アリアニコ・デル・ヴルトゥレ(Aglianico del Vulture)はイタリアのバジリカータ州のワイン生産地です。よくイタリア半島を長靴に例えますが、バジリカータ州は土踏まずの辺りに位置しています。1971年にDOC指定された地区で、バジリカータ州では最初のDOC認定となりました。栽培されるブドウはDOC名にもなっている「アルアニコ種」が中心となっています。
フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ(Feudi di San Gregorio)
ファルネーゼ(Farnese)
カンティーナ・ディオメーデ(Cantina Diomede)
レ・マンフレディ(Re Manfredi Aglianico)
テッラ・ディ・ヴルカーノ(Terra di Vulcano)
フェウド・モナチ(Feudo Monaci )
アロヴィーニ(Alovini)
カンティーナ・ディ・ヴェノーザ(Cantina di Venosa)
パテルノステル(Paternoster)
ヴィニエティ・デル・ヴルトゥーレ(Vigneti del Vulture)
カンティーネ・マドンナ・デレ・グラッツィエ(Cantine Madonna Delle Grazie)
アリアニコ・デル・ヴルトゥレ
Aglianico del Vulture
アリアニコ・デル・ヴルトゥレ(Aglianico del Vulture)はイタリアのバジリカータ州のワイン生産地です。よくイタリア半島を長靴に例えますが、バジリカータ州は土踏まずの辺りに位置しています。1971年にDOC指定された地区で、バジリカータ州では最初のDOC認定となりました。栽培されるブドウはDOC名にもなっている「アルアニコ種」が中心となっています。
アリアニコ・デル・ヴルトゥレの「ヴルトゥレ」とはイタリア語で「ハゲワシ、コンドル」の意味。バジリカータ州の北部に位置する「モンテ・ヴルトゥレ山」のことで、現在は死火山となっていますが約80万年前に噴火し、その際堆積した大量の溶岩がこの地の土壌の礎となりました。この豊かな土壌で育まれた「アルアニコ種」で醸されるワインは濃厚な赤ワインが有名で「南のバローロ」とも称され、古くから王侯貴族に親しまれてきました。
起源は古代ギリシャ。「アルアニコ種」の生産地
この、イタリア南部にあるバジリカータ州のアリアニコ・デル・ヴルトゥレ。南部の中でも北の山岳地帯にあり、冷涼な気候で骨格のしっかりとしたワインが造られています。その原料となっているブドウが黒ブドウ品種の一つである「アルアニコ種」です。古代ギリシャから伝えられたイタリア最古の品種といわれており、最初に持ち込まれたのがアリアニコ・デル・ヴルトゥレでした。
この「アルアニコ種」で造られるワインは濃いルビー色が特徴でヴィンテージによっては10年以上の熟成にも耐えうるとも言われています。また、アリアニコ種は晴天が続く気候に強いことから、近年ではオーストラリア、アメリカのテキサス、カリフォルニアと栽培地域も広がっています(因みに原産地のギリシャでは残念ながら消滅していまいました…)。
火山性土壌で育まれるブドウ
アリアニコ・デル・ヴルトゥレの土壌は火山性土壌。マグネシウムやカリウム・カルシウムなどのミネラルを豊富に含んでいます。山地に近いため、緯度の割に寒暖差が大きくブドウ畑は標高200〜700mと、他の生産地と比べ高い位置に展開されています。現在は死火山となっている「モンテ・ヴルトゥレ山」が約80万年前に噴火し、その際堆積した大量の溶岩がこの地の土壌の礎となりました。この地で造られる赤ワインはアリアニコ種100%。一部スプマンテも造られています。
「南のバローロ」と称されるDOCアリアニコ・デル・ヴルトゥレ
アリアニコは発芽が早く、日照時間の長い乾燥した気候に適しています。成熟は比較的遅いため、イタリア南部では11月頃に収穫されます。十分に熟す前に収穫すると渋みが極めてキツくなるため、完熟してからの収穫が必須になっています。
このアリアニコで造られるワインは強いタンニンと豊富な酸をもつフルボディのワインになるのが特徴で、若いうちはタンニンが強過ぎるため数年の熟成期間が必要とも言われています。熟成が進むと渋みの果実味が強く感じられ、バランスがとれてきます。
豊かな香りも持つのでラム肉などの濃厚な味わいの肉料理と合わせて飲まれることが多く、プラムやベリーといった果実香に混じり、タバコやハーブなどの混ざり合った芳醇なアロマ。深みのあるミネラルと滑らかなタンニン。豊かな果実味は「南のバローロ」と称されています。
樹齢80年を超えるブドウの木も
「アリアニコ」の名前の由来は「ギリシャの」という意味のイタリア語である「エレニコ(Ellenico)」が由来で、7世紀にはギリシャから伝えられたとされています。当時の古代ローマ時代においては格の高いワイン用のブドウ品種とされていました。非常に樹齢が高いのも特徴で樹齢80年を超える樹も存在しているとの事です。とあるワイン学者は「アリアニコは最も長くにわたって消費されてきた歴史を持つブドウ品種である可能性がある」と述べています。
アリアニコ・デル・ヴルトゥレの主な生産者
フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ(Feudi di San Gregorio)
ファルネーゼ(Farnese)
カンティーナ・ディオメーデ(Cantina Diomede)
レ・マンフレディ(Re Manfredi Aglianico)
テッラ・ディ・ヴルカーノ(Terra di Vulcano)
フェウド・モナチ(Feudo Monaci )
アロヴィーニ(Alovini)
カンティーナ・ディ・ヴェノーザ(Cantina di Venosa)
パテルノステル(Paternoster)
ヴィニエティ・デル・ヴルトゥーレ(Vigneti del Vulture)
カンティーネ・マドンナ・デレ・グラッツィエ(Cantine Madonna Delle Grazie)