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シャトー・レオヴィル・ラス・カーズ

Chateau Leoville-Las Cases

ボルドー格付け2級に位置しますが、その評価は1級にも引けを取りません。時に1級をも脅かす存在と言われている「スーパーセカンド」の中でも筆頭格の存在。完璧なバランスを追及し、パワフルさと繊細さを兼ね備えたサンジュリアンの王様です。

シャトー・レオヴィル・ラス・カーズの歴史 〜3つのレオヴィル〜


シャトー・レオヴィル・ラス・カーズは、サン・ジュリアン村の北部に位置します。

サンジュリアン北部には「レオヴィル」と名乗るシャトーが3つ存在します。この3つのシャトーは元々「ドメーヌ・デ・レオヴィル」という一つのシャトーでした。ドメーヌ・デ・レオヴィルは最古のメドックに属していた歴史ある生産者です。

その後、フランス革命の影響でドメーヌ・デ・レオヴィルは分割されていきます。1826年、1840年に分割され、独立していったのが「レオヴィル・バルトン」「レオヴィル・ポワフェレ」そして「レオヴィル・ラス・カーズ」でした。現在でもラス・カーズとポワフェレは建物を一部共有していて、建物を半分ずつ使用するなど、元々一つのシャトーであったことが伺えます。

1900年には、ピエール・ジャン、アドルフ、ガブリエル・ド・ラスカーズがオーナーを務め、その後相続が続き、19世紀後半には、現オーナー一家であるドロン家が所有権を取得し、現在は、ジャン=ユベール・ドロン氏がオーナーを務めています。

スーパーセカンドの中でも筆頭格の存在


シャトー・レオヴィル・ラスカーズはボルドーの格付け2級ですが、その評価は1級にも引けを取りません。「次に格付けの見直しを行えば、1級に上がるだろう」と目されている、所謂「スーパーセカンド」の筆頭に挙げられ、そのスーパーセカンドがひしめくサン・ジュリアンでも最高の評価を受けています。

その理由は、やはりテロワールにあるといわれています。サンジュリアンはよく「マルゴーの繊細さと、ポイヤックのパワフルさ」という場所的な表現が用いられます。レオヴィル・ラス・カーズの畑は、ポイヤックに面しており、ポイヤックのパワフルさが強く印象に残りつつも、このパワーに押し切られることのない繊細で複雑な果実味、熟成を経ても失わない新鮮さを感じられるのが、レオヴィル・ラス・カーズの最大の魅力です。

シャトー・レオヴィル・ラス・カーズの土壌


ラス・カーズの所有畑は約97haで、カベルネ・ソーヴィニヨン65%、メルロー19%、カベルネ・フラン13%、プティ・ヴェルドー3%の作付け比率になっています。この所有畑の最良の区画だけが塀で覆われ、この畑のブドウのみがラスカーズになるのです。

また、この区画の北部はポイヤックとの境界に面しており、この境界のポイヤック側は1級シャトー・ラトゥールの畑となっています。つまり、ラスカーズの畑はラトゥールと隣接しているのです。まさに偉大なワインは最良のテロワールから作られるということですね。

この区画の土壌は、砂礫、粘土、下層は第四紀(約170万年前の堆積岩、火成岩)の砂利から構成されていますが、ジロンド川の影響で土壌はシャッフルされて、多様な土壌の性質を形成しています。性質上、水はけがよく、肥沃過ぎないこの土壌にカベルネ・ソーヴィニョン、カベルネ・フランを植え、水分不足や栄養不足などブドウに一定の逆境を与えることで、ブドウが逞しく成長し、豊富なタンニンを形成することで、より長い熟成に耐えられる複雑で繊細、個性的なワインとなっていくのです。

シャトー・レオヴィル・ラス・カーズのワイン造りの哲学


ドロン家のワイン作りの哲学は首尾貫徹しています。それは「テロワールの尊重」と「ワインは食事中に消費されるもの」という考え方です。

まず第一に「テロワールの尊重」です。最も大事なのは「テロワール」の理解です。土壌、ヴィンテージ、突発的な気候変化などを考慮に入れ、過去に生産されたワインを研究します。現在ドロン家が所有しているシャトー・ポタンサック、シャトー・ネナンなども同様にそのテロワールを表現するために、生産されたワインとテロワールの関係性を研究しています。

