」を生産している唯一のドメーヌでもありました。ただし、現在は、木が植え替えられたため樹齢が足りず、格下げされた「ブルゴーニュ・ブラン」としてリリースされています。

除草剤は2000年より全面的に廃止、鋤き入れし、化学肥料も15年前に廃止。農薬は、リュット・アンテグラル方式を採用し、ほとんどが有機栽培で、収量を低く抑えています。ヴォギュエは樹齢にも気を配っており、樹齢25年以上の古樹のみをミュジニーに使っています。25年に満たないものは、たとえ、グラン・クリュのブドウであっても、シャンボール・ミュジニー・プルミエ・クリュに回されます。

また、ブドウは手摘みされ、大半は破砕除梗されます。伝統的醸造法をかたくなに守り続け、木の発酵槽で3週間ほど発酵させ、その後、オーク樽で約1年熟成させます。強い樽香を嫌って、この時の新樽比率は、3〜5割に抑えられています。

コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエの評価


ブルゴーニュワインの美点をそのエレガントさとするならば、シャンボール・ミュジニーはその究極の形です。つまり、シャンボール・ミュジニーといえば、きわめてデリケートで、アロマ香る繊細な赤という、ブルゴーニュのなかで最高に洗練されたワインというイメージです。

そんな中にあって、ヴォギュエのワインは、シャンボール・ミュジニーのあらゆるエレメントがうまく調和した最高のワインと言えるでしょう。あるワイン評論家は、ヴォギュエを評して、「疑いをはさむ余地なく、ブルゴーニュのブドウ園のベスト5に入るだろう」と自信を持って語りました。

しかし、ヴォギュエのワインは、必ずしも、すべてのブルゴーニュファンに受け入れられているわけではありません。つまり、若飲みするワインではないのです。ですから、セラーで15〜20年、じっくりと熟成させたヴォギュエのワインは、「ブルゴーニュの宝石」と呼ばれるにふさわしい、最高のヴィンテンージに華やかに変身するのです。

15〜20年待ち続けたワインラヴァーにとって、ヴォギュエのワインの、気品にあふれた味わいに接することができるのは、まさに至福の時かもしれません。忍耐をもって待ち続けたものにのみが味わうことのできるヴォギュエの艶めく、究極のエレガンスは、飲んだものすべてを虜にするでしょう。

芳醇な馥郁感と、シルキーでデリケートなニュアンスをあわせ持つ、コント・ジョルジュ・ド・ヴォギュエのワイン。一口、口に含んだ瞬間の恍惚を思い描くだけでなく、ぜひ、ご自身で体験してみてください。ワインの奥深さに打たれることでしょう。

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