と、高く評価しています。


ヴィンテージに左右されないその安定した品質にはかなり定評があり、辛口評価で有名な彼が、驚くべきことに“貧弱で凡庸な”ヴィンテージにさえもこのような賛辞をおくっています！


1970年代以降には、所有者がタイヤン社の取締役ジャック・メルロー氏へと変わったことで目覚しい変化を遂げます。周囲もそれまでが過小評価されていたのだということに気づき、1980年代にはトップクラスのレベルを誇ることなったこのワインにさらなる注目が集まります！


1855年、メドック地区で行われた格付け選考に漏れた銘柄を評価するため、1932年に導入されたのがクリュ・ブルジョワ（ブルジョワ級）の制度。


その後の見直しが行われた2003年には、シャトー・シャス・スプリーンは247も存在するクリュ・ブルジョワのうち、たった9シャトーしか選ばれなかった最上級ランクの「ブルジョワ・エクセプショネル級」に格上げされており、改めてその実力を周囲が再確認することとなりました！


ワインの質の向上に大きく貢献しているのはマダム・ベルナデット・ヴィラールで、マルゴー地区やポイヤックでもワインを造っています。セカンドラベルを導入したのも彼女の功績です。


「最悪のグランクリュより最良のブルジョワでありたい」


と自らが語るように、格付けの枠を超えたトップレベルの造り手であることは間違いありません！


そんなシャス・スプリーン、最近ではブルジョワ格付けに関するゴタゴタに嫌気がさしたのか、2009年の時点でブルジョワ格付けから脱退。もはや、「ブルジョワ級」の看板は必要ないといった自信の表れです。


国内外でも大人気のワイン漫画「神の雫」にはシャス・スプリーンの70年ヴィンテージが登場し、ワイン対決において、


「シャトー・マルゴーに打ち勝った」


という、恐ろしい伝説も持っています！


「シャス・スプリーン」というシャトー名を直訳すると、「憂鬱を追い払う」という意味になります。フランスの詩人ボードレールの詩に由来しているのだそうです。


神の雫では「悲しみよさようなら」と訳されていたように、新たなスタートを切る方に対するギフトや、ご自身へのご褒美としても十分に満足できるシャトーです！


「第三級シャトーに匹敵」と評価するワイン専門家も多い、シャトー・シャス・スプリーン！

そんな高い評価を得ながら、2007年では3580円で楽しめるのが嬉しいところです！

へたな格付けシャトーで外すよりも、良いボルドーを飲みたいと思った時に、まずお勧めしたいワインです！