次に、「ワインは食事中に消費されるもの」という考え方です。近年、ワインそのものの完成度を求め、ワインだけで完結させようとする考え方が多くなっています。これは、ワインそのものを製品として評価するうえでは致し方ないことだと思いますが、やはりワインの真価が発揮されるのは食事に合わせたときです。レオヴィル・ラス・カーズは、これに重きを置いてブレンディングを行います。

ワインは熟成によって、香りや味わいが変化していきます。熟成することで、柔らかさや旨味を感じられやすくなりますが、同時に新鮮さを失ってしまいます。この新鮮さは食事との相性でとても重要になりますので、如何に新鮮さを維持しながらも熟成を重ねていけるかがネックとなるわけです。

シャトー・レオヴィル・ラスカーズはこの熟成によって変化する香りや、新樽熟成特有の樽香などよりも、新鮮なブドウのアロマが香りを支配しなければならないと考えています。

具体的には、ブレンディングでコントロールしていきます。まず、最初のブレンディングを行い、バリック熟成を行い、再度ブレンディングを行って、更にエイジングされます。これにより、長い熟成や樽香に負けない新鮮な完熟フルーツの香りを維持できよう、コントロールしていきます。

シャトー・レオヴィル・ラスカーズは、平均10年〜15年の熟成を経て、飲み頃に達するといわれる晩熟タイプのワインです。飲み頃に達していないワインは4〜5時間ほどデキャンタージュすと良いでしょう。

某著名ワイン評論家をして「著しい凝縮感があるのに、すばらしく新鮮」と言わしめ、さらに「ボルドーファンなら、セラーに入れておくべき」とも表現しました。怪物のようなエキス分と果実の甘味、酸は少ないながらも素晴らしく新鮮さを残すという表現にも、作り手の哲学が大きく反映されていることが分かります。

3〜4級に匹敵する実力を誇るセカンドワイン、クロ・デュ・マルキ


また、シャトー・レオヴィル・ラスカーズには「クロ・デュ・マルキ」というセカンドが存在します。80年代後半から流行し始めたセカンドラベルの先駆けとなったといわれています。クロ・デュ・マルキ自体の生産は19世紀末から始まったといわれています。

セカンドラベルの定義は現在でも明確ではありませんが、主に、樹齢の若い樹から生産されたり、ファーストラベルを貼るには品質が劣るものを集めて醸造したとする見解が一般的です。

一方でクロ・デュ・マルキには専用の区画が設けられ、ファーストラベルであるシャトー・レオヴィル・ラスカーズ専用のブドウをブレンドすることも多く(グレートヴィンテージである86年には50%)、もはや、セカンドという表現は適していない程の完成度を誇ります。このクロ・デュ・マルキ自体が、ボルドー格付け3級〜4級程の実力を持つといわれるほど、高い評価を受けています。

味わいとしては、若々しい果実味とメルロー由来のシルキーな口当たり、優しく繊細なニュアンスを楽しむことが出来ます。こちらも熟成によってバランスがよくなります。概ね10年程度の熟成で飲み頃に達するワインです。

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ラ・プティット・マルキーズ・デュ・クロ・デュ・マルキ 2018 赤 【■3521PX3B1800】 ※即刻お取り寄せ品!欠品の際はご連絡します! La Petite Marquise Clos du Marquis

【4/3以降出荷】ラ・プティット・マルキーズ・デュ・クロ・デュ・マルキ 2018 赤 【■3521PX3B1800】 ※即刻お取り寄せ品!欠品の際はご連絡します! 
La Petite Marquise Clos du Marquis

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クロ・デュ・マルキ 1994 赤 <br>Clos Du Marouis  スピード出荷

クロ・デュ・マルキ 1994 赤 
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クロ・デュ・マルキ 2007 赤 <br>Clos Du Marouis  スピード出荷

クロ・デュ・マルキ 2007 赤 
Clos Du Marouis スピード出荷

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クロ・デュ・マルキ 1999 赤 <br>Clos du Marouis    スピード出荷

クロ・デュ・マルキ 1999 赤 
Clos du Marouis スピード出荷

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