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価格1,848円(本体価格:1,680円)
価格4,312円(本体価格:3,920円)
価格2,420円(本体価格:2,200円)
価格2,440円(本体価格:2,260円)
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価格1,826円(本体価格:1,660円)
価格1,947円(本体価格:1,770円)
価格5,610円(本体価格:5,100円)
価格3,465円(本体価格:3,150円)
価格2,079円(本体価格:1,890円)
価格2,728円(本体価格:2,480円)
価格2,134円(本体価格:1,940円)
価格2,431円(本体価格:2,210円)
価格4,389円(本体価格:3,990円)
価格3,234円(本体価格:2,940円)
価格3,179円(本体価格:2,890円)
価格2,409円(本体価格:2,190円)
価格3,949円(本体価格:3,590円)
サヴォワ Savoie
アボンダンスやシュヴロタンなどをはじめとした、チーズの生産で名高いサヴォワですが、ワイン造りにおいても長い歴史と輝く個性を備えています。かつてこの地がサヴォワ公国として栄えていた頃は、ワイン産業が隆盛を極め非常に活発だったのですが、フランスの一部となってからは様々な理由で大きく停滞してしまいました。
そういった背景もあり正直なところ、フランスの中でも少しマイナーなイメージが拭えない産地ではありますが、中世より貴族の舌を唸らせてきた高いポテンシャルは確かなもの。ジュラ地方とまとめられ、ジュラ・サヴォワというカテゴリにされる事も多いですが、ジュラ地方のワインとは確かに異なる特徴が存在しています。
日本ではあまり流通しておらず、ワインショップでも見かける事の少ないサヴォワですが、近年は品質の向上を目指す意欲的な生産者や、ビオディナミなどを駆使する自然派生産者も増えてきて活気を帯びており、今後の発展も大いに期待される産地です。
サヴォワのワインの特徴
おおまかな傾向としては、山岳地のワインらしく軽やかで、きれいな酸を備えた爽やかなタイプが多く、赤ワインよりも白ワインの生産がメイン。ここサヴォワを代表するブドウがアルテス種、ハンガリーのトカイワインで有名なフルミントの近縁品種で、現地ではルーセットの名で愛されてきました。豊かな果実味と上品な酸味、繊細な味わいを産むこのブドウは、サヴォワで生産される多くの良質なワインの原料となりますが、サヴォワ以外ではほとんど目にする事がなく、まさにサヴォワを象徴する品種となっています。
またサヴォワはジュラだけでなく、ブルゴーニュ南部やローヌ北部といった産地と距離が近い地域。こうした地理的な要因もあって、シャルドネ、アリゴテ、ガメイ、ピノ・ノワールなどのブルゴーニュ系品種に、マルサンヌ、ルーサンヌといったローヌ系品種なども栽培されています。
その他にもお隣のスイスでは定番のシャスラや、ジャケール、モンデューズ、グランジェなどといった、あまり知られていない土着品種がいくつか存在。これらのブドウを単独、もしくはブレンドで使用している事も、サヴォワのワインならではの個性を形作っています。一口にサヴォワのワインと言っても、このようにいくつもの品種が多様なテロワールで育まれる事で、いろいろなタイプのワインが存在しているのです。
奥の深いヴァン・ド・サヴォワという銘柄
このうち最北部に位置するのが、レマン湖周辺に設置されている「リパイユ」「マラン」「マリニャン」といった区画、いずれもシャスラを主体とした白ワインにのみ認められています。その南のアルヴ峡谷にある区画「アイズ」では、サヴァニャンに近いとされるグランジェという土着品種を主体として、白ワインの他にスパークリングとペティヤンを生産しています。
一方でイゼール川流域にある、「アルバン」と「サン・ジャン・ド・ラ・ポルト」は、シラーの近縁でスパイス香が特徴的な土着品種、モンデューズを100%使った赤ワインの産地で、「シニャン・ベルジュロン」はルーサンヌのみから造られる芳醇な白ワインの産地。この地域には他にも、土着品種ジャケールを主体とした白ワインとして、「アプルモン」「アビム」「シニャン」「クリュエ」「モンメリアン」「サン・ジョワ・プリュレ」などといった、たくさんの銘柄が存在しています。
最後にセイセル周辺のローヌ川流域には、「ショターニュ」「ジョンニュー」といった区画が設置され、同様にジャケールを主体とする白ワインと、ガメイ、ピノ・ノワール、モンデューズを使ったフルーティーな赤ワインを生産。
以上の認定地域の大部分で生産できる、AOCヴァン・ド・サヴォワ・ムスー、およびAOCヴァン・ド・サヴォワ・ペティヤンは、クレマンの呼称は認められていないものの、ほぼクレマンと同様の水準で造られており、瓶内二次発酵製法による細やかな泡立ちが楽しめる高水準のスパークリングワインとなっています。
サヴォワのアペラシオン
このクレピーより40kmほど南の、ローヌ川流域に位置するAOCセイセルは、アルテスによる白ワインの生産地。スパークリングワインにはAOCセイセル・ムスーの名が認められ、アルテスだけでなくモレットやシャスラといった品種も使用されます。セイセルはサヴォワの中でも、最も古く認定されたアペラシオンで、上品な花の香りとフレッシュ&フルーティーな味わいが魅力の、活き活きとしたワインを産み出します。
さらにAOCルーセット・ド・サヴォワは、ヴァン・ド・サヴォワとほぼ同じ地域で生産の認められるアペラシオン。「フランジー」「マレステル」「モントゥー」「モンテルミノ」という限られた4つの区画では、ヴァン・ド・サヴォワと同じように、その地域名を付記する事が認められています。その名の通り、いずれもルーセット100%で造られる白ワインの銘柄で、ルーセットの特徴がよく出た良質なワインとして名高い、サヴォワを代表する銘酒の一つです。
ヴァン・ド・サヴォワも含め、以上のようなアペラシオンの集中する地域と、少し離れた西側の地域に点在するのがAOCビュジェイ。2009年にAOCに昇格したばかりで、こちらもまたサヴォワの他銘柄と同様、名称が細分化されておりそのタイプは多様。赤ワインの場合はガメイの他、AOCビュジェイ・マニクルではピノ・ノワール100%、AOCビュジェイ・モンタニューはモンデューズ100%の使用が義務付けられており、白ワインではシャルドネを主体に、様々なサヴォワらしい品種がブレンドされるのが一般的です。
しかしビュジェイにおいて、最も注目すべきなのがスパークリングワイン。瓶内二次発酵の本格的な製法で造られるものもありますが、メトード・アンセストラル(古代製法)で造られる、セルドンと呼ばれる銘柄は非常に個性的な事で知られます。ガメイを主体に造られる半甘口のロゼで、フレッシュ&フルーティーで甘味はしつこくなく、爽やかに飲める上品な味わいが魅力のスパークリングワインです。