揺るぎないドメーヌの継続性とさらなる進化を



シャブリの大御所である、ラヴノー、ドーヴィサを追随するドメーヌとして期待されているモロー・ノーデ。 その歴史は、17世紀から続く家族経営のドメーヌで、2004年にステファン・モロー・ノーデがドメーヌを引き継いで以降、 品質が急激に向上し、圧倒的な高い評価を獲得しました。


しかし、2016年夏にステファンが心臓発作で急逝。妻のヴィルジニがドメーヌを引き継ぐ事に。 周囲からはドメーヌを危ぶむ声もありましたが、欧米での評価は揺るがず、妻が率いるドメーヌの結束力はステファンの急逝によって 更に高まり、ワイン造りへのこだわりは一層強くなりました。


ドメーヌは認証は受けていませんが、ビオロジックを実践し、殺虫剤、除草剤、防カビ剤などは一切使用せず、 施肥を行う際も有機肥料のみを極僅かに施すのみです。


シャブリのテロワールが完璧に表現された果実のみをドメーヌのワインとして元詰するため、選果基準は非常に高く厳格で、 収穫されるブドウの半分以上がネゴシアンに売却されてしまいます。


そんなワインの味わいは、外観はグリーンがかった淡いイエロー。 香りはレモンやグレープフルーツなどの柑橘類、菩提樹、塩気、石灰的なミネラルのノートが混じり合い、 そしてシュール・リー由来のイーストやパンのニュアンス、シャブリ特有のスモーキーな香りが加わり繊細な中にも複雑さがあります。


アタックは爽やかでなめらか。ジューシーな果実味とミネラルが感じられ、生き生きとしながらも輪郭は丸みを帯びています。


果肉を思わせるまでのピュアさと質感に加えて海風のような爽快感が口中を駆け巡る。良質な酸と果実味、そしてテロワールが感じられるワインです。