パラン

Domaine Parent

ドメーヌ・パランは、ブルゴーニュに本拠地を置く、伝統的な生産者です。パラン自体は1803年に設立されていますが、今もなお17世紀に始まった頃の伝統を継承し続けている、ブルゴーニュらしい味わいのワインを作り続けています。

現在のパランは、アン＆カトリーヌ・パラン（Anne＆Catherine Parent）の姉妹が率いており、女性らしいエレガントで繊細な味わいのワインを生み出しています。ポマールで赤ワインを主体に生産していますが、そのほかではコルトンやラドワ、ヴォルネイなど、多くの有名アペラしオンで素晴らしいワインを生産しています。

ドメーヌ・パランの歴史

ドメーヌ・パランは、本拠地をブルゴーニュのポマールに構えている、伝統ある生産者です。ドメーヌ・パランの名が世界に知れ渡ったのが、1787年のエティエンヌ・パランの時代です。

当時、アメリカへの輸出量がほとんど無かったブルゴーニュワインでありながらも、ティエンヌ・パランが第3代アメリカ大統領トーマス･ジェファーソンと親交があったことからも、アメリカ輸出を初めてこの時にすることになっています。

今では、世界中にパランのワインは輸出されていますが、この頃からブルゴーニュの中だけではなく、世界にも目を向ける生産体制を整えてきた、革新的なワイナリーであるとも言えます。

土地の味わいを表現した醸造

ドメーヌ・パランの自社畑は、粘土石灰岩を主体とした土壌となり、ピノ・ノワールとシャルドネには理想的な産地となっています。

ドメーヌ・パランのこだわりは、ほぼ全ての畑で有機栽培が取り入れられており、収穫も手作業で行われています。手作業で収穫されただけではなく、状態の良いブドウを徹底的に選別し、さらにはアンリ・ジャイエを彷彿とさせる除梗が徹底的に行われており、ブドウ果実のみのピュアな醸造法でワインが醸されます。

さらに、フレンチオークを新樽で3割から6割ほど、18ヶ月程度熟成するため、繊細な味わいの中にも繊細さを楽しむことができるのです。

信頼できる造り手

ドメーヌ・パランを手掛けているのが、アン＆カトリーヌパランの姉妹。アン・パランは、ブルゴーニュワイン協議会（BIVB）のコミュニケーション部門の責任者としても知られており、「Femmes et Vins de Bourgogne」という、ブルゴーニュで活躍している女性醸造家のための団体も設立するなど、同地区のワイン造りにおいて、多大なる貢献を続けています。

また、カトリーヌは管理をはじめ、広報、さらには輸出関係などに関与しており、全世界にドメーヌ・パランの世界観を発信し続けています。二人の役割がしっかりと別れていることからも、今ではなんとカナダや米国、日本、韓国、ヨーロッパ全土、ロシアなどが輸出先となっており、ドメーヌ・パランの全生産量の8割以上が輸出分となっています。

二人が、互いの個性を認め合い、それがうまく作用していることにより、伝統的でありながらも、他には無い新しいブルゴーニュスタイルのワインを生み出し続けることができているのです。

ドメーヌ・パランの生産地

ドメーヌ・パランは、自社畑を10ha有していますが、その全てが有機栽培、一部馬で畑を耕すといった、昔ながらの栽培法のビオディナミという自然を重視した、ピュアなブドウ造りを続けています。

ポマールやヴォルネイといった赤ワインで知られているAOCを主体をしていますが、シャルドネで大変有名なコルトンのプルミエ・クリュ畑やグラン・クリュ畑を有しています。

「ジャック・パラン」というネゴシアンとしての名義でも生産を行っており、ドメーヌ・パランと合わせて、多い年で15万本、少ない年で12万本という生産数となっています。

伝統と革新のパラン

ドメーヌ・パランの魅力は、ビオディナミで大切に育てられた最上のブドウを、女性醸造家らしい、繊細で優しい醸しでエレガントな味わいに仕上げているところです。力強さを感じさせるポマールの中でも希有な存在である、柔らかく、美しい味わいの赤ワインはこれからも魅力を放ち続けていくでしょう。

ドメーヌ・パランの主なワイン

ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
ブルゴーニュ・シャルドネ
ラドワ
ラドワ・プルミエ・クリュ
モンテリー
モンテリー・プルミエ・クリュ
ポマール
ポマール・プルミエ・クリュ
コルトン