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シャトー・ランシュ・ムーサ
Chateau Lynch Moussas
メドック格付け5級のシャトー・ランシュ・ムーサは、ボルドー・ポイヤックで最大級の規模の敷地を保有するシャトーです。現在はボルドーのネゴシアンとしても有名なカステジャ家がオーナーを務めています。シャトー・ランシュ・ムーサの歴史
16世紀には存在していたとされ、18世紀に所有者であるピエール・デュルイヤールの娘・エリザベスがトーマス・ランシュと結婚しました。シャトー名はランシュの名前に由来しています。夫妻は息子のジャン・バティスト伯爵に畑を託します。
19世紀まで、シャトー・ランシュ・ムーサは、同じく5級格付けであるシャトー・ランシュ・バージュと、もともと1つのシャトーでした。ジャン・バティスト伯爵が保有していた畑が分割されて新たに誕生したのがランシュ・バージュであり、ランシュ・ムーサが本家に該当します。
1855年にメドック格付け5級を得るものの、その後は次第に没落して品質が低下していってしまいました。世界大戦の影響もあり、20世紀初めごろには、ブドウ畑はほぼ手付かずで放置されていたような状態でした。
状況が変わるきっかけになったのは1919年のこと。4級格付けのデュアール・ミロンの所有者としても有名なカステジャ家が、ランシュ・ムーサの新たな所有者となりました。カステジャ家は醸造所のリニューアル・畑の改良を進め、近代的な設備を整えました。その後も評価は伸び悩んでいましたが、1994年から品質が向上したと認められるようになりました。
シャトー・ランシュ・ムーサのワイン造りは20世紀に一変
他のシャトーからは離れるようにポイヤックの西側に位置し、森の中に畑があります。ランシュ・ムーサの敷地は200haもあり、ポイヤックでは最大級の広さです。そのすべての土地のブドウ畑として使用するのではなく、栽培地としてベストな土地だけをブドウ畑にしています。それでも畑の面積は57haあるため、ブドウ畑としてはかなり広いと言えます。
カステジャ家がオーナーとなってからはワイン造りを根本的に変更しました。まず荒れていた畑の手入れを入念に行い、ブドウ栽培に最適な状態へと戻すことに成功。栽培においては、除葉や房の間引きに力を入れ、収穫は手摘みに変更しました。選果も手作業にし、厳しい基準で選んだブドウだけを使用するようにしています。樽熟成に関しては新樽率55%とやや高めの樽を使い、18ヶ月かけています。
シャトー・ランシュ・ムーサは骨格がしっかりしていることが特徴
ブドウ品種の配合比率はヴィンテージによっても違いますが、カベルネ・ソーヴィニョンが約80%、メルロが約20%となっています。以前はカベルネの比率が70%ほどだったので、現在に至るまでカベルネの割合を高くしてきています。2013年にはカベルネの比率を96%にまで高めたこともあったほどです。その影響で、ワイン全体が骨格のある引き締まった味わいに変化しました。
カベルネが主体であるため、クラシカルなボルドースタイルのワインと評されています。骨格がしっかりしているため味わい深く、複雑性のある香りを持ちます。カシス・ハーブ・スパイスに加え、杉・メントールなどカベルネ特有の香りも感じられます。タンニンはワインによく溶け込んでいて悪目立ちすることなく、甘やかな果実味はボルドーのスタイルそのものです。
ただし長期間保管すると、果実味が消えてしまうと評されることがあります。ワインセラーで長期間寝かせるのではなく、4〜10年に留めた方が良いとされています。どちらかというと早飲みに適している銘柄です。
シャトー・ランシュ・ムーサの評価は1990年代から向上
堅実なワイン造りが評価されたことでメドック格付けには載ったものの、その後は低迷の期間が訪れます。20世紀初頭にはまったくと言っていいほど評価されていない状態に陥っていました。香り・味わいは軽くて単調、余韻も短いなど散々な評価を受けていました。
カステジャ家が運営するボリー・マヌー社が手掛けているワインは、1980年代に品質が大きく向上した例が多いのですが、シャトー・ランシュ・ムーサは、その当時も依然として軽く、しばしば薄いワインでした。しかし1994年以降、遅まきながらも品質が大幅に向上したと評価されています。価格は若いヴィンテージで5,000円前後、古いものは10,000円前後です。ただし古いヴィンテージを入手する際は、1994年以降のものを購入することがおすすめです。
評価面でも好調な実績を残したこともあり、2001年からはセカンドワインの「Les Hauts de Lynch Moussas」の販売もスタートしました。1本2,500円ほどで購入できるので、家飲み用としてボルドーのブランドを気軽に味わうのに適しています。