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2014年ヴィンテージ: このワインについて リローヴェは、畑の名前です。天然酵母を使い、ステンレスタンクで発酵します。1ヶ月以上澱と共に寝かせ、バトナージュします。大樽に移してワインを落ち着かせます。非常に濃い、黒に近い紫色。サルデーニャ独特のアマローネに似た、干葡萄のようなニュアンスを持ち、チョコレート、ミルクキャラメル、エスプレッソなどの様々な香りがあります。煮詰めたようなコクがあり、葡萄本来が持つ自然な果実味、ふくらみを感じます。 生産者について サルデーニャの中程ヌオーロに位置します。所有者のジュゼッペ ガッバスは、法律家の博士号を持ち小さな村の行政に関わる仕事をしていたので、まったくワインについて勉強したことがありませんでした。しかし、とにかくいい葡萄を造りたいとの思いから、ワイン造りに集中することにし、常にいい葡萄を造ることと、土地性を感じさせるスタイルのワイン造りを目指しています。栽培で最も大切に考えていることは、畑の段階でいかに葡萄を完熟させるか。そのためにできるだけ樹に葡萄を長い間つけておくことです。発酵の方法も見直しました。それまではあまりされていなかったロングマセラシオン(25日間)やルモンタージュを頻繁に行い、とにかく色をよく抽出させ濃いワインを造ろうと考えました。 彼の畑は一年を通して雨がほとんど降らず、冬に少し降る程度。そのため自然によく凝縮された葡萄が出来ます。また、当初は1haあたり4,000本植えられていた樹も、現在は5,000〜6,000本植えられるようになりました。それらの要素も重なり、ワインは一般的なサルデーニャのワインより数段色濃く、ボディのあるスタイルが可能となりました。 彼の造るデューレ(I-647)が、毎年のように「ガンベロ ロッソ」誌で最強評価を得ています。また、2015年版では「最高の葡萄栽培者」に選出されました。 pick up
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ティレニア海に浮かぶイタリアの サルディーニャ島。
古くから様々な国から侵略を受け、農地も少なく決して豊かではなかった地域ですが、外界と海で遠く隔たれた環境は 独自の文化を形成すると共に、この地特有のブドウ品種 を絶滅から守ってきました。
一例として、白ブドウではモニカ、ヌラグス、黒ブドウではカリニャーノ、ジロなどが、サルディーニャ独特の土着品種として、現在もワイン用に栽培されています。
これらの中でも、サルディーニャで最も有名な地ブドウは カンノーナウ でしょう。
この品種を用いた カンノーナウ・ディ・サルディーニャ はDOCとして認定され、日本のワインショップでもたまに見かける銘柄、同じDOCを名乗っていても色々なタイプが造られており、 味わいも多様な傾向 にあります。
しかし本来、 濃厚で果実味も豊か、肉料理と合うガッツリと飲み応えのある赤ワイン、 というのがカンノーナウ・ディ・サルディーニャの姿なのです!
サルディーニャの人々は昔から羊の肉を好んで食べており、それにベストマッチするのはやはり濃厚な赤ワインで、古来より多くの地元の人に親しまれてきたのはこうしたスタイルのはず。
今回はこのような昔ながらの、 濃厚な伝統的カンノーナウ・ディ・サルディーニャ を皆様にご案内致します!
その生産者は ジュゼッペ・ガッパス、 法律家の博士号を持ち立派な職に就いていながらも、きっぱりとそれを辞めてワイン造りに没頭してしまったという変わり種の人物。
彼は自分の理想とする濃厚なワインを造る為、マセラシオンを長期間行って果実から成分をより多く抽出、素となるブドウもより凝縮した果実となるよう、栽培にも長年かけて工夫を凝らしてきました。
こうして 「色が濃くボディがあり、なおかつエレガントなスタイル」 のワインを産み出す事に成功したジュゼッペ・ガッパス。
元々ワイン造りなど全く勉強したことがなかった彼のワインは今や、ヒュー・ジョンソンのポケットワインブックで、 「この地域の高い潜在能力を見せるワインの一つ!」 と評されるまでになり、各有名ワイン誌からもその 独創性を高く評価 されるようになっています。
今では 畑のほとんどにカンノーナウが植えられている という、カンノーナウが大好きなジュゼッペ・ガッパスより、当店に入荷してきたのは畑名 「リローヴェ」 の名を冠したDOCカンノーナウ・ディ・サルディーニャ!
このリローヴェ、色は非常に濃く黒に近いような紫色。
チョコレート、キャラメル、エスプレッソなどの様々な香りが感じられ、サルディーニャ独特のアマローネに似た、干しブドウのようなニュアンス、煮詰めたようなコクが楽しめる 濃厚赤ワイン に仕上がっています。
実はカンノーナウという品種、サルディーニャ独特の品種とは言ったものの、 フランスのグルナッシュと同じブドウ だと考えられています。
だとすると 「グルナッシュってここまで濃厚になるのか??」 と驚くところですが、それもまたサルディーニャの独特な環境が産み出す、素晴らしい個性と言えるのかもしれません。
カンノーナウのポテンシャルを解き放った、独創的生産者ジュゼッペ・ガッパスの「リローヴェ」、濃いワインが好きな方には特にオススメの1本です!