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オーストリア
Austria
オーストリアは、北海道と同じくらいの面積と人口の国です。そして、世界の中でも特に厳しいと言われるワイン法に守られている為、他国と比べると少量ながらも、質の高いワインが生産されています。土着品種のグリューナー・フェルトリーナーをはじめ、白ワインの生産に豊んでいますが、近年赤ワインの生産量も増加。オーストリアは、ワイングラスの老舗メーカーであるリーデル社の本拠地でもあります。
オーストリアの土着品種
オーストリアワインは白ワインが全体の約6〜7割を占め、そこにはオーストリアの土着品種であり、代表的な品種のグリューナー・ヴェルトリーナーがあります。グリューナーの栽培面積は、全オーストリアの3分の1以上。グリューナーからは辛口ワインを造られることが多いですが、そのテロワールによって多様なスタイルに仕上がることから、甘口ワインにも用いられます。
白ワインに用いられる主な品種
Gruner Veltliner グリューナー・フェルトリーナーWelschriesling ヴェルシュリースリング
Weissburgunder ヴァイスブルグンダー(ピノ・ブラン)
Riesling リースリング
Morillon モリヨン(シャルドネ)
Gelber Muskateller ゲルバー・ムスカテラー
があります。冷涼な地域であることから、貴腐ワインも造られます。
2000年に入った辺りから、地球温暖化の影響を受け、赤ワインの生産本数も徐々に増加。オーストリアの赤ワインの代表的な品種は、ブラウフレンキッシュです。
赤ワインに用いられる品種
Zweigelt ツヴァイゲルトBlaufrankisch ブラウフレンキッシュ
Blauer Burgunder ブラウアー ブルグンダー(ピノ・ノワール)
Cabernet Sauvignon カベルネ・ソーヴィニヨン
Merlot メルロー
赤白共に、ブドウ品種名や、甘口ワインの製造などからもドイツに通ずるものが感じられます。
大都市ウィーンを含む、主な生産地域
オーストリアは、ドイツの南側陸に位置し、隣国はスイス・イタリア・ドイツ。主となる産地のある位置は、フランスのアルザスの南端からコートドールの緯度と同じ北緯47〜48度の辺りです。
西と南にはアルプス山脈が広がっているので、ワインの生産地域は東側に集中し、東から順に、ニーダエスタライヒ・ウィーン・ブルゲンラント・シュタイヤーマークの4つのワイン産地が存在します。特にワイナリーが多いのはドナウ川沿岸のニーダーエスタライヒ や、ブルゲンラントという地域。東に行くほど平原になり、東方と南方からは暖気が流れ込んで、北方と西方からはアルプス山脈を抜けて冷気降りてくるため、冬と夏、秋口の昼夜の寒暖差は大きくなります。
オーストリアの産地の特徴として、大都市でワイン造りが行われているということがあります。その地域とは、首都であるウィーンです。栽培から醸造までを大都市で行っているところは少ないので、貴重な産地と言えるでしょう。
市街地から北西部に向かうとブドウ畑があります。ウィーンには、ゲミシュター・サッツという混植混醸の手法があります。ゲミシュター・サッツは、ひとつの畑に3種類以上の異なるブドウ品種を植え同時期に収穫、そして全品種混ざった状態で醸造するというものです。元々は一つの病気でブドウが全滅することを防ぐリスク軽減が目的で、大衆向けワイン向けにとられていた方法ですが、現在では、ウィーン・ワインというグループを筆頭に品質の保護活動が行われ、厳しい規定が定められました。近年この方法は、ウィーンのテロワールの個性を表現できるとして注目を集めています。
厳格なワイン法を定めるきっかけとなった「ジエチレングリコール事件」
冒頭にも書いた通り、オーストリアはワイン法が世界一厳しいと言われている国です。それは1985年に起こった「ジエチレングリコール事件」がきっかけでした。
1985年、オーストリアからドイツに輸入した白ワインにジエチレングリコールが混ざっていたことが発覚しました。ジエチレングリコールとは、添加することによって、ワインの甘みやまろやかさ増すことができます。ワイン以外にもジュース・桃や杏子を原料とする果実酒にも添加されていたことがわかりました。
オーストリア産ワインを輸出市場で販売することは事実上不可能となり、一部の国はオーストリア産ワインの輸入と販売を禁止し、他の多くの国では販売業者が自主的にオーストリア産ワインを店頭から回収したのです。輸出量は事件前と比べると十分の一に激減しました。2000年を過ぎたころから、やっと事件前の水準に戻すことができたのです。
事件後、約2700万リットルのワインが廃棄されました。ジエチレングリコールを含んだ大量のワインは下水処理施設では処理できず、水の代わりに冷却材としてセメント工場のオーブンに注ぎ込まれることで廃棄されました。
以上のことから国をあげて新しいワイン法が作られ、量より質を追求するようになったのです。
オーストリアワインの各付けは、「モスト」と呼ばれる、ぶどう果汁に糖度がどのくらい含まれているかで決まります。この糖分含有量はKMWという値で糖度が表されます。1Lの中にどのくらいのKMWが含まれているかによってランク名が定められています。このランクはブドウの品種などは全く関係なく、あくまで糖度と原産地で決まります。
基準の高い順で、
Pradikatswein(プレディカーツヴァイン)
Kabinett(カビネット)
Qualitatswein(クヴァリテーツヴァイン)
Lantwein (ランドヴァイン)
Tafelwein (ターフェルヴァイン)
の順で分かれ、最高ランクのプレディカーツヴァインは更に以下の7段階に格付けされています。
Trocken-Beerenauslese(トロッケンベーレンアウスレーゼ)
Ausbruch(アウスブルッフ)
Beerenauslese(ベーレンアウスレーゼ)
Eiswein(アイスヴァイン)
Strohwein(シュトローヴァイン)
Auslese(アウスレーゼ)
Spatlese(シュペートレーゼ)
オーガニックワイン先進国
更にオーストリアは有機栽培にも力を入れており、国内農地の約20%がオーガニックというオーガニック先進国です。オーストリアにおけるオーガニック農業は、1995年にオーストリアがEUに加盟したことで90年代後半から2000年代にかけて急成長しました。国際市場に参入するにあたり、他のEU国に差をつけ、国内農業と経済を守るために、オーガニックに着目したです。国をあげてオーガニック農業への取り組みが行われたこともあり、国民の間でもオーガニックへの意識が早く浸透しました。
オーストリアの「ホイリゲ」とは?
毎年11月11日に解禁されるワインです。ホイリゲとは、「新種」や「居酒屋」という意味。オーストリアでは、生産者が自分で作ったワイン提供するワイン酒場のような場所をホイリゲ言い、新種の多くはその酒場で消費されます。
現地のホイリゲでは、シュランメルン音楽というのも有名で、ヴァイオリンやアコーディオンの演奏をききながら、新種を楽しみます。近年、国外に輸出されることも増えましたが、現在でもその大部分は国内で飲まれています。ホイリゲの存在が知られるようになってから、ボージョレ・ヌーボーに続き、一部で毎年ホイリゲ(新種)を楽しみにしている人も増えています。