トップ > ロワール > シノン
8 件中 1-8 件表示
価格1,617円(本体価格:1,470円)
在庫切れ
価格5,445円(本体価格:4,950円)
価格3,553円(本体価格:3,230円)
価格3,223円(本体価格:2,930円)
価格4,312円(本体価格:3,920円)
価格3,289円(本体価格:2,990円)
価格1,089円(本体価格:990円)
価格4,389円(本体価格:3,990円)
シノン
Chinon
シノン(Chinon)は、フランス中央部のアンドル=エ=ロワール県に位置するコミューンで、「フランスの庭園」と呼ばれた古都トゥーレーヌを庭に見立て、「フランスの庭園の名花」と呼ばれています。中世の古城に囲まれた風光明媚な観光地であり、フランスの風刺作家でグルメとしても有名なフランソワ・ラブレーの生まれ故郷でもあり、ガルガンチュア物語でも有名な土地でもあります。
ロワール川の流域にあり、「ヴァル・ド・ロワール」と呼ばれるワインの名産地に位置し、支流であるヴィエンヌ川沿いでブドウを生産しています。冬は寒く降雨量が多く、夏は暑く乾燥するという海洋性の気候を活かし、赤ワイン用品種であるカベルネ・フラン種をメインに栽培しており、この上質なカベルネ・フランが生み出す滑らかで、柔らかなタンニンを味わえるのが「AOCシノン」の最大の特徴でもあります。
恵まれた土壌を活かした、シノンのブドウ栽培
海洋性気候であるシノンの周辺は、年間の日照時間が非常に長く、気温の季節変化が比較的少ないなど、温暖な気候に恵まれています。また、シノン地区では3種類の土壌があります。
ヴィエンヌ川沿岸は砂地で小石が多く、水はけも良い土地で、ライトでフルーティなワインが生まれます。沿岸部より上に位置し、石灰質で珪土の土壌の丘と平らな土地では、繊細で優良なワイン。さらに上に位置する石灰岩の丘では、長熟タイプで高価なワインが造られています。このようにAOCシノンでは土壌の特性を最大限に活かしてブドウ栽培を行っています。
AOCシノンを代表するブドウ品種、カベルネ・フラン
AOCシノンといえば、やはりカベルネ・フランが有名です。このブドウ、実は寒さと雨に強い品種として知られています。シノン地区での年間生産量は約95,000ヘクトリットルに達しており、赤い果実やスミレを思わせるアロマとタンニン豊かな味わいは、ロワール川流域ではもっとも優れた赤ワインと評価されています。
カベルネ・ソーヴィニョンと比べると、青っぽい、ピーマンのような香りが強く、大衆的なワインから高級ワインまでカバーしてしまうのも特徴の一つです。長期の熟成にも耐えうるワインでもあります。また、カベルネ・フランだけではなく少量ながらカベルネ・ソーヴィニョンも造られており、この2種のカベルネで生産量の95%を占めています。意外ですが、5%は白ワイン用の品種も造られています。
少量ながら、白ワインも生産
AOCシノンと言えば「赤」で、白ワインは造られていないように思われがちですが、実は、白ワインも造られています。ブドウの品種はシュナン・ブランで、少量ながら流通しています。
ただ実際は、AOCシノンとして白ワインがリリースされる事は少なく、殆どがAOCトゥーレーヌとして、ソーヴィニヨン・ブランの白ワインとしてリリースされます。AOCシノンは赤のイメージが強く、白ワインは人気がないため、AOCトゥーレーヌとしてリリースした方が販売がしやすい為です。
ちなみに、ロワール川の対岸には同じ「トゥーレーヌ地区」の赤ワインの名産地であるAOCブルグイユの畑が広がっており、しばしばこのA.O.C.同士はライバル関係と形容されます。少量ながら白ワインも造っているシノンに対してブルグイユは白ワインを造っていません。
濃いルビー色、独特のコクを楽しむ、哲学者を虜にした赤ワイン
カベルネ・フラン種によって醸し出される「AOCシノン」の最大の特徴といえば「濃いルビー色」と十分なタンニン、程よい酸、そして独特のコクにあります。かの、フランス・ルネサンスを代表する人文主義者であるラブレーは、シノンを故郷として、シノンの果実香溢れる赤ワインをこよなく愛したといわれています。カベルネ・ソーヴィニョンと比べるとやや素朴で大人しい印象のあるブドウ品種ですが、若飲みも数年間の熟成も可能で、料理に合わせやすいのも特徴の一つです。
合わせたいのはやはり肉料理。和食ともよく合います。
このトゥーレーヌ地区はリヨン(RILLON)と呼ばれる豚バラ肉のコンフィ料理が有名です。コンフィとは油脂に食材を浸し、揚げ物にするよりも低い温度でゆっくりと加熱して調理する調理法のことで、元々は冷凍技術のない時代に肉を保存する手段として始められた保存食の呼称です。豚バラ肉の旨味と脂の味わいがシノンに合うと言われています。このリヨンはジビエ料理や牛肉料理よりもマイルドな味わいなのでカベルネ・フランのミディアムボディが合わせやすいと思われます。渋味が強過ぎないので繊細な和食との相性もバッチリです。特にカツオやマグロなど、和食の中でもボリュームがある料理に合わせると良いと言われています。