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ジャン・ノエル・ガニャール

Jean-Noel Gagnard


シャサーニュ・モンラッシェの女性醸造家が造るブルゴーニュ・ワイン。テロワールの力を最大限に表現するために新たな挑戦をいとわない改革者でもあります。

ジャン・ノエル・ガニャール歴史〜父と娘が造るシャサーニュのワイン〜


ガニャール一族は、シャサーニュ・モンラッシェで1632年にはすでに知られた存在でした。現在でもガニャール一族が経営するドメーヌは4つあります。その中でもトップクラスの品質をもつドメーヌがこちらです。両親から畑を受け継いだジャン・ノエル・ガニャールが1960年にワイン造りを始め、1989年には娘のカロリーヌ・レスティメがオーナーとなっています。

カロリーヌはボーヌの醸造学校で学んだ後、ディジョン大学で醸造学を修め、ドメーヌでの仕事を手伝うようになります。彼女はオーナーになると同時に、ほぼ無名の畑のブドウを組み合わせて作っていたアペラシオンワインの醸造をやめました。しかし同時に、そういった小区画のブドウの特徴を活かした素晴らしいワインも作っています。

彼女の功績として挙げられるのは、なんといっても土壌ごとに適したブドウを移し替え、それぞれ独立したキュヴェとして瓶詰めしたことでしょう。ひとつの畑においても、上部と下部でその特性が違うことに気付いた彼女は、それぞれに名前を付け分けて醸造・瓶詰めを行うようにしたのです。

また、シャサーニュ・モンラッシェというと白ワインのイメージが先行しますが、カロリーヌはピノ・ノワールに土壌が適していると思えば、迷うことなくブドウの植え替えを行います。それが結果として、シャサーニュ・モンラッシェにおける上質な赤ワインの誕生へとつながったのです。

父ジャンが造る白ワインは素晴らしく、1983年からの数年は特に非常に高い評価を得ています。そして、いま娘カロリーヌが造るワインもシャサーニュのお手本として、注目されています。

ジャン・ノエル・ガニャールのワイン造り


ブルゴーニュの石灰岩と泥炭岩を基盤とした土壌。その歴史ある土壌にはブドウだけでなく、人々の誇りと、ワインと共に重ねてきた暮らしが育まれています。

その中の一つの村、シャサーニュ・モンラッシェは丘の連なる美しい村。晴れた日には遠くアルプス山脈やモンブランの姿が見えることも。この村には40を超えるドメーヌがあり、ジャン・ノエル・ガニャールの畑もそこに静かに横たわっているのです。

有機肥料の使用や、天気予報とからめた病害虫対策をとるなど、自然に逆らわないブドウ作りの他、既成概念に囚われない姿勢も注目を集めるドメーヌ・ジャン・ノエル・ガニャール。自然に任せた栽培方法と、通年を通して行うきめ細かなケアには余念がありません。

<白ワイン>

収穫されたシャルドネは選果された後、除梗せずに機械で圧搾されます。空気の圧力を使ったこの方法は種子を潰さずに果実だけを潰すので、種子の油や不快な風味が混入することを防ぐことができるのです。

果汁はタンクで1〜2日間置いたら、場合により補糖を行います。これは甘みを足すためではなく、アルコール分を高めるのが目的になります。こうして安定させたワインは、澱を除いて樽に移されます。

樽へは通気のことを踏まえて、樽の4分の1程度は空間をあけておきます。この酸素のおかげで酵母が活発に活動し、糖分を少しずつアルコールに変えていくのです。

アルコール発酵が終了したら、今度はワインを樽一杯まで注入して酸化を防ぎます。瓶詰の前に清澄作業を行いますが、白ワインの場合はカゼイン(牛乳に含まれているたんぱく質)を使用します。澱引きが済んだワインはタンクに移され、軽く濾過されます。白ワインの樽での熟成は18ヶ月。

<赤ワイン>

収穫されたピノ・ノワールは破砕除梗機に送られ、除梗、アルコール発酵の前処理が行われます。果実は発酵槽に移され、約10日間つけ込まれます。果皮からの成分の抽出がきちんと行われるように、毎日足で踏みつけるピジャージュという作業を行います。

アルコール発酵が終了したらプレスして、ジュースを樽に移します。15カ月の樽熟成が済んだら赤ワインは卵白を使用して、清澄され、濾過、瓶詰へと進みます。

ジャン・ノエル・ガニャールのワイン


バタール・モンラッシェ

「はげ山」(モンラッシェの語源)の丘で生まれる高級白ワイン。ぎゅっとつまった果実味と、ミネラル感、長い余韻などシャルドネの素晴らしい味わいが堪能できるワインです。

シャサーニュ・モンラッシェ プルミエ・クリュ カイユレ

最も人気のある銘柄の1つです。パワフルで上品、エレガントさに溢れた完璧なワイン。濃厚で力強く、グラン・クリュにも引けを取りません。長期熟成が求められ、最低でも7年は待つ必要があります。10年以上の熟成にも耐えられます。

シャサーニュ・モンラッシェ プルミエ・クリュ ラ・ブードリオット

濃厚で力強い白ワイン。繊細な印象ながら香りと風味が豊かで、酸味のバランスが素晴らしい。長い余韻も魅力です。

シャサーニュ・モンラッシェ プルミエ・クリュ モルジョ

白ワインはまろやかで完熟した果実の香りにスパイス香も感じられます。赤ワインはコクがありしっかりとしたボディ。熟成を重ねることで、タンニンが柔らかくなりとろけるような飲み心地を楽しめます。

シャサーニュ・モンラッシェ レ・マスール

ヴィラージュで最高のアペラシオン。早飲みではなく、数年寝かせて熟成した複雑な味わいを楽しみたいワインです。ナッティでスモーキー、ふくよかな果実味は深く柔らかい。

シャサーニュ・モンラッシェ ルージュ キュヴェ・レスティメ

早飲みの赤ワインを広めたいという思いで造られたのがこちらのワインです。オーナーの名前である「レスティメ」と、フランス語の「尊敬」という意味の「エスティメ」をかけて、この名前が付けられました。ピノ・ノワールのイチゴのような可愛らしさを楽しめます。

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