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フランソワ・コタ

Francois Cotat

コタ一家、フランソワ・コタとパスカル・コタ


サンセールには高品質のワインを生産するワインメーカーが数多くいますが、その中でもフランソワ・コタは特に秀でた存在です。フランソワ・コタの父ポール・コタは第二次世界大戦後にサンセール内シャヴィニョル村に醸造所を作りました。ポールと弟のフランシスがワイン造りに携わっていましたが、ポール引退後にフランシスが跡を継ぎ、その後、フランシスも引退し息子のパスカルに醸造を任せました。

従兄弟同志のフランソワとパスカルは、現在、別々の醸造所でワインを生産していますが、元々はポールのドメーヌで一緒に働き、ソーヴィニヨン・ブランの名手ポールからワイン造りを学んでいたので、二人のワインは非常によく似ています。

伝統を重んじるフランソワ・コタのワイン


フランソワ・コタのワイン造りは、基本的に父親の代から変わっていません。ブドウは農薬や化学肥料を極力使わずに栽培されます。ブドウを完熟させるため通常より10日ほど遅く収穫します。傾斜が急な畑が多いのでブドウはすべて丁寧に手摘みされます。

圧縮は旧式のバスケット・プレス(大きな木製カゴにブドウを入れ上から圧力をかけ木の隙間から果汁を抽出する方法)を使い、ブドウの風味をなくさぬように時間をかけて行います。その後大樽で発酵し、最後の清澄とろ過は行いません。

モダンなワインを造る生産者が増えているサンセールにおいて、昔ながらの醸造方法を続けることは「伝統を守る」の一言で言い表せるほど簡単ではないでしょう。数あるソーヴィニヨン・ブラン銘酒の中でも、フランソワ・コタのワインが選ばれる理由がここにあります。

テロワールを反映するワインたち


フランソワ・コタのワインの中で、最も樹齢の古いブドウから造られるのは「レ・クル・ド・ボージュ」です。南国フルーツのような香りとヴィエイユ・ヴィーニュらしい複雑味があるエレガントなワインです。シャブリと同じキンメリジャン土壌の畑のブドウから造られる「ラ・グラン・コート」は、ブルゴーニュのグランクリュのような上品な酸味とミネラルが特徴です。

畑が急斜面にある「レ・モン・ダネ」は太陽の光をたくさん受けてブドウが完熟し、アルコール度数が高く長熟が期待できるワインに仕上がります。最も親しみやすい味わいなのが「カイヨット」。硬い小石混じりの白亜質土壌=カイヨットで育つ若木から造られるワインはフレッシュで爽快、フランソワ・コタの代名詞といえます。

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