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マルク・ブレディフ

Marc Bredif


東西1000kmにも及ぶ大河、ロワール河。その長さゆえ、東に行くにつれて海洋性から大陸性へと変化します。海洋性気候はワインに穏やかな丸みを与え、大陸性気候は直線的なメリハリを与ええます。

マルク・ブレディフの歴史


1893年エルネスト・ブレディフ氏によって創設され、この地で最も早く瓶内二次発酵製法を取り入れたクレマン・ド・ロワールを造りだしたのもこのマルク・ブレディフによるものでした。

ヴーヴレイに所有するカーヴは8世紀に端を発し、凝灰岩を掘った当時は穴居として使われていたところで、地下のカーヴは総延長2kmにおよぶ回廊となっています。この地区で最も美しく広大なカーヴとして知られて観光名所の一つになっています。ワインの熟成に最適なこのカーヴでは1874年まで遡るヴィンテージワインが現在も貯蔵されています。

また、シノン、ブルグイユ、ソーミュール・シャンピニィなどのアペラシオンも生産し、このカーヴで熟成されています。1980年、プイィ・フュメのワイナリー「ドゥ・ラドゥセット」を率いるフランス屈指のワイン醸造家、パトリック・ドゥ・ラドゥセット男爵に引き継がれ、醸造責任者にはジャン・フランソワ・マルシャロ氏が勤める中で、100年以上にも及ぶメゾン・ブレディフの伝統を基調に新しいものを取り入れ、飛躍的な発展を遂げています。

マルク・ブレディフの特徴


ロワール地方は土壌のタイプの違いにより、西半分と東半分に分けることができます。西半分はシスト土壌系の産地、ペイナンテやアンジューなどが含まれます。東半分は石灰岩土壌系の産地、ソーミュール、トゥーレーヌ、中央などが含まれます。シスト系では熱さ、スモーキーさを備え、シスト系では流麗さ、華やかさ、冷たさといった特性が備わります。同じシュナン・ブランでも土壌が異なった地域では全く違う表情の味わいとなります。

さらに各地の主要なぶどう品種と土壌を絡めることにより、はっきりとした違いに気が付けます。ペイナンテはシストと花崗岩土壌にムロン・ド・ブルゴーニュ。アンジューはシスト土壌にシュナン・ブラン。ソーミュールとトゥーレーヌは白亜紀の石灰岩土壌に、カベルネ・フランとシュナン・ブラン。中央にはジュラ紀の石灰岩土壌にソーヴィニヨン・ブランとピノ・ノワール。これらを踏まえトゥーレーヌに属するヴーヴレイにおいての主要品種やその特徴は漠然とでも把握できます。

ヴーヴレイはロワール河北側に位置、畑は河によって削られた台地の上にあります。白亜紀の石灰岩土壌の上に厚く粘土や砂が混ざっている地質。スパークリング(ムスーやペティヤン)、セック、ドゥミ・セック、モワルーなど様々なタイプは造られます。また、セックとドゥミ・セックの中間でソフトな辛口、セック・タンドルも造られます。石灰岩土壌は酸を際立たせるため、ヴーヴレイでは微甘口や甘口が秀逸とされるワインが多いです。

マルク・ブレディフの自社畑はテュフォーと呼ばれる石灰質岩塊の上に石灰質を多く含む土壌が主体で、この土壌で栽培されるシュナン・ブランからは長期熟成可能なワインが造られます。総延長2kmにも及ぶ天然のカーヴで長期熟成することによるカビの付着を防ぐ目的で、上級キュヴェにはコルク上部を黒く焼き焦がした処理をしているものがあります。

マルク・ブレディフのキュヴェ


ヴーヴレイ

ドゥミ・セックやモワルーなど幅広いタイプの白ワインが造られ、長期熟成シュナン・ブラン100%で造られる「ヴーヴレイ・グランダネ」はその筆頭格。遅摘みのシュナン・ブランで造られる「ネクター」と呼ばれるモワルータイプもあります。また、セックからセック・タンドルまで、白やロゼのスパークリングも造られます。

ソーミュール・シャンピニー

カベルネ・フラン100%で造られる「ソーミュール・シャンピニー・ヴィエイニュ・ヴーニュ」や「ボーギャール・ソーミュール・シャンピニー・ヴィエイユ・ヴィーニュ」赤があります。

シノン

カベルネ・フラン100%から造られる赤「シノン・ルージュ」、シュナン・ブラン100%から造られる白「シノン・ブラン」があります。シノンといって有名なのが赤ワインです。白ワインを造りたい生産者なら知名度は高くても「赤」として知名度が高いシノンを造るより、ソーヴィニョン・ブランを植えて白ワインとして有名なアペラシオン「トゥーレーヌ」を造る生産者が多いです。そんな中であえてアぺラシオン「シノン」の規定で認められているシュナン・ブラン100%で造るこの白は希少です。

ブルグイユ

カベルネ・フラン100%から造られる赤「ブルグイユ・グラン・アルポン」があります。

ミュスカデ

ムロン・ド・ブルゴーニュ100%で造られる白「ミュスカデ・セーブル・エ・メール・シュル・リー・ロワイヤル・オイスター」があります。

また近年では南仏のラングドック地方にも畑を所有し、シラーやグルナッシュを用いた、ロワールとは違った力強い果実味の赤ワインも造っています。

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